Chapter3 『僕の家』 3-12

(その様子を見て、彩が心配そうに菖蒲に笑った。)


「くすっ。 メイさんは、千波さんの専属メイドさんですから。 ・・千波さんのことを、


一番に思うように、プログラムされているはず・・なんですけれど。


聖様の設計ですから、なんとも。」


「そうね。」


パタタッ


「あ~っ、やっと来た夏樹!」


「千波ちゃん。」


(走って来た千波は、夏樹の前で急停止した。)


「おっそ~いぞ。 早く、彩さんに診てもらって。 お風呂ねv」


「はいはい。」


(並んだ二人は、背丈も同じで、良く似ていた。)


「冷たいから、温まってきなさいv」


(千波は、両手で、夏樹の頬を包みこんだ。)


「うん。」


「はい、タオルね。」


(千波は、タオルを菖蒲におしつけると、いそいそとまたキッチンへ走った。)


「あっ、千波さん、他の皆さまは?」

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