Chapter3 『僕の家』 3-11

ブブンッ コオッ


(洋館の向かいに広がる緑の森から、小道が現れた。)


「あっ。 帰って来た。」


(屋敷の中で、気配に気づき、千波がお皿の上のポテトから顔をあげた。)


シュンッ!


(小道から、三人が姿を現す。)


「着いた。 遅いってしかられるかな。」


(夏樹は、玄関につき、微笑んだ。)


ピンポーン


(玄関の呼び鈴に、メイは目を輝かせる。)


「千波様っ、夏樹様がお見えです。」


(いそいそとメイは、玄関へ向かった。)


ガチャッ


「お帰りなさいませ、夏樹様っ!」


「ただいま。 メイさん、おはよう。」


「はぁっ・・、良い朝ですね、夏樹様。」


(目の前を通り過ぎる夏樹に、メイは頬を赤らめ目を細めた。)


「大丈夫かしら? またヒートアップしないと良いけど。」

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