Chapter2 『窮屈な日常』 2-7

僕達に許される特権は多い。 ・・そうは言っても。』


「僕らは、きめられた場所を離れられない。」


「それでも・・、今の方が、“闇”から人々を守りやすいのか?」


「分からないな。」


「聖の説得のおかげで、僕の部屋の前にはいなくなったけど。


何とかならないのかな。」


「まずは、彩さんに会って、外出許可を・・。」


チンッ


(エレベーターが一階へ到着し、ドアが開いた。)


***


「あ!」


(ドアの前には、偶然にも、今まさに探そうとしていた人が立っていた。)


「彩さん!」


「おはよう。 夏樹君。」


(彩は、真っ白な白衣に身を包んでいた。)


(それと、不釣り合いな、鮮やかなピンク色にカールした髪を、横に高く束ね、ポニーテールにしている。)


(赤いハイヒールに、ネイル。 すらりと伸びた足に、少しはだけた胸元から、銀の十字架のアクセサリーがちらりと覗いた。)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る