Chapter2 『窮屈な日常』 2-3

『聞くまでもなかった、僕に怒っていても、顔に幸せと書いてある。』


「千波ちゃん、菖蒲は?」


「お屋敷で待ってるわ。 車も準備してるって、ご飯を食べたら出かけるの?」


「うん。 新しい街が、気になって。」


(朝日に目を細め、かがんで靴をはく。)


「聖に断ってからねv」


「はいはい。」


(諦め気味に、ゆっくりと立ちあがる。)


「夢でも見た?」


「え?」


(ふいな問いかけに、夏樹は思い返した。)


「さぁ、特に見てないよ。 どうして?」


「なんとなく。 良く眠れないなら、


お姉ちゃんが一緒に寝てあげようか?」


「/// ・・千波ちゃん、僕が静乃さんに何て言われてると思う?」


「恋人ドロボウ?」


「・・それもあるか・・。」


「ふふっ。 早くおいで。 朝ご飯が待ってるわv」

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