Chapter1 『はじまりの夜』 1-5

***


「どう? 今度の風は、扱いやすいかしら?」


コクッ


(静乃は、手元のコーヒーを一口飲む。)


[「う~ん、戦ってみないとわからない。 潮風は・・、身体にまとったことない。」]


「そっか、千波ちゃんが海苦手だから、


夏樹くん海に行かないものね。 聖も遊ばせないし。」


***


「・・もう子供じゃないんだけどね。 いつまでも、聖の許可ばかり


取っていられないよ。」


[「あら、総司令官の許可は、メンバーの活動には必須よ。」]


「・・僕が言ってるのは、そっちの許可じゃないよ。」


[「くすくすっ、わかってるわよ。 あの人、親ばかで、過保護だからね。」]


「静乃さんからも、言ってくれないかな?


ドクターストップなんて彩さんが言うから、聖が大げさに僕を現場から遠ざけるんだよ。」


[「あら。 残念、わたしは、ただのFOTオペレーター。


国家生命科学研究所の所長、彩さんへも、国家機密組織、Fragment of Time総司令官、


聖くんへも意見できるほどの立場じゃなくてよ。」]

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