乱世の快男子25 昌幸が部屋に行くと本田平八郎に御座る今回は徳川との和議の使者としてまかりこしたというと、ほう、それで和議の条件はと聞くと、それがしの娘を信幸殿に差し上げ


乱世の快男子25


昌幸が部屋に行くと本田平八郎に御座る今回は徳川との和議の使者としてまかりこしたというと、ほう、それで和議の条件はと聞くと、それがしの娘を信幸殿に差し上げますると言うと、

真田に人質を出すといわれるのかと聞くので、そうで御座ると返事すると承知しょう、それで沼田の領有も認めると言う事だなと聞くので、残念ながら沼田は家康様が一騎打ちに中浦正直、

に負けまして、取られてしもうたので御座ると言うと、


わしの支配している領土を勝手に賭けたと言われるのかと言うので、沼田は北条との取り決めで徳川の物と決まっております、昌幸殿が不法に占拠しているので御座れば家康様が何に使わ、

れるのかは自由に御座るが、今回和議では真田殿の領有は認める、したがって正直殿から取り返さなければなりません、家康様は関白に臣従する事を決められまして、近々大阪へ赴きます、


そこで中浦正直と国を賭けて再度勝負なされて取り返す所存です、柳生十兵衛が正直と立会いまする、万が一にも負ける事は御座らぬ、したがって真田殿の領有になるわけですというと、

家康殿は何処の国を賭けられるのかと聞くので、真田の本領でございますと言うので、何ここを勝手に賭けられると申すかと言うと、負ける事はないのでいいでは御座らぬかというと、


もし負けたらいかがされるつもりだと昌幸が言うと、真田の領地は全て中浦正直の物になりますが、昌幸殿の支配地域で御座る明け渡す必要は御座らぬでしょう、中浦正直は実力でこの地、

に攻登り手に入れなければなりません、さてかの御仁はどうされるのか見もので御座ると言うと、成る程徳川は真田に懲りたから、他の者をけしかけると言うわけかと言うと、昌幸殿も、

関白にけしかけられたのでしょうと平八郎が笑うと、


たしかにそうだ、和議の件は承知した、また平八郎の娘子を信幸の正室に迎えるのも承知しょう、賭けの件に関しては、手前の知った事では御座らぬ勝手にしなされと言ったのです、信幸、

異存なかろうなと昌幸が言うと、異存などありません、喜んでお迎え申すと言ったのです、それではと誓書に血判して徳川と真田の和議がなったのです、宴席が開かれ歓談して、平八郎が、

信幸殿に頼みがあるのだがというと、


なんで御座いますかと信幸が聞くので、それがしの娘は豪の者にて強い武将にしか嫁に行かないと頑固者に御座る、そこでわしと同行して娘におうてくだされ、なあに信幸殿を見れば喜ん、

で承知するでしょうと言うので、それは頼もしい女子に御座いますなと言い、父上見に行って良いでござるかと信幸が聞くと、そのような女子こそ真田にふさわしい、行ってまいれ、気に、

いらないと申すかもしれない、


幸村も同行して信幸を気に入らねば、幸村の嫁にすればよい、2人とも気にいらなければわしの側室にしても良いぞというと、平八郎が成る程それは名案で御座ると笑うので、信幸が幸村、

どちらかが気にいられなければ真田の恥じだなと言うと、幸村が兄上を気にいらないはずは御座いません、一発かまして下されと言ったのです、翌日は信幸、幸村を連れて三河に戻ったの、

です、


家康に面会すると、両人の者よう参られた、徳川一の豪の者、本田平八郎が2人にていもなく捻られたそうではないか、さすが昌幸殿の倅だなというと、恐れ入ります、これよりは家康様、

と長くお付き合いさせて頂きますと信幸が言ったのです、明日大阪に赴くので一緒に行ってくれないか、関白もさぞ喜ぶ事だろうと言うと、ほうお行きなされるのかと信幸が言うと、何ん、

と関白は、


上洛の間お袋様を人質としてこの浜松に送りこんだのだ、行かさば世間の物笑いとなるだろうと言うので、関白様も驚いた事をなさると信幸が感心したのです、承知して本田の屋敷に行く、

と娘が長刀姿で迎えたのです、長刀を後ろに構えて小松にござります、真田の武のお2人とお聞きしました、父がていもなく捻られたよし、本田家の面子が立ちませぬ、一手勝負をと言う、

ので、


平八郎がこれ、これ、2人は着いたばかりだと言うと、信幸が承知つかまつりました、それがしがお相手つかまつると言って庭に出たのです、小松が長刀を構えたので信幸は刀を持ち正眼、

構えたのです、小松が間合いを縮めて足を右横から払うと、信幸は跳ね上がり、踏み込んだのです、小松が更に長刀を右に持ち上げて振り下ろそうとした時に、更に懐に入り左手で小松の、

右手を掴み、


ねじり上げると、右手を離したので左手を刀の柄で突くと長刀を落としたので、引き倒し馬乗りになったのです、小松が下でもがくもがっちり押さえられているので身動きできずに、まい、

ったと言ったので、降りて失礼したと手を握り引き起こしたのです、平八郎が見事である、小松戦場ならお前の首はついておらんぞと笑うと、失礼いたしました、それでは後程とその場を、

去ったのです、


平八郎が失礼つかまったと言うので、成る程うわさに違わず豪姫で御座いますな、手加減すれば打ち据えられる処でしたと言うので、幸村が驚きました長刀の腕も相当に物で御座いますと、

言い、兄上私にお譲り頂けませんかというと、だめだわぬしには譲らぬわしの嫁としたいというと、平八郎がこれで本田家と真田家は万々歳にございますと大喜びしたのです、それでは、

夕餉までゆっくりしてくだされと言うと、


腰元が部屋に案内して膳を出して、二人に酌をして部屋を出て行ったので2人は盃を重ねたのです、信幸があの姫子なら城を守らせてもりっばに役目を果たすであろうし、腰も張っておっ、

た、良い子供を沢山作れるであろうと言うと、幸村がそれを調べるのに馬乗りになったのですかと聞くと、そうだよと笑ったのです、幸村が私もあのような女子が欲しゅう御座いますと、

いうので、


その内わしが見つけてやるゆえ今回はわしに譲るのだと信幸が言ったのです、夕餉のしたくが出来たと言うので部屋に行くと、平八郎が座っており席に座ると、小松が和服に着換えて部屋、

に入っては来て信幸のとなりに座り酌を2人にしたので平八郎と乾杯したのです、和服を来た小松はどうでござるかと平八郎が聞くので、これはビックリしました、先ほどとは別人でござ、

りますなあと言うと、


小松が是非嫁に貰ろうてくだされと頭を下げるので、もとより、承知に御座います、小松殿なら異存はございませんと言うと、嬉しいと言うので信幸が盃を渡し酌をすると、飲み干して、

美味しいと返杯したのです、小松が武辺の女子ばかりだと思われてはいけませんので一曲と言うと、腰元が琴をならべたので、小松が引き始めたのです、中々優雅な音色です、引き終る、

と2人が手を叩いて、素晴らしい音色で御座ると褒めたのです、


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