乱世の快男子22 聞いた話によれば正直様は、関白から高松12万石の賜わりを、辞退なさったとかと言うので、そんな事まで知っていねのかと言うと、島津の草の者が京大阪には沢山いる


乱世の快男子22


聞いた話によれば正直様は、関白から高松12万石の賜わりを、辞退なさったとかと言うので、そんな事まで知っていねのかと言うと、島津の草の者が京大阪には沢山いるのですよと言う、

父上はなんと申されているのだと聞くと、余分な手柄をたておってと言われたそうですが、内心は嬉しいのですよ、それを聞いた義弘公が正光そっくりだなとお笑いになったそうですと、

言うので、


父上らしい申されようだと笑うと、女将が笑い事ではないですよ、なんと勿体無い事をするんですか、お貰いになれば12万石の、大身大名ですよとあきれたのです、佐々木がお父上の言、

いつけを守っていらっしゃるのだよ、伊東家再興がお殿様のお言いつけなんだよと言ったのです、色々と話しをして佐々木は帰っていったのです、それでは明日出立も早いので寝るとし、

ようと言うと、


隣の部屋に寝間のしたくがしてあります、寝酒も置いていきますよと部屋を出て行ったのです、弥助がす~と入って来て、真田討伐に徳川様の家来本田平八郎様以下5000の軍勢が出立し、

たそうです、正直様が浜松につかれる頃に軍勢は真田に達するみこみです、それで秀吉様はというと上杉に出陣の依頼をされて、真田の後詰めとして北条を牽制する為1万の軍勢を家臣の、

直江様が率いて、


北条の国さかいまで出張るそうです、又徳川の家臣石川数正を出奔させて豊臣方に加えたそうです、徳川の家臣は怒りまくっております、なにとぞ、気をつけてくださいと言うとす~と、

部屋を出て行ったのです、関白様も手の込んだ事をやるもんだ、これでは、敵の真ん中に切り込むのと同じだな、さて、家康様がどおでるか楽しみだと思ったのです、


浜松に着くと城下は臨戦状態です、浜松城に行き関白の使者である事を告げると、今にも切りかかってきそうな雰囲気です、1人の武士が出て来たのでみると、本田正純である傍にいた兵、

に使者に手をだしてはならんと言い城に案内したのです、家康の元に行き、一別いらいに御座います、本日は関白様の使者としてまいりましたが、この戦したくは何事で御座りますかと言、

うと、


家康が白々しい、真田をけしかけ、上杉を後詰めにして北条の押さえとして、こともあろうか我が重臣の石川数正を寝返らせるとは、なんと姑息な手段だ、これは正直お前が考えた事であ、

ろうと言うので、関白様の傍には黒田官兵衛殿が控えております、それがしが口出す事などあろうはずがありませんと言うと、ほう、それで何の用だというので、上洛をお勧めに来たので、

ございますと言うと、


わしが脅しに乗って上洛するとでも関白は思っているのかと言うので、とんでもない、家康様ほどのお方が脅させしで上洛するわけがありませんと言うと、ならばどのような方法で上洛さ、

せようと言うのだと聞くので、家康様は正室をおもちではありません、そこで関白様の身内の姫を正室に差し上げたいとの事でございますと言っいも、ていのいい人質をさしだすという事、

ですと言うと、


ほう、天下人がわしに人質を差し出すのかと言うので、普通はあべこべで御座いますが、それほど家康様を恐れていると言う事ですよ言うと、成る程そこまですれば上洛しなければならな、

くなるだろうと言う事だなと言い、上洛となれば軍勢を率いて言っても僅かにしなければならない、ついた途端に寝首をかかれるかもしれんと言うと、そこで、上洛の間は身内を浜松城に、

送りますので


無事帰国されるまでお預かり願いたいとの事で御座います、なにその間も人質を出すというのかと言うので、その通りでございますと言うと、それなら行かずばなるまいと言うので、あり、

がとう御座いますと言ったのです、しかし、この始末はどうつけるつもりだと言うので、真田に送られました本田平八郎様以下5000の軍勢は恐らく負け戦になるでしょう、図にのった真田、

は、


徳川様の領地まで攻め入ります、そこで、関白様は仲介して真田が奪った土地はそっくり家康様にお返しして、真田には他の代替地を与えるのだと思います、真田昌幸は戦巧者でございま、

す、野戦を得意とする本田平八郎様は真田の地のりを有利にした戦いでは勝つのは難しいと思います、しかし、他の武将を行せては過去に遺恨をのこします、本田平八郎様なら負けても、

アッパレな敵だと褒めて過去に遺恨はのこさないと踏んで、


まかせられたのでしょうと言うと、なぜそう思うのだと聞くので、家康様はとうに関白様とこれ以上争っても意味がない事がお分かりです、今回は関白様の手に乗った振りをしてやろうと、

思われたのでしょう、又石川数正殿の一件は関白の懐ふかく入りこませる為に数正殿に因果を含ませて出奔させた、徳川の重臣です関白も信用しますよと言うと、まったく、人の心を読む、

危ない奴だと笑ったのです、


ところで正直は関白の高松12万石の取立てを断ったそうだが何ゆえじゃと聞くので、徳川様との約束を守る為に御座います、伊東家再興のおりは家康様に合力すると約束をいたしました、

と言うと、いいでは無いか関白から12万石を貰えば兵も沢山揃えられるであろう、その兵をもって合力すればいいではないかと言うので、関白様から頂けば関白様に恩義ができます、


さすれば家康様に合力する事はできずに、約束を破る事になるわけですと言うと、なるほど律儀な事よのうと笑ったのです、そもそも信長様が本能寺でお亡くなりになった時に家康様は、

堺に逗留しておられたのが運のつきでございました、ここ浜松におられれば明智光秀を討伐して天下取りの第一人者になられたのです、関白様に一歩遅れてしまった事から始まったの、

です、


しかし、勝負は終ったわけではありません、豊臣家が末永く繁栄する為にはそうそうに政権を渡し、監督して育て上げることが寛容です、さらに3代に受け継ぐまで生きて目を光らせる、

必要があります、これは家康様も同じ事です、つまり関白様と家康様のどちら長生きした方が勝ちと言うわけですというと、どちらが長生きすると思うのだと聞くので、それは家康様、

ですというと、


なぜだと聞くので、家康様はくすりの調合がてなぐさみです、一方関白様は茶の湯がてなぐさみです、当然くすしより薬に詳しい家康様が長生きされるでしょうというと、後何年生きれば、

天下が取れるのだと言うのでまず20年ですというと、ばかいえ、それではわしは73まで生きていなければならなくなるではないかと言うので、それまでは絶対大丈夫ですよと言うと秀次で、

は天下は治まらないのかと聞くので、


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