乱世の快男子4 戦においては生きょうとすれば死に、死のうとすれば生るものなのだそうです、すなわち戦いでは臆病になった者が負けという事なんでしょうと言うと、まさにその通り


乱世の快男子4


戦においては生きょうとすれば死に、死のうとすれば生るものなのだそうです、すなわち戦いでは臆病になった者が負けという事なんでしょうと言うと、まさにその通りです、剣は一刀流、

とみましたがと言うのでその通りです、戸田一刀斎という剣客にまなびましたが、剣は集団戦では幾ら強くてもダメなのです、いま時の戦は鉄砲の数できまると言う事ですと話したのです、


もし秀吉様に仕官すると決められたら、必ず私に声をかけてくだされと言って加藤は帰っていったのです、手酌で飲んでいると、仲居がお連れ様がお見えになりましたと部屋に案内するの、

で見ると、源蔵が1人の男をつれて来て弥助にございますと紹介したのです、今日は忍び装束ではないのかと聞くと、沢山の羽柴様の家来が入りこんでいますので、この格好の方が目立た、

ないのですと話し、


この者が私との繋ぎの役をします、つぶての名手で御座いますと言うので、先ほどはなぜ加藤を狙ったのだと聞くと、源蔵がああすれば加藤が正直様に恩義を感じ、羽柴様に若殿を推挙、

し易くする為の細工でございますと言うので、成る程というと、弥助が正直様の湯桶は私のつぶてより正確でしたよ、驚きましたと言ったので、わたしはつぶての名手でもあるのだと言、

うと、


どなたにお習いになったのですかと聞くので、戸田先生だよ、兵学、剣、つぶてを習ったのだと言うと、成る程戸田先生ですかと源蔵が言ったのです、大阪に山城屋と言う両替商がいます、

ここにご逗留ください、殿様が懇意にされている商人です、金寸を始め色々なお手伝いをしてくれますと言うので、あい、わかった、それで若殿の行方は分かったのか、と聞くと山口から、

大阪に登られたまでは分かっているのですが、


まだ大阪のどこにおられるのかは分かりません、手の者が手分して探していますと言ったのです、ここに来るまでに何回も手助けしょうと思っていたのですが、必要なかったですねと源蔵、

が笑ったのです、羽柴様は大阪にとてつもない城を作るそうです、羽柴様はその内徳川と戦する事になるでしょう、他の大名はたいした事はありませんが徳川を軍門に降らせなければ天下、

は取れません、


徳川の次は四国と九州に兵を出す事になりますが、この5年以内と思もわれますと言うので、早く羽柴の家臣になっておかねば再興は難しくなるなと言うと、若殿が一度羽柴軍に加わり手柄、

を立てて、秀吉様の覚えを目出度くする必要があります、一番いいのは徳川との戦でしょうと言うので、一刻も早く若殿を探し出してくれと言ったのです、それではと2人は帰って行った、

のです、


翌日は朝出立し夕方に大阪に付き船場の山城屋のノレンを潜り中浦正直だがと言うと、奥に呼びに行き、徳衛門がこれは若様お待ちしていましたとススギを用意させ、足を洗うと奥に案内、

したのです、この部屋にご逗留下さいませと言うと、女中がお茶をもって来たので、雪と申しますと挨拶すると、徳衛門が若様のお世話をします、何でも申しつけてくださいと言ったの、

です、


旅姿を解き着流し姿になり煙草を一服吸って、町中でも案内してくれないかなと言うと、かしこまりましたと言うので、連れ立つて店を出たのです、成る程大阪の台所だけあって、町は賑、

わっています、雪は何歳だと聞くと18になりますと言うので、何年奉公しているのだと聞くと5年になりますと言うので、奉公は辛いかと聞くと、奥様がとてもよくしてくださいますので、

つらくありませんと言ったのです、


ここにでも入るかといい居酒屋のノレンを潜りこ上がりに座って酒といわしの丸焼きを頼んだのです、雪が酌をするので飲み干し、お前もと言い湯のみに注ぐと、ゴクゴクと飲み美味しい、

と言うので、ほう、いける口ではないかと言うと、おとつさんが大酒のみなんですと笑ったのです、いわしもたべろあぶらが乗って美味いぞと言うと、頂きますと食べて美味しいですねと、

言うので、


そうやつて飲んで食べてくれると嬉しいよと言うと、若様はきさくな方なのですねと言うので、どんな奴だと思ったのと聞くと、お武家様のお世話をしてくれと奥様から頼まれた時には、

お手打ちになったらどうしょうと思ったんですよ、そう言ったら、旦那様がとても優しい若様だから大丈夫だよと言ってくれたのです、こうやって、奉公人に酒とさかなを食べさせる人、

はいませんよと雪が言ったのです、


奥の方から罵声が聞こえて来たので見ると、2人の若侍を5人が取囲んで、何かを言っています、しかたないな、と思い近づくと1人の浪人が、刀を抜こうとしたので、手を捻り上げると、

イテテテと言うので店の中で刀を抜くとは迷惑なと言うと、若造ひつこんでいろと殴りかかったので、手をつかみ小股を蹴り上げるとうずくまったのです、ここでは迷惑だ、表にでろと、

言うと、


なにお、なまいきなと後をついて来たので表に出たのです、1人が刀を抜いて正眼に構えたので、それで、人が切れるのかと笑うと切りかかってきたので、横に飛び刀の鞘で肩を打つと、

わ~と言ってひっくり返ったのです、後の4人が刀を抜いたので、腰に刀を差して刀を抜き、峰にもち買えると一斉に切りかかって来たので、よけながら手を叩くと、あつと言うまに刀、

を落としたので、


刃にもち変え手て真ん中の奴に上段から振り下ろすと、みている人が目を瞑ったのです、ピシ~と音がしてその男の腰帯が切れたのです、もう少し手を伸ばせば真っ二つだったなと刀を、

突き出すとへなへなと座り込んだのです、後の4人が逃げようとするので、動くな一歩でも動けば切るぞと言うと、怯えた顔をして呆然と立っています、刀をひろってこの男を介抱して、

やれと言うと、


刀を仕舞い、両脇から抱えて走りさつたのです、回りの見物人が手を叩き、2人の若侍がありがとう御座いましたと言うので、どうしたのだと聞くと、刀の鞘が触れた、と因縁をつけ、

られたのですと言うので、それは気の毒にと言うと、お礼に一献と言うので店に入り、席に座るとお銚子3本とその男が頼んだのです、お銚子が来るとお雪が皆に酌をしたので酒を飲むと、

われわれは徳川の者です、


鉄砲の買い付けに来て船にに乗せたのでいっぱいの飲んでいたら絡まれたのです、私は本田正純でこっちが鳥居新座衛門です、お手前はと聞くので日向浪人、中浦正直ですというと、中々、

の腕前でござるな、どうで御座ろう徳川に仕官なされては、私の父は家康公の家老を務めています、推挙してもらいますがと言うので、あり難いが今の所仕官するつもりは御座らんと言う、

と、勿体ない是非浜松にお尋ねくだされと正純が言つたのです、


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