第22話 last blue sky
もう私は、Tさんなんかと向き合うような女じゃないから。
今は、キラキラオーラだから。
私は今は幸せです。
本人が幸せならいいわ。
はは、そうだね。
・・・
君は天使だった。
女たちが私の元を去って、黄昏のように、たった一日のドラマが終わったかのように、私はまだ、夢うつつ。
瞬間瞬間の地獄と天国を楽しんできた。
女神たちの追憶。
彼女たちはみんなギリシャの女神たちだった。
自由そのものだった。
自由とはハーモニーである。
私に嫉妬してるの?
とくに。
精神の青空に昇る魂の太陽。
情念の血みどろのギリシャの女神たちとの愛の格闘
都会の雑踏と乱れたセックスのなかで、いわば乱れ咲いたコスモスのように、
自在に楽しむ。
戻ってきてくれ。
神はある!
慈しみ。限りない母性。
愚か者は自分を高みに置き、他者を低く見る。
次に出会った人にはつくそうと思うの。
神々の一日が終わった。
別に誰かに好かれたり尊敬されなくてもいいから。
この世でいろんなことを体験して知りたいという思いも
いろんな人がよく言う抑圧の反動としての自由にも
自分の幸福にも、他者に責任を持ち尊敬されることにも、
それらを全部経験してそれらに興味をもう持ちません。
陶酔への耽溺もおさまってきて、最後の障壁の悲しみももうほとんど消え、
今は人生が楽しいです。
決して金持ちでもなく、いろんな人に馬鹿にされたり、知り合いや家族に抑圧的な態度をとられたりもしますが、今は心が昔よりだいぶ安らかになりました。
T君、昔よりいい顔してるね。
私は、あらゆる人生のあらゆる音楽を聴いてきたんだよ。
すべての川は大海に流れ着くんだよ。
彼の心はあらゆる人生や自然の美でいっぱいでした。
ああ、あそこではあんなに青く!
神様!私の春を帰してください!
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