第15話 無敵の真実

真実は愛と同じように強い。


それは、荒野のなかで叫びを上げ虚偽をすべて焼き尽くして光り輝くのでした。


照り輝く青空


その中心の橙色の太陽ほど殺戮的で真実なものがあっただろうか。



もつれた愛のデュエット。


真実は、優しさでも名声でも、美でも、明晰な精神でもない。


真実は殺戮だ!


人は生まれず、死ぬこともなく、かつて存在したこともなければ、存在することをやめることもない。人は生まれないが、永続的であり、無限であり、始原的である。人は滅びることはない。たとえその肉体が滅びても。 (バガヴァッド・ギーター)


毛虫の終わりを蝶となづけた古代人。


多分彼は悟ってたんだと思う。


始まりあるものには終わりがある。


真の自由には、始まりも終わりもない。


最初で最後のものなんだよ。


道元は悟りが深まるに連れて気難しくなっていった。


悟りは人格の修養とは関係ない。


時間に垂直の刹那だ。


真の恋人に会ったとき、普通の人が何年もかけて知るようなことを一瞬で知る。


愛に始まりも終わりもない。現代社会の流行のような恋愛だけが有限なのだ。





最近、寝ると無意識が露呈して不安が募ってることが多々ある。


トラウマが深い友人が、寝て夢見るのが怖くて不眠症になってたな。


オレンジ色の服着た女の子が、青い窓を目指してスキップしていく夢を見た。


私の夢は、鮮やかな色彩を伴うことがよくある。


私は、感情が色彩で見える共感覚だ。


夏のあの青が、どこまで澄み切った悲哀の色なら、


太陽の橙は、悲しみが変容した喜悦の色だ。


悟りとは悲しみだ。


悲しみと喜びを感じられる心だ。


あなたのハートは復活してきましたか?


ずっとそこにあったもの、最初で最後の自由。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る