第12話 nilakantha
雨がぽつぽつと降る。
雨は父なる天のザーメンだ。
祝福のザーメン。
魂は永遠なんて誰が決めた。
概念に過ぎない。
勇気とは恐怖の延長線上にあり、
ありのままの空の色には、あらゆる二元性がやんだsyunyata
道端で死んだ犬っころの口と道路の接点にこびりついた細菌だらけの唾液は美しかった。
美醜を超えた大いなる美。
私と世界は、増四度の関係にある。
つまり、一方は他方を否定する悪魔である。
世界は、新しい悪であり、私は、古い善である。
しかし世界から見れば、世界が古い善であり、私が新しい悪である。
何を時間軸の基準ととるか、価値基準とするかで変わってくる。
ようするに、絶対両者は、交わらない、光と闇のような関係だ。
だから、二つは二つではないのである。
海に流れ込んだ川は、絶対的に調和しており、
それは、オルガズムの安らぎを感じているのだった。
それは母と子がひとつになるところ。
愛とは、男と女ではなく、母と子の関係の中に求めるべきである。
海と川。
母と子。
個別性は普遍性の中に解けていく。
ブスが、大人になってフェミになって、政権打倒の名目で社会を乱しましたとさ。
そんなことに関係なく、銀座のホステス、花子は、おじさんたちの自慢話を柔らかい物腰で聞いてましたとさ。
京子は、相変わらず、21世紀の今も、彼氏の浮気のぶち切れていましたとさ。
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