十二番番目の志士9 龍馬が新之助はいずれ蝦夷に行く事になるよというので、なぜだと聞くと、江戸に帰り見聞きした事を島津斉彬公に話すだろう、斉彬公が阿部老中に話し、蝦夷の重要さに、
十二番番目の志士9
龍馬が新之助はいずれ蝦夷に行く事になるよというので、なぜだと聞くと、江戸に帰り見聞きした事を島津斉彬公に話すだろう、斉彬公が阿部老中に話し、蝦夷の重要さに、
気ずくが、幕府の人間は誰も理解できない、そこで新之助に実情を調べる為蝦夷探索を頼むと言うわけだ、なんと言っても新之助は自由に動けるからなあ、また役人を行か、
せても、
開発したほうが日本の為になるなんて報告なんかしやしないよ、不毛の土地だから手をつけない方がいいと言うのが落ちだ、その開拓の命令が自分に来たら迷惑と思うから、
本当の事は報告しない、これを斉彬公と阿部老中はよく知っているのさと笑ったのです、なるほど、僕は使いやすいというわけだ、まあいいだろうそうなったら、喜んで行、
くよと笑うと、
お前はそういう奴なのさと龍馬がいい、羨ましいというのでお前だって次男だろう自由ではないかと言うと、いやおれはこれでもれつきとした土佐藩士だ、僕一人が浪人に、
なるわけには行かないのさ、脱藩は重罪だから、それに比べればお前はお家の退散を認められているので自由なんだよというので、それもそうだな、宮使いの辛さという、
わけかと新之助はうなづいたのです、
島津公が仕官しろと言った時断ってよかったよと笑うと、大浦屋がこの時期に仕官の口を断るのは新之助様くらいのもんですよというので、仕官すると回りと協調しなけれ、
ばいけないだろう、それがめんどくさいよと言ったのです、龍馬がその内俺も脱藩して浪人になろう、家に迷惑のかからない脱藩方法を考えてくれと言うので、僕みたいに、
幕府のお偉いさんの食客になればいいのさ、
そして頼んでもらえば上手くいくかも知れないというと、そうか誰か探してみようと龍馬が言ったのです、大浦屋がどうもこのお二方は形にはまる御仁ではなさそうですなと、
笑い、上海に行く前に渡した拳銃は護身用にいつも持ち歩いてください、お二方みたいな考えは人には受け入れがたく命を狙われる危険がありますと言ったのです、新之助と、
龍馬がそれはあり難い、
脅かしの道具には丁度いいと礼を言ったのです、大浦屋が予備の玉は必ずもち歩くのですよ、襲う奴は6連発と知っているはずですから、隠れて玉込めして銃撃すれば、玉を、
沢山持っているとして中々襲ってこないですから素早く逃げるのですと言ったのです、成る程逃げるが一番という訳だと龍馬が言ったのです、
それから蝦夷の事で言い忘れましたが、ロシアは清を威嚇して蝦夷から12里しか離れていないウラジオストックという場所を割譲させ自分の領土として港の整備をしている、
そうです、幕府もこれを知って最初は松前藩に海防をさせたいたそうですが、函館を幕府直轄地として奉行を置いたそうです、ウラジオストックの対岸にある稚内という、
場所に兵を駐屯させているらしいです、
今は仙台藩が海防にあたっているらしいです、来年ペリーが来て関東の何処かを開港する事になれば、ロシアは必ず函館を開港するように幕府に圧力をかけます、幕府が、
函館を開港すれば蝦夷は松前、函館近辺しか開発されてない事を知り、北の方を手に入れようとするはずです、一時も早く入植し日本人が住んでいる実績をつくらないと、
ロシアが上陸し居座る事になれば北から侵略される事になるかもしれませんと話を結んだのです、
新之助が色々為になる話を聞きました、なんとしても幕閣の目を覚まさせなくてはいけませんな、斉彬公と阿部老中は知っているのでしょうが、他の連中は知っていても、
知らん顔しているのでしょう、250年の太平ぽけという訳ですよと新之助が言うと、龍馬がそれでは僕はそのぼけている者達を起こして回ろうと言ったのです、
時間が来たので馬車に乗り晩餐会場に着くとマリアとカピタンが出迎え席に案内したのです、そこには各国の商人達が招待されており、薩摩藩の高杉新之助以下カピタンが、
紹介すると、早く通商条約を各国と結び自由に交易できることを期待していると話すので、時期にそうなるでしょうと話したのです、カピタンが日本との友好の為にと乾杯、
したのです、
長崎奉行の所に行き便宜を計ってくれたお礼を言うと、蒸気船は購入ではなかったそうだが、是非国産で作って諸外国をあっと言わせてくれ、何年も前から幕府には知らせて、
いたのだが、腰が重いからちっとも聞いてくれないのだよ、ひとつ新之助から阿部老中の尻を叩いてほしいと笑ったのです、音楽が流れ皆がダンスを始めたのです、マリア、
が傍に来て、
新之助一曲というので、僕は踊れないよと言うと、大丈夫私がリードするからその通りに動けばいいのよというので、手を引いて真ん中に出たのです、日本人は誰もいま、
せん、左手を握り右手を腰に当てると、マリアが小さな声で右、左、前、後ろとリードすると最初はギクシヤクしていましたが、段々なれてきてスムーズな踊りになった、
のです、
曲が終ると皆が拍手をして、マリアがとても上手でしたよ、新之助はとても器用なのねと笑いシャンパンを渡すので乾杯したのです、龍馬が傍に来て新之助凄いではないか、
どこで覚えたのと聞くので、今教えてもらったんだよというと、それは凄いマリアさん僕も踊れますかねと聞くと、勿論教えてさしあげるわと龍馬の手を取り真ん中へでて、
踊り始めたのです、
これも最初はギクシヤクしていましたがマリアのリードがいいのか、段々スムーズな踊りになったのです、曲が終るとみんなが拍手をして、大浦屋が日本人で踊ったのは、
今までお二人だけですよ、みんなビックリしていますよと笑ったのです、龍馬とマリアが戻って来て、龍馬さんも中々器用ですよと笑いうと、一人の外人がマリアに宜し、
くというので、
それでは後ほどとダンスを踊りに真ん中へ出て行ったのです、龍馬がダンスとは中々いいもんだなと新之助にグラスを合わせたのです、奉行達が驚いているよと言うと龍馬、
が俺達は武士ではないとでも思っているのだろう、踊ってやれば気持ちも通じるのにそれをかたくなに拒絶しているから外国との交渉も上手くいかないのさと笑ったのです、
しかしあのお嬢様から声をかけるとは驚きました、よっぽど新之助さんを気にいったのでしょう、カピタンの目が点になっていましたよと大浦屋が笑ったのです、一人の男、
が近づいて来たので、大浦屋が両替商をやっている長崎屋さんです、こちらは、高杉新之助様と坂本龍馬様ですと紹介すると、長崎屋吉次郎と申します以後お見知りおきを、
と挨拶したのです、
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