十二番目の志士5 お礼といっては何ですがと店に入り、お銚子二三本を頼み皆に酌をしたのです、吉原から女郎を二人連れて梅田にきたんですが、どうもこの懐の金目当ててで、女郎屋か
十二番目の志士5
お礼といっては何ですがと店に入り、お銚子二三本を頼み皆に酌をしたのです、吉原から女郎を二人連れて梅田にきたんですが、どうもこの懐の金目当ててで、女郎屋から、
後をつけて来たみたいでわざとぶつかって難癖つけたのですよと言ったのです、わざわざ吉原から大阪まで売られる女郎がいるのかと聞くと、人聞きが悪いですよ、本人の、
希望ですよ、
売られた代金の半分は女郎の懐へはいりやす、金のいる場合はこうやって他の岡場所へ行くのですよと苦笑いしたのです、二人とも吉原では売れっ子だつたんですが、国許で、
金がいるとかで大阪に行く事を希望したんですよ、嘘だと思うんだったらこれからその店に案内しやすというので、行ってみることにしたのです、皆で店に行き龍馬と新之助、
がその二人指名したのです、
新之助が部屋に入ると美形の女郎がはいってきて、江戸からのお客さんだと言う事で嬉しいですと言うので、酒と肴を頼んだのです、白菊といいますと酌をしたのです、歳を、
聞くと20だといい、生国を聞くと肥前長崎だと言ったのです、彦八の話しは本当かと聞くと、本当です騙されてつれてこられたわけでは有りませんよ旦那といい、私が生きて、
行くにはこの商売しかないんですよと笑ったのです、
田舎で何があったのだと聴くと、おっかさんが病気になって薬代がかかるのです、それでここに来たんですよ、高くで買うて貰ったから十分金寸を送る事が出来ましたといっ、
たのです、わしも肥前長崎まで行くので様子を見てきてやろう、帰りには又寄って様子を聞かせてやるよというと、嬉しいですと抱きついて来たのです、中々の床上手です、
終るとこれでは男は骨抜きになるなあと、タバコを一服ふかすと、良かった気に入ってもらってと言ったのです、旦那の名前は何ですかと言うので新之助だというと、新之助、
旦那、朝までいてくださいなと頼むので、いいよと返事すると嬉しいといい、起き上がり真一に寄り添って酌をしたのです、厠へ行って来るといい下へ降りていき、彦八に、
お前の言うとおりだったよというと、
そうですか朝まで白菊を可愛がってくだせえ、それではあっしはこれで失礼しますと言うので、気をつけて江戸まで帰れよというと、ありがとう御座います、江戸に帰った、
ら吉原に尋ねてくだせえといい店を出て行ったのです、部屋に戻り白菊に少し腹が減った、うなぎの蒲焼を二人前頼んでくれというと、ハイと言って下に下りていきお銚子、
を持つて戻って来たのです、
うなぎの蒲焼が来たので白菊お前も食べろというと、嬉しい蒲焼は大好きなんですよと喜んで食べたのです、まあ朝までタツプリ時間があるからゆっくり飲もうというと、
朝までいっぱい可愛がってくださいよと股間に手を入れたのです、何回となく白菊を抱きつかれたのかそのまま寝入ってしまったのです、朝白菊が起こすので朝湯に入り、
サツパリして白菊に別れを告げ薩摩屋敷にもどったのです、
龍馬がご盛んな事で、よっぽどいい女だったんだと言うので、龍馬はどうだったのと聞くと、わしも今帰ってきたばかりだよ、さすが吉原の女だと満足そうに笑ったのです、
峯五郎と梅吉が目の下に隈が出来ていますよと笑い、小船に乗り御用船に向かったのです、船に乗り込むと、船頭が瀬戸内を行きますから穏やかな航海になりますよと言っ、
たのです、
船倉で寝ころがっていると、さすがに昨日は頑張りすぎたのか又ぐっすり寝入ってしまったのです、梅吉が起こすので目を開けると昼飯の時間ですよというので、甲板に出て、
昼飯食べる事にしたのです、甲板に行くと瀬戸内海の島々が見えとても風光明美です、すご~いといいながらおにぎりを食べるといい塩加減です、食べ終わると梅吉が竹筒、
から日本酒を注ぐので、
向かい酒はたまらんなあというと、峰五郎が新之助様は本当に裏表のない方ですねと言ので、龍馬が天真爛漫というかノンビリしているというか何か落ち着く奴なんだよ、
と笑ったのです、新之助が龍馬だってあんまり先の事は考えていないんだろうと言うと、その通り先のことを考えて上手くいくなら神様はいらないだろう、上手くいかない、
から神様が必要なのさと言ったのです、
途中港々により15日間で長崎に着き、船頭に礼をいい長崎に上陸したのです、大浦屋に顔を出すと主人が徳兵衛で御座いますと挨拶し奥座敷に案内し、気兼ねなくご逗留して、
下さいと言ったのです、さつそく蒸気船の事聞くと、残念ながら売りに出ている船ははありません、何隻かは蒸気船が停泊はしていますと答えたので、上海にいけばあるのか、
聞くとそれは行ってみないと分かりませんと答えたのです、
明日からは蒸気船の中を見学させてもらいましょうと言うと、それは大丈夫ですオランダの商船が停泊していますので、話しはつけてありますと言ったのです、風呂が沸き、
ましたら呼びにきます、まずはゆっくりしてくださいと言って部屋を出て行ったのです、暫くして風呂が沸いたと呼びに来たので銘々に風呂に入り上がってくると、夕餉の、
場所に案内したのです、
丸いテーブルに座ると、今日は中華料理ですと主人が言うと沢山の料理が並んだのです、食べかたを教わり、紹興酒で乾杯したのです、これは凄い酒だというとシナの酒です、
慣れると上手いですよと主人が言ったのです、これが中華料理か中々上手いではないかと新之助が言うと主人がよろこんでいます、チャイナ服を着た日本人が酌をして中々、
色気があります、
主人がペリーの黒船騒ぎでは江戸は大変だったらしいですが、長崎には何年も前から蒸気船は入港しているのですよ、長崎の人間は誰も驚きませんと言ったのです、西洋では、
英国、フランス、ドイツ、ロシアが強国でオランダ、スペイン、ポルトガルは勢いがないと聞くがというと、それでオランダが日本交易の権益守ろうと必死なんですよそれで、
蒸気船の中まで見せてくれることになったのです、日本人には分かるまいと思っているのでしょうと主人が言うので、大体の構造は分かっているのだが、大きさが文献では、
分からないので目で確かめるしかないのだよ、それさえ分かれば国産可能だよ、岡の上で実験して上手くいけば船に積み込めばいいのさ、峰五郎親方明日はお願いしますよ、
一切書かなくて頭で覚えてください、書くと警戒されますからというと、わかりましたしつかりこの目で見て記憶しますと言ったのです、梅吉もしっかり覚えるのだぞと親方、
が言うと、ヘイわかりやしたと答えたのです、
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