第17話
矢口と杉本は最近一緒に仕事をする事が少なくなった。矢口は課長に呼ばれる事が多くなり、様々な会議にも度々出席するようになった。会議の内容は後日詳細が杉本に伝えられる時もあれば、そうでない時もあった。林が退職した後のチームの責任者として色々厳しいことを言われているのかもしれない、と杉本は考えた。それとは反比例して杉本は課長から早く退社するように言われる事が増えた。
「大事な時なんだから」
満面の笑顔で課長に言われ、杉本も素直に厚意を受け取り、一日のうちほとんど空いたままの隣の席を気にしながらも定時退社をする日がしばらく続いた。
爆弾はいきなり落ちてきた。
出勤するなり「部長が今日の朝礼は至急、全員大会議室へ来るようにとの事です」と言われ部屋へ向かった杉本は、
「やられた!!」
とあちこちで大きなうめき声が響く異様な光景を目にした。
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