第23話 「試合と実戦」

先日、古い「月刊空手道」という雑誌を読んでみたのですが、

その中に業界の権威と思しき空手の高段者の寄稿がありまして、

彼の主張は非常に御高尚で難解なものでしたが、

要約すると

「寸止めルールでも試合は実戦を想定してやらんかい」

と書かれてました。


ほんだら事言うだったらオレ様なら先ず試合会場の隅っこに置いてある

試割用の瓦で相手の頭を後ろからブチ殴るとか考えますが、

どうも高段者先生の言っている事は違うみたいです。


素手でやるけど、1対1でやるけど、ルールはあるけど実戦だと思わんかい、

と、そうおっしゃるのです。

ちょっと良く分からない世界でした。


ちなみに「板状の物体で敵のドタマをカチ割る」という攻撃方法は

20世紀初頭に出版された「赤毛のアン」において、

主人公がギルバートとの実戦で用いたという記述が確認されており、

つまり最低でも100年以上前からその攻撃方法は認知されていたという事であり、

実戦を標榜するこの空手家大先生がそれを知らんとは

ちょっとどうなのよと思いました。


しかし私も松濤館流空手8級の腕前、

「空手家の皆様による実戦」と言うのであれば、、

これはフルコン空手出身ですが村上竜司先生(元フルコン空手王者/キックボクシングヘビー級王者)の

「ケンカ必勝法」というDVDをご視聴される事を強くオススメします。


目次

・ケンカになったら先ず謝りましょう

・自分が悪くなくても とにかく謝りましょう

・謝っても許してくれなかったら、覚悟を決めて先手必勝で殴りましょう

・酒を飲んだら絶対ケンカすんな


という内容でした。

なぜ酒を飲んだらケンカしてはいけないのか、という理由については一切触れられておらず、

とにかく酔ったらケンカをするなとの事でした。


実戦とかはイヤな思いをするし怪我はするし警察沙汰にもなり得るし、そういうのは平時において実証するのは困難です。

何が強いとか実戦向けかとか、そのへんはテキトーにボヤかしておくのがエエ歳こいた大人の知恵だと思いますが…

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