第22話 日本武道が嫌い

武道を愛して誇りにしている方もいらっしゃると思うのですが、

わたくしジムでは空手とか○○拳法をやってた人から挑戦されると、必ず受けるようにしています。


有段者!いえいえ全然大した事ないですけど!とか聞いた日には

(はっはん…さてはテメェ、ガキ相手とか自分より弱いやつにデカイ態度とってたクチだな?)とか、勝手にパブロフの犬状態で思い込んでしまい、

もちろんその人はいい人だし、私と違って常識人だし罪はないのは知っているのですが、

何て言いますか、もう、アレですね、はい。


ゴメンなさい。


前にも書きましたが、

少林寺拳法やってる子に腕をヒネリ上げられたり、

剣道で 必死にやってるのに「やる気がないなら辞めればぁ~あ?」とか言われたり

まつじゅかん空手で先輩に横柄な態度を取られたりとかされてると、

それが人生の最初の方に経験すると、

歪んだ心はもう元には戻りません。


ケンカして裂かれたネコの耳が、変な形にくっついて、二度と元に戻らなくなるのと同じです。

ましてや私は劣等感の塊です。


今更私に文句言われても困ります。


武道の人達ってやたら正しいパンチの打ち方とか蹴り方だけにこだわるんですけど、

それって強い人は強いんでしょうけど

強いとか正しいとかとは別に、「勝ち負け」と言うのがありまして、

どんなに強い人でも負ける事はありえます。


私が見てきた武道家の皆さんは、実力で相手を上回って勝たねばならん!

とか思ってるようでしたが、別にそうまでしなくても

「相手を自分のレベルに引き摺り下ろして低レベルなファイトを強要する」とか

「相手に何のメリットもないシバキ合いを強要する」とか

そういうやり方があるのでありまして、

わたくし中学生の頃からそのへんの研究は怠りませんでしたね、ええ。

12才の頃から始めた、27年に渡るこの変態研究はちょっとは成果あったんじゃないでしょうか。なかったかも。


たまに「これじゃ練習にならねぇーだろぉ!」とか怒る人がいますが、

アナタは練習相手じゃありません、ただの実験台です。

勘違いしないで下さい。

武道で以て私に挑んできたのが運の尽きです。


こんな事をしてれば、そのうち自分が滅びる日が来るのは知ってます。


闘争に身を置くのならば、そのへん覚悟しとくか、辞めるかのどっちかです。

武道の高段者様のように、 自分が痛い目に遭わずに格下とか素人相手にエエカッコしようとか、そんな事を考えること自体が間違いです。


ローマ帝国だってソ連だって滅んだし、

人間だって必ず凋落する日は来ます。


宿命じゃないでしょうか。

私も、あなたも。

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