応援コメント

第16話 少年時代に」への応援コメント

  • 人間は縦社会を形成するもの,
    どこでも同じ.
    格闘技では強さで戦ってるけど,
    頭のいい人は頭のよさで勝負してる.

    強いものが弱いものを,多数の集団が少数の集団を,優位のものが劣位のものをいじめるのは,動物の性質で悪いことじゃない.
    会社で社会的地位の低い人間は給料が安い,高い人間は高い.
    これはつまり法律の範囲内で上は下から搾取していい,
    下のエネルギーを上が吸い上げてるということ.
    縦社会ではエネルギーは下から上へ流れる.
    社会の中間にいる人間は,
    上を狙える状況なら,実力を発揮したり,下のものに手を差し伸べる姿を見せて社会的地位を上げる.
    上を狙えない状況なら,下をやっつけることで相対的に社会的地位を上げる.
    一日の内に状況に応じて一人の人間が態度を変えるのが自然なわけです.
    人間とはそういったものと納得して,じゃあいじめから逃れるためにはどうしたらいいの?
    と考えて対処するしかない.

    もう一般社会で生きていくのに肉体的に十分強くなった,
    そして格闘技をする原因の心の痣がわかっているなら,
    それに向き合うしか格闘技を辞める方法はないでしょう.
    小説や漫画をかくのはその手段なのかもしれません.

    肉体的な痛みや不可逆的な肉体の欠損があったことかもしれないので,
    思い出すたびに,傷を見るたびに否応なく死の恐怖を感じ,過去の記憶が強い感情とともに思い出され,ホルモンが分泌される.
    体にエネルギーがみなぎり,戦うか逃げるかの行動の選択になる.

    そのような状況でジムへ通うと,産生されたエネルギーを消費するだけならいいけど,
    より強くなったり,強さを維持したりすると,強さが根拠になる.
    一般社会で肉体的強さが社会的地位の上下の根拠になることはない.
    キックボクシングのジムは,肉体的な強さにこだわる人間が集まってる.
    ジム内の人間関係の社会的地位の上下は強さによる.
    ジムに通うたび,理想とする強さが正義の現象を見つけ,
    肉体的な強さが重要という認識が強化され,強さへの依存が増す.
    マススパーで復讐し,嫌な奴に勝つと,優劣の立場が入れ替り,
    かつてやられた人間から,高いところから見下され,地表で必死にもがくようで,あざ笑わらわれてる立場から,
    逆に見下して,高笑いする立場になる.
    すると心の痣を忘れられ,一時的に心が癒される.

    戦うか逃げるかのホルモンが分泌されてエネルギーが産生されたとき,
    格闘技でない方法,たとえばただ単に走るとか肉体労働するとかで
    一人でエネルギーを消費する.
    その間,怒りを見続ける.怒るたびにやる.
    一年か何年かわからないけど,そのうち,
    あれ?これ前と同じ,と気づく.
    同じ思考のパターンを繰り返してる.
    この先思考がどうなるかも経験的にわかる.
    そうなってくると,怒りを見続けるのも,もう飽きた!と思う.
    そう思ったら,過去の怒りの感情に浸るのは終り,
    怒りの感情を味わえるようになる.

    そのあとまた格闘技をやりたいならやればいい,
    そのときは楽しんでやることができるようになると思う.