第6話第二部2
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陽が沈み、港に等間隔で並んだ電灯以外、辺りが真っ暗になる夜の時間が来ると、汽笛が鳴って出航の時間を知らせる。わたしといえば、それまで拡現でこのクルーザーに乗っていた乗客の情報を調べ上げていた。その大半の着ている服は南国風の黄緑多めの色物ばかり。耳に聞こえてきて翻訳化されるほとんどの言語は中国語であり、この国――アゼルバイジャンの言語を使う人は年老いた操舵手とほんの一握りのスーツを着た人たちだった。
どうやら、わたしが乗り込んだ船(というより来てしまった場所)は中国のグループだったらしい。
「中国人は嫌いか……」シンが聞いてくる。
「嫌い、ではないけど、たくさん人がいて、紛い物や危ない食べ物を作っていることをよく聞くよ。だから好きとも言えないな」
「俺も好きじゃないさ、あんな連中」シンは自虐じみたことをきっぱりと言い上げた。「それでも付き合っていかなきゃ何も始まらないのさ」
「確かに」
わたしは務めていた新聞社の上司や新人のことを思い出す。仕事終わりに無理やり付き合わされるパブ。
「だからあっちに混ざって来る。フックスもあっちに着いたらいろんな国の奴らと話をすればいいさ」
シンはわたしに手を振って離れていく。
いろんな国、というのはつまりカスピ海を囲んだ国々の事だろう。イラン、カザフスタン、トルクメニスタン、アゼルバイジャン、そしてロシア。その国々から政府の高官たちが集まって、大型船(ラージシップ)を連結し、たぶんカスピ海における様々な問題とか条約とかを話し合ったりするんだろう。
シンは賄賂や接待と言っていたけど、全部が全部そうではないだろう。中には文化的な、互いのいいところを褒めあった愉快な会話も混ざっていることを願っている。
操舵手が声を上げると、クルーザーはカスピ海の沖、つまりは中心地を目指した。空を見上げると星が幾つも瞬いていて、雲一つのない天気だと気付く。ちょうど満月の日でもあり、月明りが海面を照らす中、クルーザーは寒くなる一方の風を切ってひたすら進む。
やがて、前方にぽつぽつとした光が見え始める。それが近づいてきて明瞭になって来ると、秘密の会場の姿が露わになって来る。
まるでベネツィアだ。海の上に浮かぶ家々の明かり、宮殿や城の壁を思わせる船主楼(フォアキャッスル)。帆を張った客船たちが左右に橋を二つ伸ばして連結し、大きな会場を創り出している。
きっと、名のある富豪たちや政界で名を轟かせる名人たちも参加しているのだろう。そう思わせる絢爛豪華なパーティーをしている。
さらに近づいてみると湯気のようなものが会場全体を包んでいることに気付く。肌寒かった気温も徐々に暖かくなっていることから、どこかで暖房装置が働いているのだろう。しかしこんな寒い海の上、船上とは言っても外を温めるというのはずいぶんとエコロジーを無視しているようだ。
わたしの乗るクルーザーも連結すると、中国人たちは我先にとウッドデッキの上を走っては橋を急いで渡っていた。その中にはシンも混ざっていて、傍目から見れば無邪気な子供にしか見えない。
わたしも遅まきながらマイペースに橋を渡っていく。クルーザーとはまた違う豪華客船ともいうべき大きさの船の掲揚機には、上から順に緑白赤の三色の国旗。つまり今しがたわたしが足を着けたこの船はイランのものだったらしい。
周りを見てみると人は少ないようでまばらだ、中国人たちはイランの船で見物する人もいたけど大半はさらに向こうの船へと走っていく。
デッキの上では料理の置かれたテーブルや銃や壺、絵などのコレクションを飾り付け、どこかからか聞こえてくる曲と共に色を変えていくLED照明のきらびやかな虹色のイルミネーションを演出していた。
テーブル越しに料理を運ぶウェイターを見やると、「いかがですか」と笑顔で言われては串に刺された肉をこちらに差し出された。カレーの匂いが鼻に付く。
「い、いただくよ」
まさかそれでわたしを刺すなんてことはしないと思うけど、そんな考えがよぎるのは悪い癖になりつつある。
わたしは食べる前に、もはや癖になりつつあるその肉のメタ情報を辿っていく。
イラン産の香辛料(ターメリック、シナモン、クミン、etc)で味付けした挽肉(牛八割、豚二割)をステンレスの串で刺して焼いた食べ物。
これはやはりケバブと言うらしいが、イラン語ではキャバーブ・クービーデと言うのだそう。原材料を見る限り、変な肉を使っているわけでないから食べても危険はなさそうだ。
「そこのあなた」
串焼き肉にかぶりつくわたしに声を掛けてくる人がいる。そいつは眼鏡を鼻に掛けた男の人で、言語はイラン語だった。スーツの襟をきっちりに詰めた首にはネクタイと一緒に、ピンク色のフレームが施された小さなデジタルカメラをぶら下げていて、メモ用紙とペンを指に挟めている。
「ここではメタ情報を辿るのはタブーとされているのですけど、カスピ海近隣諸国見本市(ネーボイングカントリーズオブトレードショウ)は初めてなのですか……」
カスピ海近隣諸国見本市。それがこのパーティーの名称らしい。もっとも、翻訳された英語の名称だが。
「は、はい」わたしは急いで肉を呑み込み、口内を空にする。「ルクス・フックスです」
「私の名前はイスマイル。カタールのジャーナリストです」
「よろしくイスマイルさん。これはタブーだったんですか、失礼しました」
「いえいえ、暗黙の了解というものですのでそんなに厳しくは取り締まれられていませんが、他の人たちからの信用が無くなってしまうので悪い気持ちにさせるのです。
あなたは商人(ビジネスマン)……、いやそれとも技術者(エンジニア)ですか……」
わたしは何と言おうか(誤魔化そうか)考えた。
カタールと言えば中東の情報を世界各国に向けて流すテレビ局があると聞く。わたしは名前を告げてしまったし、ドイツ語を口に出している。きっとイスマイルには珍客だと思われているので、根掘り葉掘り聞かれるんだろう。
「こういうパーティーがあると聞かされて、友達に流されるがままに乗り込んでしまったのです。いやぁここは思ったより華やかな場所のようで」
イスマエルは言いながらペンを走らせる。「それではカスピ海の観光客なんですね」
「ええまぁ」嘘ではない。
「そうですか。しかし、大変だったでしょう。EUからカスピ海までのルートはほとんどが封鎖されていると聞きます」
「そう、でしたね」
わたしとシンは割と簡単にここまで進んできたものだが、やはり何かしらの権力をシンは持っているんだろう。しょっちゅう関所の警備隊に個人IDのやり取りをしていた。
「私も、カタールとイランとの間には海があるでしょう、米軍の警護がないまま海を渡ると海賊や空賊に出会ってしまうのですよ。ですからわざわざイラクを経由して陸路でここに来ているのですよ」
世界地図が拡現として目の前に現れる。確かに、カタールから真っ直ぐ海を越えてイランに入り、カスピ海を目指せればいいものの、賊が出て命を落としたくはない。
「カタールにはアジア最大の米軍基地がありますからね」わたしはシンの受け売りをして答えた。
「ええ。それにイランは反米ですから」
反米国家か。
かつて冷戦によって世界が西と東に分かれた時代に、代理戦争国としてアメリカとソ連の代わりに戦争をしていた国々。その名残が今でも残っていて、親露派だった国は反米になってしまった。それは冷戦が終わった今の世の中でも、相も変わらず睨み合っているのだから、平和は遠い。
「できれば、イスマエルさんと一緒に行動したいのですが……」わたしはイスマイルが親切で良識な人だと思って頼み込んだ。「実を言えば、わたしはドイツの田舎町の地方新聞記者で、テロで友人を失くして、それがあまりにも唐突な事だったのでこの世界の不条理にやるせないきになって。だからここまで旅をして来たのはわたしの知らない世界の裏側を知るためなんです」
「戦争経済ですね」イスマイルもよくご存じのようだった。
「平均月収が二十万を越えない労働社会。有給休暇や退職という休日がない人生。四十か三十年で尽きてしまう平均寿命」そんな世界があることによってわたしたちの平和は、わたしたちは楽をして生きている。「そのどれもがわたしにとっては非常識で、不幸としか思えない」
「なるほど。つまりあなたはジャーナリスト志望という訳だ。それに動機はずいぶんと熱い」
「所詮ごっこ遊びの延長ですよ。でもイスマイルさんは本物だから勉強になるんです」
それなら、とイスマイルは手を差し出し、握手を交わした。
「ですがわたし、すでにロシア以外の取材は終わらせてきたところなのですよ。ここに居るのは情報整理のために仕事仲間と連絡していまして、次はロシアの見本市へと行くのですが構いませんか」
ロシアか。正直なところ、わたしはロシア以外の他の国のことなど名前すら知らない国もあったので興味はなかった。
「ええ、興味はあります」
「それでは戻ってきて時間が余りましたら、私の見どころ、オススメの企業をピックアップして見回ることにしましょう」
「それは楽しみだ」
こうしてわたしはイスマエルと共に見本市を回ることになった。
この時のわたしは、自分には運がついていると思っていたのだけど、それは全くの見当違いだった。
ロシア船への行き方はまたクルーザーに乗るのだという。先ほど乗っていたクルーザーはアゼルバイジャンからの渡航便で、ここから三隻ほど向こう側からロシア船へと渡る船が出ているのだ。その三隻とも掲げている国旗はイランの物だったが、ショーケースに入れられて並ばれている商品などは他の国々の物だった。スポンサーなのだろう。
「カスピ海は海なのか湖なのか。どちらかご存知ですか……」
それらを見物しながら歩いていると、イスマイルはそう聞いてくる。
「海、なんじゃないでしょうか。世界地図にも海と書かれていますし」
「答えは、今のところ海、なんです」
「今のところ、ですか」
「カスピ海には石油や天然資源が多く眠っているのですよ」
「なるほど」わたしはそれを聞かれて原因を悟った。
「国際法が問題になっているんです。もしも、カスピ海が湖だった場合は石油は近隣諸国の共同管理になります。つまり資源はみんなのものという訳で国際連合立ち合いの元で平等に配られるのです。しかし、海の場合は排他的経済水域が設けられ、南側にあるイランの水域が他国と比べて少なくなってしまうのです。つまり海と決められている現状は、イランにとってはとても不都合な事なんです。それでも海と決まった理由は、国際法が適用される方がロシアの都合がいいからなんです。所説ありますがね。
あれを見てください。見本市の大目玉ですよ」
急にそう言われてイスマイルが指さす方には、巨大なクレーンやら鉄骨が剥き出しで出来た建設現場のような場所があった。船ではないところを見ると基地のようにも見える。
「あれは石油を掘ったりする機械なんですよ」
「機械と言うより施設ですね」
石油プラットフォームだ。先ほどイスマイルが言っていた石油などの資源を掘るのに使われるんだろう。
「実はあれのほとんどがイラン製なんです。というのも、イランは石油を掘る側に回るのではなく石油をもらう側に切り替えたんですよ」
「つまり……」
「この機械を提供する代わりに、採れた石油の何割かをもらうという事ですよ」
なるほど。イランもやられてばかりじゃないんだな。
「しかし、機械だったらイラン以外でも、他の国々が作ってしまえそうですけどね」
他にも中国とかインドとかがその石油を狙いに、イランより安い金額で契約をする可能性もある。
「それはイランにしか作れない物を提供しているからですよ。実はあれ、移動型プラットフォームなんです。人工筋肉を用いた」
「また人工筋肉ですか」また、というのは……とイスマイルが聞いてくるので、わたしは説明をする。「いえ、ここに来る前にも飛行機の隣の人だったり、現地の友達がそれを言っていて、高級品と言われている割には貧しい国で作られている物だから興味があるんです」
「人工筋肉は今やICに次ぐ高性能ロボットには必要不可欠な物ですからね」
「それで、人工筋肉を用いたプラットフォームが移動型というのはいったい……」
「陸地に密着したり、海底を歩いたり、海面をかき分けて前へ前へと泳いでいったりする仕様があるんです。いうなれば、人型プラットフォームですね」
「あの巨大な施設が泳ぐ……」
わたしは信じられないと声を漏らして、人工筋肉、いわばもともとのイルカを想像した。海中を泳ぐのには確かに適している動物だ。
「ええ、とはいえ船よりは遅いですし、安全性もまだ確認されていません。しかし、そうした段階であってもこれらはすでに実用化されていて、人工筋肉自体もアフリカからイランが特別仕入れた物で、随分と品質も性能もいいことからイランのカスピ海沿岸には人工筋肉製プラットフォーム専用建設工場が立ち並んでいるのですよ」
つまりこの見本市自体が、イランの主導で行われているということだった。道理でわたしたちが歩いているこの大型船もイランの国旗ばかりが掲げられている訳だ。
そんな話をしている内にロシア船行きのクルーザーへと辿り着き、わたしとイスマイルを乗せて北側にもぼんやりと光る見本市へと向かっていく。
大型船から離れると再び寒気が襲ってきて、わたしはくしゃみが出てきたので温かい船内に避難する。急な温度変化に耐えられるほどわたしの体は強くなかった。イスマイルもデジタルカメラで風景を撮り終わると船内にやって来た。そのピンク色のデジタルカメラがわたしは気になった。
デジタルカメラといえば十数年前に流行ったコンパクトなカメラだけど、さらにコンパクトで、かつ高性能なカメラ機能を搭載した携帯端末(スマートフォン)が流行りだし、今やスマートフォンのカメラ機能も廃されて、携帯端末がパソコンで言う中央処理装置(CPU)となって連動させる拡張端末(オーグマー)にもより小型なカメラレンズが搭載している。
拡張端末はいろんな形があって首に巻き付ける物やわたしのような腕に取り付ける物がある。
なにが気になったのかと言うと、そんな便利な拡張端末があるというのに、「どうして今時、デジタルカメラを……」そう聞いた。
「これですか。これは娘からもらったプレゼントなのですよ」
「なるほど。思い出の品なんですね」
「ええ。もうジャーナリストを務めて二十年くらい経ちます。その最初の頃にもらった物でして、戦友(ラッキーアイテム)なんです」
「なるほど」
「これをもらった頃はいろいろな、それこそ死ぬ危険性の高い戦場を渡り歩いていましたが、今はとても平和になってしまいました」
イスマイルの懐かしむような言葉に違和感を感じた。
「平和は嫌いなんですか」
「嫌いではありませんよ。ただ、ジャーナリストという仕事はですね、戦争の絵を撮り続けないと生活していけないんです」
「家族の為なんですね」お金を稼ぐためには仕方ないのだろう。
「はい、わたしも戦争を糧にしている愚かな戦争生活者(グリーンカラー)なんですよ」
自虐の念を込めて、イスマイルはデジタルカメラを愛おしく撫でた。娘さんを思い出してるのだろう。その悲哀な姿は、自分がいつかは死ぬべき存在だということを自覚しているようだった。
「わたしもそういう物を持ってくるべきでした」
ラッキーアイテム。わたしにもそう呼べる物が手元にあってそれを見る度に家族や親友を思い出せれば良かったが、なにぶん大切な物は失くしたくないという信条から手荷物はほとんど持ってきていない。
だからコートの内ポケットに入っている拳銃を思い起こした。
銃弾こそ込められていないが人に向ければ、それは殺意になる。だけどその殺意が善意から成り立つものならば、わたしは容赦なく向けられる。剣や刀や刃とは違い、銃弾が込められていない銃はとことん物でしかないのだから。
わたしにとってはこの拳銃はお守りみたいな存在になりつつあって、凶悪なラッキーアイテムとして人に見せびらかすこともなく冷たく眠っている。
クルーザーが止まった。船内に操舵手による到着のアナウンスが流れ出した。イスマイルが立ち上がるのにわたしも続いていった。
クルーザーと連結したロシア船の外観は、軍艦だった。灰色をした鉛のような色合いの無骨な船主楼、木製ではなく帆もないので貿易船のようにも見える。イラン船のようなきらびやかなLED照明のイルミネーションもなければ、陽気な音楽もない。あるのは昼白色の薄い外灯だ。
「混んでますね」イスマイルが背伸びをして先頭を覗く。
どうやら時間が掛っているようだ。乗客は多いようで、ロシア艦へと続く橋を渡るのに何人かの組を作らされて渡っていく。まるで遊園地のアトラクションに並んだみたいだ。
「そういえば、ここでは何が展示されているんです……」
「確かチョウザメを捕獲する遠隔操作型のロボットですよ。カスピ海はキャビアの宝庫ですからね」
「キャビアですか。あんまり食べたことはないけど、美味しいのでしょうね」
「そのキャビアを使った料理も出てきますよ」
わたしたちが他愛無い世間話をしていると、わたしたちの番がやって来た。
組を作らせて橋を渡らせているのは、槍のように長い銃を抱えた軍人が指揮していた。翻訳化されたロシア語を聞くと、手荷物検査をされるらしい。
そう言われてわたしは危ない物、つまりは先ほどお守りだとかラッキーアイテムなどと思い込んでいた拳銃をあっさりロシア軍人に没収させられた。また、帰る時には返すとも言われた。
橋を渡りながらわたしは呟く。「物騒ですね」
「私もペンを交換されました」
「あっちだとこんなに厳しくなかったのに」
「イラン船にも警備くらいはいますよ、もっともロシアは大国ですからテロが続く今の時代は油断が許されないのでしょう」
ロシア艦の見本市は暖房が効いてなく、明かりも外灯も白色蛍光ばかりで全体的に暗い印象だ。必要とあれば毛布(ブランケット)の貸出をしていた。わたしはいの一番にそれを借りに行こうと思う。
赤い光を放つ筐体――生体情報認証機器を管理しているロシア軍人へと手を差し出して掴まれ指紋認証をがっちり押し付けられる。わたしの個人情報が確認され、個人IDや拡張現実の実現許可(リアリティライセンス)が認められた。
実現許可は社会主義や共産主義の国では一般的なライセンスで、これに認められた者はその国内の拡張現実にアクセスする権利が与えられる。ヨーロッパではこういった風にライセンスを取られる事はないが、中国なんかだと閲覧権限もあって拡張現実による広告はすべて国が認めたものしか表示することが出来なくなっている。ロシアもそれと似たような社会主義的なシステムで、中国ほどは厳しくないが、反露的表現は慎まれている。
拡現が適用されたデッキは夜だと言うのに太陽が地平線に昇りオレンジの明るい光で満たされている。連結された船艇の先を見ると虹色の光を灯したフードコーナーがあってそこには本当の意味で賑わいを見せていた。
だけど、それは虚構であり冷たい気温やらロシア軍人の警備やらは消えてくれないので、いささか不満に思う。
そうしてわたしとイスマイル、乗客全員が橋を渡り切りロシア艦に足を着けた時、それは起こった。
背後から爆発の音が聞こえ、振り向こうとしたわたしは――。
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