____意味なき短編

10PV 星7 応援3

副題 霧雨


勢いで書いたので文章がおかしいかもしれません。


最近、豪雨で関東とかが大変ですね。

雨の音は好きですが、湿気で偏頭痛が起きるのは嫌いです。死にたくなるくらいには嫌いです。


気が向いたら、雨関連の短編を書き連ねます。


#####


 雨粒が頬を伝っていった。

 いや。それは、俺の涙だったかもしれない。大切な人を亡くしたんだ。泣いたって、不思議じゃない。

 髪の毛が額にくっついている。きっと、今の俺はとてもみすぼらしいだろう。


 墓石の前からみんなは去ってしまった。

 なんやかんや言っても、親の遺産も何もない俺なんて誰もいらないんだな。あんなに大声で押しつけあってたし……聞こえてないとでも思ったのだろうか。分からないとでも思ったのだろうか。俺だって中学生だ。言葉の意味くらい分かってたさ。

 ……結局。俺は、これからどうすれば良いんだろう。もしかして、孤児院とか、よく分からない親戚のとこに行くのだろうか。


「…いやだ」


 声に出したら、情けなくなってきた。

 意思もあるし、遺産だとかもだいたい理解できる。

 でも、俺はまだ子どもだ。将来について意見を言ったとこで、まともに取り合ってもらえるわけがない。


「いやだ…離れたくない」

「そうか」


 驚いて顔を上げる。いつの間にか俺の隣におじさんが立っていた。コウモリ傘を俺の方に傾けている。


「風邪ひくぞ……あと、お前はウチで引き取るから」

「そ、そう…ですか」


 会話が続かない。

 また顔を伏せると、おじさんが俺の頭に手を置いた。大きくて硬い手だ。


「泣きたい時に泣いとけ。お前はまだガキだから」



 雨は同じ調子で降り続ける。

 俺の頬を雨粒が伝って落ちていった。

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