第4話 穴の中
かっちゃんはまっ黒な穴の中を落ちていきました。下へとおりるエレベーターにのったときのような、おなかのあたりがふわふわとするような気持ち悪い感じがします。
いきなり明るくなりました。
急に落ちるスピードがはやくなって、かっちゃんはいきおいよく地面に投げ出されてしまいました。
「ここは?」
起き上がったかっちゃんの横で、たけちゃんがグラグラするあたまを押さえています。あたりを見回すと土の
ここはどこなんだろう、とたけちゃんと顔を見合わせていると
王様の前に 連れて行け
極悪人を 捕まえろ
目には目を
極悪人を 捕まえろ
「ひゃあっ! かっちゃん!」
たけちゃんが
土でできたトンネルの向こう側から、何かがぞろぞろやってきます。
よく見ると、それはアリなのでした。
「
合図の声に女兵士のアリたちはぴたりと静止しました。
「
前に出た一匹のアリがきりりとした美しい女の人の声で言いました。逆三角形の顔の大きな黒い瞳でかっちゃんとたけちゃんを見つめます。
「む? 二人いるな……どっちだ……まあ、いい」
さっ、とそのアリは片手を
「王の
わっ、とアリたちがかっちゃんたちをみるみるうちに取りかこみました。
「わわわわ」
たけちゃんが引きつった顔でわめきました。
たけちゃんはアリが死ぬほど
「さ、触らんといて! あんたらについていくから!」
近付くアリたちに、たけちゃんは
アリたちは、ガチャガチャと鎧の音を
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