『マホロボ』~知恵者クヌギ~
私達が今いるのは『マホロボ』と云うシティーで王の住む『アポネス』の元は衛星のような存在だったらしい。
「おかえり。奥さんと無事に再開出来て良かったね。」
昴が世話になっている術師の家に着くと煙がユックリたつ木の枠の前にいた老婆が振り向く
「クヌギさんの予言てすごいですね。ほんとにすぐに瑠璃が来ましたよ。」
私のおでこに何かいめかのキスをする
しつこい…………
「クヌバア様は王にも頼りにされているネプチューンでも強い術師だからな。看病してくれて助かった。まだあったのかギボンの若木。」
クヌギさんの前でユックリ湯気をたてている木に近づく
ツーンとした香りはこの木らしい
「この地にはもう生えてない、これはギボンではない地球からの移民が持ってきた苗木がこの地で育ち魔力をえた。」
移民?
さっきの女性も言ってた。
「ここの人達の話からすると僕達が住んでいた地球とは違う見たいですね。」
私の肩から手を離さず昴がいう。
「そんなに違うのかい?」
「僕らの地球は緑があり人々は地上で普通に暮らしてます。地球て呼ばれる場所が他にあるんですか?」
「こないだ来たユーキスがここの者達は未来の地球なのでわと言っていた。」
未来の世界
SF小説のようなことがあるのだろうか?
「地球の未来は人が住めない世界、恐ろしいな。カルメンさんが行っていた大きな力の意味がわかったきがします。」
父さんが異世界の血がとか言っていたっけ?
私がカルメンさんの娘というのは信じられないけど
「偉大な力は人の欲望でまがる。私の予言の力も間違えれば大勢の民を殺しかねない。」
私の肩を抱く昴の手に力がはいる
「私とマシェはそれを阻止するのが運命だ。しかしもう私達ではどうにもならない。次のマシェが育つまで今のマシェはもたないだろうな。」
カルメンさんがそう言ってむなもとに下げた箱をなでた。
「戦うしかないのかね。私は犠牲者をだしたくないが。」
クヌギさんがため息つく
「王様は何もしないのですか?」
「今の王はネプチューンか悪を消そうとしているが前の王はだめだ。悪を野放しにし己は欲望に満たされた快楽に溺れていた。その結果がネプチューン王国を破滅に導いた。この地にも悪魔の手はのびている。私らの村以外はすべて支配され、大半は物を作らなくても狩りをしなくてもいい生活をえらんだ。」
クヌギさんの言葉に昴は私を抱き寄せる。
「ハルはどこに行ったの?」
「あいつは村の男達と狩に行ったよ。」
あのハルが?
昴よりもきが弱くて体力もないけど。
「ソロソロ帰って来る。私達も『ヘブン』に移住することにしたからね。」
真ん中のいろりにクヌギさんが火をともす。
なんかハルの話からすると私は救世者のようだがなにも出来ない。
「私も一緒に行こう。『ヘブン』でやることもすまして。ダーティを探さなくては息子に使命を与えた理由を知りたい。」
カルメンさんがつぶやく
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