第4幕 ヒザが割れた


新島「どうも~!新島タモツで~す!」

高橋「高橋で~す!

   二人合わせて!」

新島「・・・ブ、ブラ・・・」

高橋「ブラッ・・・ブ、ぶ」

新島「ブウ・・・ブ、ラ・・・」

高橋「ラッ・・・ブラ・・・」

新島「ブ・・・ラブラ」

高橋「ブ、ブ、ブラッ!」

新島「・・・って合わせろよ!お前はぁ!!」

高橋「合ってないのはお前だ!!」

新島「これじゃあただブラブラ言ってるだけの

   下着泥棒コンビと思われるじゃねーか!」

高橋「そんなん思うのお前だけだよ!」

新島「僕たちブラジャーマンデー!」

高橋「やかましい!」

新島「ブラブラマンマン!」

高橋「黙れ!死ね!」

新島「つーか何なんだよ!

   人が久しぶりにコンビ名を言う気になったってのによ!」

高橋「普段から言ってれば自然にタイミング合っただろうが!」

新島「あったま来た! そんなら俺は俺で勝手に言うわ!」

高橋「まさかやり直す気か?」

新島「もう一回、袖から行くぞ!」

高橋「お、おい!ちょっ!」


(勝手に舞台袖に戻る新島、その場に残る高橋)


高橋「・・・・・・・・。」


高橋 「・・・・・・・・。」


高橋「・・・・・おい、早くしろよ!」


新島「・・・ひとりじゃ恥ずかしいよぉ・・・」

高橋「何言ってんだお前!」

新島「高橋も来てよぉ」

高橋「何で俺まで戻らなきゃいけないんだよ!

   いいからさっさと出て来い!

   今から5秒以内だぞ!

   5~! 4~! 3~! 」

新島「ええ! ちょっ待っ」

高橋「2ぃ~! 」

新島「ひいいい!」

高橋「い~ち!」


(ダダダダダダ)

新島「どっ!どうもどうもどうもどうもどうもどうも!!」

高橋「おわっ!何だソレ!」

(ダダダダダダ)

新島「どうもどうもどうもどうもどうもどうもどうも!!」

高橋「やめろ!こっち来るな!怖い怖い!」

(ダダダダダダ)

新島「どどどどうもどうも~にいじまにいじまにいにい!」

高橋「壊れてる!このオモチャ壊れてるよ!」

(ダダダダダダ)

新島「ベビベビベイビベイビベイビベイビベイベー!」

高橋「ほ、布袋!?」


(ゴッ!)

二人 「「ぐわぁ!!」」


高橋「イッテェー!ぶつかりやがった・・・!」

新島「イタイイタイイタイイタイイタイ!」

高橋「・・・何やってんだホントお前、痛ってぇな~!

   慌てすぎだろが! 何であんなになるんだよ!」

新島「ヒザ割れた!ヒザ割れた!」

高橋「割れてねーよ! 当たったのは頭だ!」

新島「ヒザ割れた! ヒザ割れた!」

高橋「割れてねーから!」

新島「心のヒザが割れた!」

高橋「訳わからん事言うな!」

新島「傷害事件発生! 傷害事件発生! 誰か警察呼んでぇ!」

高橋「何でだよ! むしろ俺が被害者だろ!」

新島「え~犯人の特徴は20代後半、中肉中背、緑のパーカーにフリルのスカート」

高橋「履いてねえよ!」

新島「髪はモヒカン、乳首から毛、肩には文鳥、心に花束」

高橋「ムチャクチャ言うな!」

新島「うう・・・痛えよ・・・」

高橋「あ、頭がクラクラする・・・」

新島「客席もドン引きだよ・・・」

高橋「すべてが最悪だわ・・・・

   こうなったら、せめてシメの挨拶だけでも決めるしかねえよ・・・」


新島「・・・まあ、確かに今ならお前と完璧にシンクロ出来そうだ・・・」

高橋「ああ・・・今なら出来そうだな・・・」


新島「・・・うう・・・どうも・・・新島タモツです・・・」

高橋「・・・た、高橋です・・・二人合わせて・・・」

新島「・・・ブ、ブラ・・・」

高橋「ブラッ・・・ブ、ぶ」

新島「ブウ・・・ブ、ラ・・・」

高橋「ラッ・・・ブラ・・・」

新島「ブ・・・ラブラ」

高橋「ブ、ブ、ブラッ・・・もうええわ!」





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