ひとごろし

「しん、だ?自、殺?」

なんでだ…自殺なんてっ

「うぁ…、う…。」何かが体から引き抜かれる苦しさにもがいて

「やぁ。」黒い煙が人になって話しかける

「う…殺したのお前か……。」苦しさを押し殺して

「そうだよ。」そこら辺にあったハサミをくるくる回しながら

「なんで、殺した、うぁ……。」堪えきれずにベッドで横になりながら

「証拠隠滅と、君の病を隠すためさ。」回していたハサミの先を相手に向けて

「、…あいつは、言わない、」袖をぎゅっと握りしめて

「いうよ。何とかしようとしてさ。」ハサミを横になっている相手の近くにさして

「ぃ、お前になにがわか、る…ぅあ…!」突然の苦しさに心臓辺りを押さえて

「わかるとも。俺には予知があるんだから。」刺したハサミを取ってもとに戻す

「っ!は、ぁ、ひゅっ、ひゅ、ぃ…、」呼吸をしようと精一杯吸ったり吐いたりを繰り返して

「さすがだなぁ君は。普通は死んでるからね。やっぱ合ってる。」相手の頬に触れて

「もど、は、ぁ、ひゅ、れ、ひゅ、」頬に触れている手を掴んで

「随分認めてくれたね。」掴んで来た相手に戻っていく

「う、ひゅ、な、ひゅ、ぁ…。」戻っていく苦しさにも足掻くが止まり

『結構簡単だね。』

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る