冴えない彼とやっぱり冴えない彼女

第2話もしも彼女が冴えていたら②

「あの...恵さん？何を仰っているのかさっぱり.....」

「だーかーらー、みんなで入ろうよ！ってことだよ」

「余計意味がわからないわ...」

「百歩譲って霞ヶ丘詩羽に、その......すっぽんぽんを見られるのはいいけど」

倫也(いいんだ)

詩羽(すっぽんぽん？)

「倫也はダメ」

「なんでー」

「あいつは高二よ？」ﾋﾞｼｨ

「でも......いいじゃ.........ふｧ...」

「加藤さん？」

「どうした加t......」

「なんでも......眠いだ......け」

そして、妙にハイテンションだった加藤はそのまま床に伏せて寝ていた。

「ｸｰｸｰ」

「なにか薬でもやったんじゃないのかしら」

「......え、まじで？」

「もちろん、ヤバイやつじゃなくて。だってこの変わりよう、流石におかしいわ」

「......まぁ加藤をこのままここで寝かせるわけには行かないな」ﾖｲｼｮ

「......ｳﾗﾔﾏｼｲ」

「......ｳﾗﾔﾏｼｲ」

ﾊﾞｻ「まぁ、今日1日くらいここで寝かせて明日話を聞いてみるよ」

「そのまんまの服で寝かせるのもね、ちょっと着替えさせるから倫也は一旦出てて」ｶﾞｻｺﾞｿ

「あ、おう」ｶﾞﾁｬ

「あれ？これって......」

「ん？どうし......うわあ！おま、パンツをリストバンドにするな！(フリフリの縞パン！)」

「あら？これは...」

「詩羽先輩まで興味もないで！」

「倫也、これ」

「ちょっ、それはいくらなんでも......ん？錠剤の...瓶？」

「睡眠抑制剤？眠気防止のやつね」

「なんでこれを......あっ」

「どうしたの倫理君、まさかこれを加藤さんに飲ませて『今夜は寝かさねぇぜ！』とかやって......やっちゃったことを思い出したの？」

「とっ、とと倫也？そうなの？」

「いやちがうよ！昨日夜遅くまでシナリオの本読みしてて......その時かな、一瞬席を離れてなにかジャラジャラ言ってた...まさか」

「何錠か一気飲みしたの？これを？」

「多分、飲みすぎの副作用じゃないかな(マンガっぽい)」

「そんなマンガっぽいことって起こるのね」

「......で、どうするの？倫也」

「とりあえず寝かせておこう、家まで運ぶのは大変だしな。2人は？」

「さすがに2人にしておくのはアレだから私はいるわ」

「詩羽先輩は？」

「澤村さんが残るなら私も当然残るわ」

「じゃあ布団持ってくるよ」

「私は風呂に入るわ」

「倫也、テレビ借りるね。あ、この前出た新作じゃん」

「あ、おい、それまだおれ全ルート完走してないんだけど。まぁいいや」

翌日、さすがに少し心配になった俺達は恵が起きるのを待って(昼の2時に起きたんだが......)病院へ連れていった。

なれない環境でのストレスや、やはり睡眠抑制剤の副作用だと言う、

ストレス......メンバーの体調管理を出来ていなかったと全体を(一応)ディレクションしている立場としては申し訳ないと思う

「もっと大切にしないとな.........メインヒロイン様（恵）を」

「何かすっごいくさそうなセリフが聞こえたんだけど」

「......いつからそこに居たんだということは置いておいて、もう大丈夫なのか？」

「もう平気だよ、寝たら治るもんだねぇ。澤村さんや霞ヶ丘先輩にも迷惑かけちゃたし謝らないとなぁ...あ、安芸くんもありがとね」

「あぁ。じゃあ早速いいか？ここのセリフなんだけど......」

やっぱり加藤はどこかフラットで普通に可愛い、少しおかしい女の子でいてほしい。

それが俺の好きになったヒロイン（彼女）なのだから、これからもずっと

最後の無理矢理感を少し悔いています......

まだまだ力不足と痛感しました。