第17話 恋の予感?2
「しかし智亜美ちゃんが同級生とは本当に驚いたよ」
割とデリカシーのないヨシオである。
「実は…智亜美ちゃんにお願いがあるんだ」
「明日予定とかある?暇なら付き合って欲しくて…」
(えっ??これはもしや?ついにキター?)
智亜美は内心ドキドキしながら話を聞いていた。
「明日は…ん~っと予定はないかな?」
冷静を装い智亜美はそう答える。
「もしよかったら明日付き合って貰えるかな?」
真剣な表情でヨシオは智亜美にお願いする。
(デートかな?デートなのかな?マジ?キャッどうしよう頭パニックで声が…)
いつもと違い大人しい智亜美の姿がここにあった。
智亜美は声を出さずに静かにコクンと頷いた。
「いいの?ありがとう智亜美ちゃん」
「じゃあ明日の10時に駅前で待ち合わせでいい?」
嬉しそうにヨシオは笑顔でそう言った。
(うわ~なんか確定しちゃったよぉ。すごいドキドキする)
「うん。じゃあ明日10時にいくね」
精一杯の言葉で智亜美は答えた。
「よかったぁ~初めて智亜美ちゃんを見た時から衝撃だったんだよ。思い切って話しかけてよかった」
そう話して、約束をした二人はそこで別れた。
~翌日~
智亜美は珍しく朝ごはんも喉を通らず瑠璃が驚いていた。
自慢のツインテールを綺麗に決めてお気に入りのミニで出かけて行った。
駅前に着くと、そこにはすでにヨシオの姿があった。
ヨシオの手には大きな紙袋が持たれ、肩からは高そうなカメラがかけられていた。
頭には帽子を被り、お店での雰囲気と違っていた。
「おまたせ~待った?」
「ううん。今来たところだよ」
ヨシオは昨日の智亜美の台詞をそのまま使った。
二人から笑顔がこぼれる。
「で、今日はどこに行くの?」
智亜美はヨシオに問い掛ける。
「付き合って欲しいのはスタジオなんだ」
智亜美の目が丸くなる。
「ほぇ???」
~1時間後~
智亜美はいつもの仲良し三人組と一緒にいた…
「でね~、余りにも一生懸命に頼むから仕方ないなぁって思って行ってあげたんだよ~」
「そしたらさぁ、あの人魔女っ子エブリィのヲタで私がイメージにピッタリだって、コスプレ衣装を用意しててね」
「それで写真を撮らせて下さいって言われたの~」
「魔女っ子エブリィは小学生だよっ!もう全く失礼だよっ」
「そんなの関係ねぇ!って言って帰って来ちゃった」
智亜美がみんなに愚痴をこぼしていた。
「なんて奴だ…あいつそんな一面あったんだなぁ」
「人は見た目だけじゃわからないね~」
咲が智亜美を慰める。
「大変だったんだね」
葵と琴音も共感してくれていた。
(でもね…本当は私、本気で少しときめいてたんだ…)
(なんか少し残念で悲しいな)
強がる姿で笑顔の智亜美の目から一滴の涙が浮かんでいた。
ただ一人、咲だけが涙に気付いていた。
「よぅし今日はぱぁーっと私の奢りでカラオケでも行こうかぁ」
咲がみんなを盛り上げる。
(智亜美…あんたいい娘だから、そのうちいい出会いあるよ)
(今日は私が元気付けてあげるからね)
素敵なお友達の話でした。
智亜美にはもっと素敵な彼氏がいいよね。
まるで父親のような作者であった。
また笑いのない話になったよぉごめんね
~終わり~
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます