第15話 修学旅行のお土産には気を付けて

「私が小学生の頃にね~」


智亜美と瑠璃がリビングで話している。


「修学旅行で奈良に行ったんだ」


「ちょうど兄貴も高校の修学旅行で重なったんだよ~」


「兄貴は北海道だったの」


瑠璃は旦那が出て来た話を楽しそうに聞いている。


「奈良に鹿がいっぱいいてね~お煎餅あげたんだよぉ」


「私も一口食べてみたらすごくまずくてね~ぺっぺってなっちゃった」


どこまで食欲の誘惑に弱い子なのだ!


瑠璃は笑顔で話を聞いている。


もうこの程度では突っ込んでいたらキリがないことを悟っているのだ


「兄貴は牧場行ったらしくて馬に乗ったらしいよ~」


「私も乗ってみたいなぁ」


「私も乗られたよ」


瑠璃はサラっとぽつりと呟いた。


智亜美は目元をピクッと動かした。


あえて瑠璃の発言をスルーして話を続ける智亜美。


「んでね帰ってきてみんなにおみやげ渡した時なんだけどね」


「みんなには八ツ橋をいっぱい買ったんだぁ」


「んで私は自分の記念に可愛い鹿のキーホルダー買ったの」


「兄貴は色々買っててね、私にも買ってきてくれてたの


「私には馬のキーホルダーくれたんだよ」


「んで翌日、二つのキーホルダーをかばんに付けて学校に行ったの」


瑠璃はすでにクスクスと笑っていた。


「学校行くとね、みんなが私のかばんを見て今の瑠璃さんみたいに笑うんだよ~」


「って瑠璃さんなんで笑ってんの?」


「だって馬と鹿のキーホルダーを一緒に付けるとかチャミちゃん勇者だよ」


番外編以外でも勇者になった智亜美である。


「バカって漢字知ってる?」


少し考えて智亜美が叫んだ。


「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁ」


「そうだったのかぁ!」


「あぅあぅ」


長い年月を経て一つの謎がとけた瞬間であった。


まさにぴったりのキーホルダーを付けていた智亜美であった。


ちーーん

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