第3話 困惑

あの時の女の言葉が頭から離れない。


「貴方達はもう終わりよ、、、」

という言葉。


「あの女の人はやはり薬物を服用して、おかしくなってたんですね。」

事務所に戻った僕らは、椎名さんや凛さんに報告をした。

でも、女は死んでしまった。女の友達らしき人は、一命をとりとめたらしい。

「大変だったね。次は慎重にね、、」

(あれ?凛さんが言ったよな?なんか思ってたより冷たいのかも。)

「はい、すみませんでした。」

「う、、、ん」

やっぱり、この時でも気持ち悪いくらいの敬語を喋る甲さんと、無口な空さんは全く死を目にしたのに動じてない。

すごいと思うところなのかわからないが、なんかすごく尊敬に値すると思った。


やはり気にはなる。

あの時咄嗟のことだとはいえ、女のすぐ隣にいた甲さんは、警察より先に毒薬に気づいていたはずなのに、なんで止めなかったのか、すごくきになるところだ。

それにこの気持ち悪いぐらいの、事務所の雰囲気が、前にも味わった様な感じがあり、すぐにここから立ち去りたかった。


頭の中の泡が、プチっと消えた。

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