お姉ちゃん達とりゅうや君

お姉ちゃん達とりゅうや君(一日目、その1)

「うふふ……最後に、これを混ぜれば完成ね」

 自室の真下にある古めかしい研究室で、ヴァイスは薬を調合していた。

「これさえ飲めば、龍野君は……うふふっ。まあ実際の効果や副作用とかは、未知数だけれど」

 独り言を呟きながら、ピペットで液体を滴下する。ある一滴を滴下したとき、液体が紫色から無色透明に変わった。

「あはっ、完成したわ! 後はこれを、龍野君に飲ませればいいだけ……。待っててね、龍野君」


「よし、本日のメニューは終わったな!」

 トレーニングウェアを着た龍野が、タオルで汗を拭う。

 すると、彼の視界にヴァイスが映った。

「おや、ヴァイス?」

「本日もお疲れ様。これ、どうかしら?」

 そう言って差し出したのは、麦茶の入ったコップだ。

「おっ、サンキュー」

 龍野は一気に麦茶を飲み、コップを返却する。

「ありがとな」

「いいのよ、頑張ってるんだから(うふふふふ……飲んだわね、龍野君。ついに薬入りの麦茶を飲んでしまったわね……?)」

「それじゃ、お休みー」

「お休みなさい、龍野君(薬が効き始めるまで八時間……。翌朝目覚める頃には、龍野君は……うふふ)」


 午前四時四十五分。

 ヴァイスはこっそりと起床し、龍野の部屋に忍び込む。

「そろそろ薬が効いてくる頃よね……」

 カードキーをリーダーに通し、八連のドアを開ける。

 すると、幼い声の悲鳴が聞こえた。

「うわぁあああああっ! 何なの、これ……!?」

「どうしたのっ!(ここまでは計画通り。さあ、どうなっているのかしら……?)」

 ベッドに横たわっていたのは、程よく日焼けした大柄な青年では無かった。


 代わりに、色白く小柄な少年が、ちんまりと上体を起こしていた。


「えっ……お姉ちゃん、誰? というかここはどこなの!? ねえ、教えてよ!」

「順番に答えるわね。私の名前は、ヴァイスシルト・リリア・ヴァレンティア。ここはヴァレンティア王国のヴァレンティア城よ(きゃ~! 何なのよこの子、すんごい可愛い~! この子、本当に龍野君だよね!? まさかとは思ったけど、あのレシピ……本当に、若返りの効果があったなんて……!)」

「ヴァイス、シルト……?」

「長いから、『ヴァイス』でいいわ。ところで、君の名前を教えて?(きゃー、戸惑う様子なんてかわい過ぎて失神しちゃうわ~!)」

「うーん……ぼく、名前わかんない……。たしか、『りゅうや』ってみんなから呼ばれてたから、『りゅうや』なのかも……」

「じゃあ君は、『りゅうや君』って呼ぶね?(きゃーりゅうやくーん! って、あれ? ということは、副作用で記憶喪失に? あるいは、何らかの原因による幼児退行? まあそこは、じっくり時間をかけて確認しましょうか……)」

「うんっ!」

「それよりも……どうしちゃったのかな、りゅうや君?(あらあら? それにしてもこの子、さっきから私の胸ばかり……。まあ元が龍野君だし、この子可愛いから、いいよね!)」

 ヴァイスが布団を捲り上げる。

「わわっ、ヴァイスおねえちゃん!」

 そこには、生理現象を迎えたモノが、ズボン越しに堂々と存在を証明していた。

「さっきから、ずーっと……どこをチラチラ見ていたの?」

「あぅ……それは……」

「なんてね。いいよ、男の子だからしょうがないよね(赤くなってる……可愛いわ。待てよ、龍野君が私とイチャイチャしていたときに感じていたのも……こういう心境だったのかしら?)」

「それよりも、ヴァイスおねえちゃん……」

「なあに?」

「その……お、おっぱい……さわらせて?」

「えっ?(きゃ~! マセてる、この子すんごいマセてるー! しかも恥ずかしがりながら! こんなこと言われたら、許してあげたくなっちゃうわ……! まあ龍野君だからいいけど!)」

「あっ……ご、ごめん……なさい…………」

「待って、待ってよりゅうや君。触りたいなら、触っていいよ?」

「えっ、おねえちゃん? さっき、イヤそうな顔して……」

「違うの。突然のことで、驚いちゃっただけよ。別に全然嫌じゃないわ? だから、遠慮せず、ほら」

 ヴァイスがりゅうやの右手を掴み、胸へと押し付ける。

「ふあっ……!? あぁ、やわらかいよぉ……」

「気に入ってくれて何よりよ、りゅうや君(真っ赤になりながら、一生懸命揉んでる……あはっ、いじめたくなっちゃいそう……。こんな龍野君、新鮮よ……もっと、もっと味わいたいわ……)」

「ああっ……ぼくの手が、全部つつみこまれて……そうだ、もういっこも……!」

「あんっ。もう、二つとも欲しがるなんて、欲張りさん(必死ね……。けど、ゾクゾクしちゃうわ……。お母様、こんな立派な体にして頂いて、ありがとうございます……!)」

 りゅうやがヴァイスの胸を堪能すること三十分。その間、一心不乱に上質な感触を味わっていた。


「おねえちゃん、ありがと……ぎゅ~っ」

「うふふ。気持ちよかった?」

「うん!」

「ありがと(役得ね……けど、苦心してあの薬を作り上げたんですもの。もっともっと、その可愛さを味わわせてもらうわ!)」

 ヴァイスはりゅうやの頭を撫でながら、小柄な体を堪能していた。

「えっ……?」

「どうしたの、りゅうや君?」

「痛い、痛いよお……!」

「どこっ、どこが痛いの!?」

「ここ……!」

 ズボンを指さすりゅうや。それを見たヴァイスは、内心で納得した。

「(ああ……やっぱり、小さくなっても立派な男ね、龍野君。今は苦しみを必死に主張しているけど……待ってて、今、楽にするから!)」

「おねえちゃん、痛いよ、助けて……!」

「じゃあ……ベッドの上に、ごろんてして?」

「うん……」

 ドレスをするりするりと脱ぐヴァイス。四十秒ほどして、豊満な上半身がさらけ出された。

「お、おねえちゃん!?」

「もうちょっとだからね……」

 りゅうやのズボンを取り払うヴァイス。加えて邪魔な布も取り払い、準備を整える。

「んっ……(身長に不釣り合いなサイズね、りゅうや君のコレ……。沈めるのに手間取るわ……)」

「はわあ、おねえちゃん……ぽかぽかしてるぅ」

「ふふ、ありがと(やっと沈められた……いえ、先端は浮いてるってところかしら? さしずめ、不沈艦とでも呼ぶべきシロモノね……)」

 二つの果実を、ゆっくりとこすり合わせ始めるヴァイス。それに従って、りゅうやの表情に安堵感が現れ始めた。

「はあ……落ち着くよう……この前入った、こたつの中よりも……」

「ゆっくりしててね? 全部私に任せてほしいな」

「お願い、おねえちゃん」

 沈むに沈まぬ艦首に、口付けをするヴァイス。いや、それだけではなかった。

 まるでディープキスの練習でもするかのような舌遣いを始めたのだ。

「はわっ、おねえちゃん!?」

「しーっ、大丈夫よ……。こうすれば、痛くないでしょ……?」

「うん……痛く、ない」

 艦をいたぶること十分間。りゅうやが辛そうな、けれど気持ちよさそうな表情を浮かべる。

「うふっ、ぴくぴくし始めた。それじゃあ、りゅうや君に選ばせるわ。最後は沈められるか、キスされるか、どっちがいいの?」

「キス……してっ、おねえちゃん!」

「じゃあ……えいっ(さて……『中身』はどんなものなのかしら? 味わわせて、りゅうや君!)」

「!? うわああああああっ!」

 りゅうやが涙目になりながら、我慢の限界を迎えた。

「っ!(凄い威力ね……主砲を発射したってところかしら)」

「はあっ、はあっ……おねえちゃん……」

「んくっ! ふふ、ごちそうさまでした(やっぱり、『中身』は小さくなっても変わらない、か。それを実感して安心したわ、龍野君。流石、私を惚れさせるだけはあるわね)」

「んっ、おねえちゃん……ごめん、ね?」

「何を言っているの? 『ごめんね』じゃなくて、『ありがとう』でしょ?」

「ううん、そうじゃなくて……せっかくおちついたのに、また……」

 沈んだ艦を引き揚げたりゅうや。見ると一度は水没し、小さくなった艦が、まるで亡霊となって蘇ったかのように、元に戻りつつあったのだ。

「ああ……そういうことかしら?(やっぱり、大好物をあげないとね……。まったく、小さくなってもワガママなものね。けど、私は受け身が好みなの。だから、りゅうや君の好きにしてちょうだい……)」

 ヴァイスがちらりと時計を見ると、時刻は五時三十五分。城の全員が起床するまで、まだ一時間半弱の余裕があった。

「いいわ、りゅうや君。ちょっとだけ、待ってて?(今日が休日で、起床時刻が遅い日でよかったわ……。まあ、それを狙って一服盛ったんだけどね……)」

「うん」

 ヴァイスが体を屈める。

 一分経って、準備を完全に整えた。

「さて、これで十分ね」

「ふわあ……おねえちゃん、すごい……」

「あら、女の人と一緒にお風呂に入らなかったの?」

「ううん、おかあさんといっしょに……。けど、ぜんぜんちがうよ……。おねえちゃんのが、好きっ!」

「うふふ。嬉しいわ(申し訳ございません、お義母様……。やはり貴方のご子息に比較されて優越を言い渡されるのは、いくら貴女からのお許しを頂いても、後ろめたいものです……)」

「おねえちゃん、ぼく、もう……」

「いいわ。私も我慢の限界。助けるから、きて?」

 ヴァイスがりゅうやを抱き寄せ、導く。

「ここ……?」

「惜しいわ、もう少し下よ(もどかしいわ……けど、相手は子供。癇癪を起こしてはダメよ、私……)」

「こ、ここ……? ふぁわっ!?」

 崩れ落ちるりゅうや。ヴァイスが優しく抱きとめ、体を密着させる。

「あんっ! そう、正解よ。後は好きに動いてね?」

「そ、それじゃあ……っ」

 りゅうやがぎこちなく動き始める。

「あっ、そう、その調子……。頑張れ、がんばれっ」

「ふああっ……」

「えいっ、私からも動いてあげるねっ」

「あぅ、あっ、まって、おねえちゃっ」

 りゅうやを満遍なく包み込むヴァイス。だが、ある程度の自由は許している。

 りゅうやの耳元で囁き、誘惑する。

「全部……ぜんぶ、包み込んであげる。だから、そのままお願い、ね?」

「ふあっ、あぅ、おねえ……ちゃっ!」

 ヴァイスが囁き、りゅうやがもがくこと十五分。

「おねえ、ちゃん……もう、ダメ……」

「あんっ、いいよ、よくっ、頑張った、ねっ……」


「うあっ……あああっ!」


「!(ひいうっ! 凄い勢い……。元が龍野君だもの、二回目じゃ、へたばらない、よね……)」

「はあっ、はあっ、はあ……」

「んぅ……(りゅうや君になっても……『刻み付けよう』、って本音は……変わらない、わねっ……)」

「はあ……はあ……」

「んっ……!(けど、よく頑張ってくれたね、りゅうや君……。いいよ、私に包まれながら……休んで、ね……)」


 時刻は六時二十五分。

 ヴァイスは名残惜しくもりゅうやを静かに解放し、風呂場へと駆けこんだ。

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