騙した瞬間に後悔をした

別に悪い事ではない

誰かのせいにしてよい、と言われた


だが、悲しい

私は嘘をついた

好きじゃない人に嘘をついた


捨てた人に嘘をついた

なぜなら、その人は私を覚えていた


虚無とは、こういう事だと理解した

俺は周りが「捨てた訳ではない」「お前のせいではない」「他人のせいにしていい」「逃げていい」と何度聞いただろう。何回も言われたのに「嘘」に対して後悔をしていた

朝、何も知らぬ人から「大丈夫」だと言われた


私は大丈夫ではなかった

嘘をついた。人の喜びを無下にして綺麗事ではない

ただ予想より想像していたより現実は非現実で壮大であった

それに僕は耐えられなかった

やっと乾いたコンクリートが割れていく

たった一つの嘘、そして現実、努力、逃走、よく分からない

なんという非力、なんという嘘

そして言われる「自業自得」それは私に対してではない


分かっている。ただこれで終わって名前を思い出せると思っていたのだ

頼れと言われた。頼るとはなんだろうか

甘えていいと言われた。甘えとはなんだったろうか

それは怠惰ではなかったのか、堕落ではなかったのだろうか

自身に嘘をついて生きていたのは俺だった僕だった私だった


今日も夢を追う。ここで夢を追う。

酔うのではない、夢を終えるために追う。

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