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 そして、僕たちは帰路についた。TBとバーニィの仲間たち、ジェシーやフランチェスカたちといっしょに。けっこうな人数だったから、ほとんど宿には泊まらず、夜は野宿だった。

 相変わらずリカルドの料理は素晴らしくて、TBはいつも満足そうに平らげた。一度、フランチェスカとTBが飲み比べの対決をした。でも、僕たちは勝敗を知らない。全員が彼女たちよりも早く酔いつぶれてしまったからだ。

 夜、焚き火を囲んで、僕はフランチェスカやクリスたちから彼らの昔の話を聞いた。そして、ジェシーの歌声を聴きながら眠りについた。

 フランチェスカたちと渓谷で別れて、僕とTBは馬を進めた。チェスとフリッカはちゃんとアレンが預かってくれていた。あの日、マッコイ爺さんの家を出てから、ずいぶん永い時間が過ぎてしまった気がする。

 僕の家は、ヨミが壊してしまったときのままだった。でも、家の中はきちんと片付けられている。たぶんジェシカがやってくれたんだろう。僕たちはマッコイ爺さんの家に向かった。


「レン!」

 僕たちが馬を降りると、マッコイ爺さんとジェシカが家の中から飛び出してきた。

「よかった。レン、体は大丈夫なの? バーニィという人から聞いたけど――」

「大丈夫。心配かけてごめんね」

「ハリーのことも聞いたわ」

「うん。ジェシカ、僕……」

 突然、目に涙が溜まってきて、僕は自分でも驚いた。これまで父さんのことを思い出してもそんなふうにはならなかったのに。

 ジェシカが僕を抱きしめて、マッコイ爺さんが僕の背中に手を置いた。

「まあ、とりあえず中に入れ。TBも。あんたも大変だっただろう」

 TBは帽子を取ってこくりとうなずいた。

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