第3話 僕は天才児になりました。
「はるちゃん!よしよしママですよ〜。」
僕は再び一橋 春馬として生まれてきたのだ。
僕は病院の保育器の中で生まれ直す前の記憶が意識と同時自分の身体を循環するような感覚を受けた。
母が父の写真を持って僕に近づいてきた。
『やっぱりか、、、。』
やはり、生まれ直す前の事実は変わらないようだ。父は僕が生まれる直前に病気で死んでしまったらしい。僕の父は海外で仕事をしていたらしいがその仕事は母も知らないらしい。
父の話はこのくらいにしておこう。
僕はこれから母と二度目の二人暮らしがはじまるのだ。
『まず、人生評価ランクを上げるために何をしたらいいのだろう?』
『あの老人は異世界に行きたいだけじゃ意味がないと言っていたが実際何をすればいいのだろう?』
一つ目はまだいいとして二つ目に関しては全く分からない。なぜなら僕は異世界に行くために生まれ直してきたようなものだからだ。
『まぁ、前のようなニートでだらしない生活は流石に高位の評価ランクは取れないだろう。それに前みたいに宝くじが当たるとも限らない』
とにかく前のような後悔の残る人生は勘弁だ。
前のような後悔?
そう、僕がニートになった原因は大学受験だ。
僕の住む地域には大学が二つしかない。そこそこ頭の良い大学、もう一つは頭は良くないが超お金がかかる大学、もちろん母子家庭だった私はそこそこ頭が良い大学に行くしかなかった。
もともと僕は勉強ができなかったのだが高校では勉強し、頭の良い大学に入学できるくらいはなった。
しかし、大学入試当日、、、僕は腹痛にやられた。今までの全てが台無しになった。もちろん入試は失敗に終わり、浪人する余裕もない。だから僕は母親に迷惑をかけまいとこの地域から離れ一人暮らしで職を探すことにした。まぁ結局職も見つからず三億当たって調子乗ってニートになってしまったのが事実なのは触れないでおこう。
でもここで重要なのはニートに成り下がった過去のことではない!。
僕がそこそこ頭がいいということだ!。僕は今ゼロ歳。
つまり
『天才児!!』
人生の評価ランクを上げるには十分すぎるアドバンテージである。
異世界万歳!!異世界万歳!!
僕は生まれてすぐ二足歩行と会話ができたのだが母には普通の幼児のように二歳になるまで歩いたり話したりできないように装った。
そんな僕は月日を経て幼稚園に入学した。
幼稚園ですることは退屈だ。
先生「さぁて今日はみんなの名前を自分で書けるようになりましょう。」
「はぁーい。」
『今日もつまらないなぁ〜。僕は評価ランクを上げるために勉強をしなきゃないというのに』
某幼稚園児 「先生!春馬くんが変な字を書いていまぁす。」
『やばい、やらかした』
「春馬くん先生に見せてごらん。」
急いで消しゴムで消そうとしたが間に合わなかった。
そこには漢字で書かれた綺麗な字あった。
「春馬くん漢字ですごいじゃない!漢字で字が書けるのね!。」
「う、うん、、、、。ママが教えてくれたの。」
今回はうまくごまかせた?ようだが気をつけなければ。僕は天才児と騒がれると大人になるにつれ天才出なかった事がバレるので隠さなければ。
こうして僕は自分を隠しながら、ただ異世界に行きたいその一心で勉強を続け小学校で中学校の一通りの範囲を復習し、中高で高校の一通りの範囲を復習し、ついに一度落ちた大学に入学。そして僕は医者になりたくさんの人々を救い、二十七歳で結婚し、幸せな家庭を築いきましたとさ。
ちゃんちゃん。
え、僕のお話これで終わり?
いや、あまりにも唐突すぎない?
いや待って、、、僕まだ三十四歳なんだけど、、、本来の異世界転生の目的達成してないんですけどぉ!!
つづく。
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