第2話 異世界転生は無理じゃ。

「ああ、僕は死んだのか。」


ふと我に返った時だった。


真っ白になった空間の先に見えたのは一人老人だった。白い長い髭に白い服。まるで神様のようだ。僕は恐る恐る話しかけてみることにした。

「あのぉ、あなたは誰でしょうか?。」


「ん?、わしか?わしは神様じゃよ。」


『これはまさか異世界転生フラグ?!』


「君には生まれ直してきてほしいのじゃよ。」


「それは魔法使いでしょうか?それとも剣士でしょうか?それとも大魔王でしょうか?。」

「まぁ僕的には異世界では魔法使いを希望してるのでできれば魔法使い適正にして欲しいと思っているのですが、、、流石にそれはわがままですよね。」


僕は異世界転生させてくれると確信していたのだが、、、。


「いやなにを言ってるのだね。君にはまた同じ家庭で生まれて、もう一度人生をやり直してもらおうと思ってきたのじゃ。」


「・・・・ん?・・・え!?いやぁ、、、あの異世界転生とか、異世界転生とか、異世界転生とか、、、、、。」


「それは君の人生があまりにもだらしないものだったから無理じゃよ。」


「待ってください。そ、それじゃあ僕の異世界転生の夢は、、、、、、。」


「諦めるんじゃな。」


僕は死んだことの自体よりも異世界転生を自分の生活のだらしなさで逃してしまったことを悔やんだ。


「まぁ、一つだけ異世界に行く方法があるぞい。」


「それはなんでしょうか?」


「まず、異世界転生は実在するのじゃ。だか、異世界に転生するにはある条件があってのぉ。それは一人一人に人生の評価ランクと言うものがあってじゃな。上からA、B、C、

と評価されていくのじゃ。」

「ちなみにお前さんの評価はLと言ったところじゃろ。」

「まぁそれは良いとして、そんで本題じゃが、お前さんが本当に異世界に行きたいと言うのなら再び同じ家庭で生まれて自分の人生の評価を上げるのじゃ。AからDランクに入れば異世界転生の権利が与えられるようになっておる。ちなみに今までの記憶は残ったまま生まれ直せるから安心せい。」


「じゃあ、そのAからDランクとやらをとるにはどうしたらいいのでしょうか?。」


「それはおぬしが考えることじゃ。」

「まぁでも一つだけヒントを与えるとすればおぬしが異世界行くためだけに行動するのだけじゃ足りないとだけ言っておこう。」



「おっと一つ忘れておったわい。

評価ランクって言うのはなぁ、異世界に行く時に重要なステータスになっておる。

例えば、Dランクを取れば下級ステータスになり、ステータスが上がるが上限もそこまで高くない。だが、C、B、Aと上がって行くにつれてステータスやスキルの能力が上がって行くのじゃよ。だからまぁ、頑張ってAランク目指すんじゃぞ。」



『Aランクの魔法使いかぁ。異世界に行くにあたっては必要だな。』


すると僕の心の声が聞こえてるように神様は鼻で笑った。


「神様、それでは僕を生まれ直させてください。次死んだときはまたよろしくお願いします。」


「わかったぞい。それ、行ってこい。」


こうして僕は異世界へ行くために生まれ直しをすることになった。


『まぁ、かつてAランクをとって異世界へ行ったものなど指で数えれる程度しかいないのじゃがな。果たして彼がどこまで公正できるかが楽しみじゃのう。』

というと老人は再び鼻で笑った。


その頃、僕は赤ん坊として再び同じ家庭に生まれた。

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