蜃気楼9 松田の話しによると、犯行日時に、はなは富山に知り合いと旅行に行っており、アリバイはあるが、
蜃気楼9
松田の話しによると、犯行日時に、はなは富山に知り合いと旅行に行っており、アリバイはあるが、
その知り合いがなんと、恭子なのである、それを聞いてゆきひろは宮崎で恭子に会わせた時、
初めてあったような態度を取ったのはなぜだろう、
旅行場所が富山とは偶然にしては出来すぎている、やはりこの事件はなにか繋がりがあるのかもしれないと言うと、
松田はヒョットして恭子と、はな、は前からあの洞窟が富山に通じている事を知っていて、
確かめる為に富山に二人で行ったのでは無いか、その時、はなに関係ある別な事件が起きてしまったのかも知れないと話した。
どうして恭子と、はな、は知り合いなのかと聞くと、はなのお母さんは椎葉村の出身で恭子とは幼馴染である事が
調査で解ったのだそうだ、はな、は自分には話せない何かがあるのだとゆきひろは確信した、
ヒョットして東京のどこかに椎葉村の洞窟と同じものがあり、それが富山につうじているとすれば、
アリバイを作る為富山に飛行機で行き、どちらかが富山側からトンネルをとおり東京に戻り山本を殺害、
そのままトンネルを通り富山に帰れば犯行は可能である。
恭子の土蔵から、あのトンネルえ通じる道があり、三種の神器があるくらいだから、恭子がトンネルをとおれる
体を持っていても不思議ではないかもしれない、松田も椎葉村に関係ある人物なのだから、なんだか怪しいと思った。
何だかんだと話しているうちにすっかり遅い時間になり、はなに連絡をいれようと携帯電話をとりだすと
話に夢中になり気ずかなかったが、はなから、明日仕事で早いので又出直すとのメールが入っていた。
松田がもう一軒行きましょう、と言うので朝まで付き合いますよ、と返事をし二人で連れ立ってみせを出た
近くのビルのエレベーターにのり3階で降りると、鶴富姫と看板が出ている、ええっと言うと、
松田がきがつきましたか、ここは恭子さんの店ですよ、とニコニコ笑ってドアを開けると、いらっしゃいませ、
こちらの席にどうぞと女性が奥の席に案内した。
スタッフが入り口の和服の女性に耳うちすると、その女性は立ち上がりこちらへ歩いて来た、
恭子である、にこにこ笑ってゆきひろさん久しぶり、無事で良かったですねと挨拶をした、
まったく二人とも人が悪いんだからと苦笑いをすると、松田がびっくりさせようと思って、恭子さんが東京にきている事は
黙っていたんですよすいませんと頭をさげた。
恭子が水割りを作り、二人に勧め乾杯をすると、ゆきひろさんが私に内緒であの洞窟に行くから
バチがあたったんですよとケラケラ笑った。
ゆきひろは、あの洞窟が富山につづいている事は知っていたのではないのと問いただすと、松田と目を合わせ
松田がうなずくと、そうなのゆきひろさんに勾玉の事をうっかり、話してしまった事を後悔したんですよ、
見せろと言うとは思ってもいなかったし、まさか土蔵からの入り口を発見するとは、夢にも思っていなかったんですよ。
恭子の話によると、古文書はもう一つあり代々恭子のいえに保管されており、そのなかにあの洞窟のトンネル
を自由に行き来できた祖先がいた事が書かれているそうであり、それは元亀年間、戦国時代の半ばごろの事である、
椎葉村のある日向の国も戦乱に巻き込まれ、日向の守護である伊東けと薩摩の国の守護である島津けと
戦いに明け暮れていた、椎葉けも椎葉村を中心とした8郡の豪族として伊東けに仕えていたのである
元亀3年(1572年)、日向国 真幸院 木崎原(現 宮崎県 えびの市)で伊東軍(3000) と 島津軍(300)が戦った、
軍の数で不利な島津義弘は撤退したと見せかけ、木崎原、に誘い込み、伏兵を回りに潜ませており、
一揆に反撃にでた、不意打ちにあった伊東軍は支離滅裂となり、名だたる武将を討ち取られ惨敗する。
これにより序次に島津軍に日向の国は侵略される事となり、椎葉村も危うくなったのである、
その時の祖先は一族を逃がす為、あのトンネルえ入った、その時、魔物を退治する為、剣を持って行ったのである、
そのおかげか魔物にもあわず無事トンネルを抜ける事が出来、一族を富山側に逃す事が出来た。
自分は再び椎葉村に戻り、剣でトンネルを封鎖して平和になるのを待ち、やがて戦国時代が終わり
平和になるとトンネルを抜け、富山側に避難していた一族を呼び戻したと古文書には記されていると話した、
おそらくあの剣の力で経年変化せず抜けられるのではないかと言った。
それならなぜ剣を持っていかなかった自分は無事にトンネルを抜けられたのか聞くと、それははっきり解らないが、
ゆきひろさんの体か、何か別な要素なのか、別な方法で経年変化しない方法があるのではないかと思うけど解らないと答えた。
それに富山側には出口はあっても入り口はなかったので、戻ってこれないのではと、聞くと多分あの剣
を抜くとが富山側では入り口を開き、収めると閉じるのでないかと言った、
松田に剣を持っていって試さないのかと聞くと、それを試そうとして洞窟からそとに持ち出そうとしたが
洞窟の出口までくると、強いちからに引き戻され残念ながら洞窟から持ち出す事はできないのです、
あの剣を持ってトンネルに入るのはあまりにも危険なので、いままで誰もためしていないんですと答えた、
さらにゆきひろはどうして恭子と、はな、が知り合いなのを隠していたのかを聞くと、恭子はしばらく黙っていたが、
まるで刑事さんみたいねと言うと、松田が、ははは、幸洋さんは今は未解決事件担当の刑事ですよと笑った。
はな、さんからはゆきさんには決して言わないでと口止めされていたんだけど、彼女の口からはゆきひろさん
には言えないと思いますから、お話ししますわ、でも彼女を決して責めてはいけませんよと言い話始めた。
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