蜃気楼8 警視庁に行くと伊東が、教授から連絡ありましたよ、色々不思議な体験の持ち主らしいですね、ここに


蜃気楼8


警視庁に行くと伊東が、教授から連絡ありましたよ、色々不思議な体験の持ち主らしいですね、ここに

未解決事件のフアイルがあります、一通り目を通して、何か不審な事があれば松田君に聞いてください

と5~6件のフアイルを渡した、


幸洋は捜査の素人ですから、私が見たところで解るはずないですよと言うと、いやかえって素人のほうが

捜査の盲点にきずくものですよと伊東は笑っています。


なんとなくフアイルをめっくていると、墨田川にあがった身元不明の変死体の事件でがあり、死体解剖結果

溺死、外傷なし、胃の中の水の分析結果はアルコールと隅田川の水であり、遺留品が何もなかった為、強盗に

あい、サイフを取られ隅田川に突き落とされ、アルコールを飲んでいた事もあり、溺死したと推測され、

犯人は証拠隠滅の為遺留品を全て持ち去ったものとみられる


しばらくして身元がわかり、都内の建築デザイン事務所の所長、山本真一、31才と判明した、早速関連する

人物の捜査に入ったが、関連する人物は全てアリバイがある為、行きずりの犯行の可能性が高いとの

捜査報告書であった、幸洋は行きずりなら、面識もないのであるから、現金だけ奪えばいいのではないか、


関連する人物が全てアリバイがあるので、行きずりと思われているだけで、面識があるので遺留品を

持ち去ったのではないか、また面識があったから外傷がなかったのではないか、と思った、


殺されたのが違う場所なら、アリバイはくずれるのではないか、幸洋は自分は宮崎から富山まであっと言う

まに行けたので、時間の観念が無い為、そう思えたのかもしれない

胃の中には隅田川の水が残っていたのだから、隅田川で溺死しなければつじつまが合わない


しかし隅田川の水をどこかの浴槽に運び、そこで溺死させれば犯行現場は隅田川流域でなくても良いので

はないかと思い伊東に話すと、伊東はなるほど早速関連人物の住居、別荘等もう一度調べてみましょう

と言い、捜査令状をとり、家宅捜査に入った


しかし時間が経過している事もあり、なに一つ新しい物的証拠は出てこず、捜査は暗礁に乗り上げて

しまったのである。

幸洋はもう一度その時点で捜査対象になった人物のフアイルを調べてみると、数十人の捜査対象の

中に、青山華、の名前がありびっくりした、それは幸洋の彼女なのだ、相棒の松田に聞くと自分が

調べたわけではないので詳しくは知らないし、幸洋さんにはいいずらい事なんですが、どうも彼女の

元彼らしいんです、それで調べられたんでしょうと小声ではなした。


自分と付き合う前に彼女に彼氏がいたとしてもおかしくはないが、沢山の未解決フアイルから

この事件になんとなく興味をもった自分に何とも言えない不思議な感じがしたのである。


記録によると、元彼に新しい彼女が出来て喧嘩別れをしたとの事であり、元彼を怨む犯行の動機はあるが、

犯行時刻に彼女は友達と旅行に行っており、完全なアリバイがあった為、白と断定した事が記録されていた、

横から松田が心配しなくても彼女は犯人ではありませんよ、怪しい人物が2人程いるんですが、この二人

も完全なアリバイがあるんですが、それがかえって匂うんですよと言った。


そのうちの一人は被害者の学生時代からの友人で、被害者から300万の金を借りており、借金の返済を度々

せまられていた、また才能のある被害者を逆恨みし、裏では憎んでいた事はわかっているが、彼は犯行時刻に

大阪に出張しており、犯行時刻時は帰りの新幹線の中だった事を乗り合わせた乗客が証言している


もう一人は彼の事務所の部下で仕事が出来ない事を日々被害者から罵倒されており、恨みに思っていたとの

事であるが、犯行時刻には友達数人との飲み会に出ており、これも友達が証言している、と松田が詳しく

話した、幸洋が言うように犯行場所が違うか、犯行時刻が変われば、この二人のアリバイも崩れるんだが

このままではどうしょうもない。


その時携帯のメールが、華からである、今日夕方食事をしようとの内容であった、華に会って、元彼の事と、

この事件の事を聞くべきか、聞かないべきか迷っていると隣から、松田がどうですか、今日はこの辺にして

一杯やりませんか、安くて、焼き鳥のおいしいところを知っているんですよ、と誘うので、行きましょうと

返事をし、華にはごめん遅くなるので家で待っててと返信した。


松田は華の事は疑っているが、自分に気の毒がって本当の事を言ってないような気がして、飲みながら問

いただそうと思ったのである、警視庁を出、電車にのり新橋駅で降り、繁華街の地下の焼き鳥屋に松田が

案内した。


店に入ると、焼鳥屋の主人がいらっしやい、奥の座敷がとってあるよと言って、店員が案内した、

ここの経営者は誰だとおもいますか、と聞くので、えっ、さっきのおやじではないのと言うと


あの人は雇われている人で、ここは恭子さんが経営者なんですよ、ここの他、新宿、六本木にも店が

ありますよと言うので、へえ~、やりてなんだなあ~と関心していると、一月に一回はこちらに来るん

ですよ、


こんど来たら声をかけますよ、ビールでいいですかと言うので、うなずくと、生二つと焼鳥盛り合わせ

と注文した、松田はカンパイをして、焼鳥をすすめた、


世間話をし、ほろ酔い気分になったところで、おもむろに華の事なんだけど、さっき話した他に隠している

ことがあるはずだから、正直に話すよう言うと、まるで本物のデカみたいですね、かなわないなあ~と苦笑い

をし、いずれ解る事ですからと、幸洋がビックリする事をはなし始めたのです。




























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