蜃気楼6 宮崎県警の報告によれば、行方不明者は津川光一、33才、服装はティシャッ、ジーパン、ナイキの スポーッ靴を履いていたとの事であり、3日前に椎葉村から突然消えて、家族から捜索願いが出て


蜃気楼6



宮崎県警の報告によれば、行方不明者は津川光一、33才、服装はティシャッ、ジーパン、ナイキの

スポーッ靴を履いていたとの事であり、3日前に椎葉村から突然消えて、家族から捜索願いが出て

いる、との事である。

さらに不思議な事に、過去に椎葉村から数人の行方不明者の届けがあるとのことであった。


伊東は調査の為現地へ行くことにしたのである、県警から事情を聞き、さっそく椎葉村へ行き

両親の話を聞くと、息子は東京の大学で考古学の助手をしており、夏休みで村へ戻ってきていた

のだが3日前、昼ごろ友達に会いに行くと言つて家を出たまま帰って来ないとの事である


彼の友達に話を聞くと、彼が尋ねて来た時は留守をしていて会っていないと言う、

なにかこころ当たりはないかと言うと、椎葉村の駐在さんにも話したが、この村は昔から何人か神隠し

あっているので、彼も神隠しにあったのではないかと言った。


案内役の椎葉村駐在所の警官、松田は、長老の森本に聞けば神隠しについて何か知っているかも知れない

と言うので、尋ねて行くとけげんな顔をして、顔を見るなり、わしわ何も知らん帰ってくれと家にいれ

ようともしません、松田は偏屈なじいさんでして、村中から嫌われているんですよ、と困った顔をして

います、しかたないので、殺人事件がからんでいる、任意だが県警に同行してもらうよと脅かすと

しぶしぶ家にいれました。


神隠しの事を聞くと、あそこには行ってはいかん、いままでもあそこに入って何人も戻ってこない

あそこには黄泉の国の入り口があるんじゃ、入ったが最後二度とこの世界には戻どれんぞと言うので

其の場所はと聞くと、ここから5キロ行った滝に入り口のある洞窟だと答えた。


では行って見るかと、松田に言うと、えっ、行くんですかとしり込みしているので、君はあの爺さんの

言う事を信じているのかと笑って、中に入る道具を用意させ出かけたのです。


そして貴方と同じ、あの剣と勾玉、古文書を見つけ、私に解読を依頼したのです、後日私達は調査のため

再びあの洞窟にはいりました、そしてあの鍵をみつけ、剣を抜いてみたのです、調査の為いろんな電子機器

をもっていったのですが、粒子測定装置の反応で前面の壁からの陽電子の放出が異常であり、空間が出来

剣をさすと電子が安定し空間がなくなる事に気が付いたのです。


しかし私達が行つた時には剣は差してあり、津川があの空間に入ったのなら、剣は抜けていなければなりません

入ったとすれば、だれかが後で剣を差し、鎖をかけなければなりません、多分あの爺さんが掛けたのでしょう


危険なので元に戻し、後日調べようと言うと、助手の川崎が私が体を紐でしばり、入ってみますと

体を紐で縛り空間へ行こうとしましたので、危ないからやめろと言う間もなく入ってしまったのです、

あわてて紐を引きましたが、紐の先にはなにもなく、何回も呼びかけましたが、返事はありません、

しばらく待ちましたが出て来ません、しかたないので、明日また調査する事になり、一旦県警へ引き上げ

たのです。


伊東は富山県警の所轄の署長に連絡をいれ、事情を話し、あの洞窟を調べてもらう事にしたのです、

暫らくして所轄の署長から、洞窟のそばで老人の死体を発見したと連絡がありました、やはり歳は

90から100才くらいとの事で、自動車免許証を所持しており、それによると間違いなく川崎である

との事であった、解剖の結果死因は老衰との事である。


やはりあの空間は富山に通じており、人間が通過すると一瞬に歳をとってしまうらしく、次の日、

まず箱にいれたモルモツトを空間にいれたところ、出口では、干からびたモルモットが富山側で

発見され、いろんなもので試したところ、物質すべてが経年変化をおこす事がわかったのです。


採取したデータを分析する事にし、危険なので洞窟を閉鎖する事にしたのです、戻る道が途中で

分かれており、一方は椎葉家の土蔵に通じている事もわかりましたが、こちらは誰も知らない

のでそのままにして置くことにしたのです。



色々調査しましたが、いまだにあの剣の力と空間の因果関係は現代の科学をもってしても解明でき

ないのです、しかし今回貴方はあの空間を通過したのに体になんの変化も起きなかったので何か

特殊な体と思われます、ぜひ調べたいと思います、のでぜひともご協力くださいと言った


幸洋は、はなが恭子につれられてあの洞窟にいくおそれがある、ので止めなくてはと言うと、

心配しなくても、剣は差してあり、鍵はあの洞窟にはないので剣を抜くことは出来ませんよ

多分心配しているので早く連絡してあげなさいと言った。


そのころ、はな、は恭子の店に行き、一緒に洞窟へ行こうと恭子の車にのるところであった、

携帯がなったので、見ると幸洋からである、あわてて携帯を耳にあてると間違いなく、幸洋であった

どこにいるのと聞くと東京だと言う、えっ、何で東京にいるのか聞くと、電話では詳しい事は話せない

のですぐに東京に戻ってくるようにとの事である。


はな、は恭子に事情を話し、いそいで空港へ行ってもらうことにしたのです、空港に着くと恭子に

お礼もそこそこに、東京行きの便にのりました、しかし幸洋が無事な事がわかりホットしたのです。


伊東は幸洋に貴方の事は宮崎県警から会社のの方へ話してあり、暫らく東京の警視庁へ出向して

もらうよう話したところ、公務なので本人がよければ構わないとの事であった、


さらに白瀬は宇宙空間にはプラックホールが存在する事がわかっており、

アンドロメダ星雲の近くにも巨大なブラックホールがあり、毎年いくつかの星が吸い込まれ消えいる

事は周知の事実であり、この椎葉村の空間も富山だけではなく他のところへ行けるのかも知れない


原子力発電所は小さな核爆発をさせる事により電気を作る仕組みになっており、これを制御している

のが核燃料制御棒である、この制御棒により電子のバランスを制御しているのである、

なんらかの方法によりあの空間の電子を制御する事ができれば、ヒョットして過去、未来に行ける

のかもしれないと話した。


そして伊東が本日をもって貴方を警視庁特命係の刑事に任命しますと、任命書と警察手帳、拳銃

、手錠をわたし、貴方の宿舎は用意してありますので、今から、彼に案内させます、と言うと先ほどの

刑事を呼び、特命課の松田刑事です、貴方とペアをくんで貰いますと紹介し、彼は元椎葉村の駐在所で

警官をやっており、恭子さんも良く知っていますよと話した。


しかし特殊な体の持ち主である幸洋はこれ以降、世にも不思議な体験をする事になるのです。
































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