蜃気楼4 ママは、そういえば、まだ名前を言っていなかっですよね、私は椎葉恭子です、宜しくと挨拶 したので、えっ、あの椎葉村の椎葉ですかと訪ねると、ええ大昔は平だったらしいけど壇ノ浦


蜃気楼4


ママは、そういえば、まだ名前を言っていなかっですよね、私は椎葉恭子です、宜しくと挨拶

したので、えっ、あの椎葉村の椎葉ですかと訪ねると、ええ大昔は平だったらしいけど壇ノ浦

から落ち延びて椎葉にたどりついた時から、目立たないように改名したらしいのと、そして話を

戻しますねと言い続きを話し始めた。


それから再び土蔵から抜け穴に入り、暫らく歩き、先ほどの左右に分かれている道をこんどは

左の方へ進むと500mくらい行ったところが広い空間になっていたのです。、


正面に小さな岩があり何か刺してあるので近寄ってみると大きな剣が垂直に岩に突き刺さり

鎖のようなもので柄のところと岩が結びつけてあります。


幸洋はこれは天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)かもしれないと言い岩から抜こうとしたが

鎖で縛ってあるのでびくともしないのです。


諦めて周りを見渡すと右の岩に穴があいており、そこに桐の箱がおいてあります。

取り出して、蓋を開けるとそこには鏡が、とするとこれが八咫鏡(やたのかがみ)だ、すごい

やっぱりママの先祖は平氏で壇ノ浦からここへ持って来たんだよ、


おそらくこれを持っている事が知れれば殺されるのでここに隠したんだろう、しかし何で岩

に突き刺し、抜けないように鎖まで使ったのかと、彼は首をかしげていました。


そして箱のなかをもう一度さがすと、古文書が出てきました、中を見ましたが内容は解読

出来ませんでした、


鏡を桐の箱の中に入れ箱を元の穴へもどし、古文書だけを持ち出したのです。

彼は知っている考古学者に調べて貰う事にするよと、なんだか気味が悪い場所だね

早く出ようと私の手をひっぱり、小走りに穴からでたのです。


一週間くらい前に幸洋が店に来たので、どうなったのか尋ねると、まだ調べて貰っている

よと、そっけない態度だつたので、あんなに興味がある顔をしていたのにおかしい、とは

思ったけど、本物のはずがないと思っていたので、店が忙しくなりすっかり忘れていたんですよ


ひょっとして、何か解ってあそこに行ったのかしら、明日は店も休みだし、そこに行って

見ましょうか、と言うので連れて行って貰うことにしました。


彼の部屋に帰りましたが、彼は戻ってきていません、夕べ一睡もしていないので、ベットに横に

なるとそのまま深い眠りに落ちてしまいました。


そのころ幸洋は暗闇で目を覚ましました、どこにいるのかまったく解りません

頭がガンガンしてふらふらしながら立ち上がり手探りで周りを触ると、どうやら周りは硬い岩

らしく、よく見ると右手のほうに薄明かりがみえます、よろよろしながら歩いていくと

やがて出口にたどり着きました。


外に出ると、ここは高台になっており、眼下に町が、そしてその向こうには大きな湾が見えて

います、岩肌を降りていくと小さな道があり、道を下っていくと町にでました


電柱に番地表示がありますが、聞いたこともない地名です、店のショーウインドウに写る自分

を見ましたが別に変わったところもありません。

喫茶店があったので店に入り、椅子に座り、コーヒーを注文しました。


幸洋は恭子が思ったとおり、あの場所に行ったのです。

あの古文書を大学の考古学の教授へ送り、調べて貰った返事が昨日きたのです、はな、がいるので

東京に帰った後にしょうかと思ったのだが、内容を聞いて、いてもたってもいられなくなったのです

はな、を連れて行こうと思ったが、わけを話せば絶対とめる事がわかっていたので、言えなかった

のです。


その内容は、壇ノ浦からのがれ椎葉へたどり着きそこで新しい暮らしを始めて、しばらくたった

時のことである、鎌倉から討伐軍が来る事を知り三種の神器をどこかに隠す事になり、いろいろ

隠し場所を探しているうちにあの洞窟を見つけのです。


しかし洞窟に入った者が一人も帰ってこないので、化け物が住んでいるに違いない、だれか化け物を

退治する勇気のある者はいないのかと長老が言ったのです、一人の若者が自分が行くと前に

進みでました、長老は天叢雲剣を若者へ渡し、この剣はどんな化け物の力も封じる事が出来る

と言ったのです。


若者は松明をかざして洞窟に入りました、しばらく行くと道が左右にわかれています、

右側は先にほんのり薄明かりがみえます、化け物は左側の暗い方にいるに違いないと

左側へ行く事にしました


少しして広い空間に出ましたが誰もいません、化け物よ出て来いと叫びました、すると正面の

岩壁の中からこの世のものとは思えない化け物がその若者に襲い掛かりました、

化け物は若者の手をつかみ岩壁の中にひきずり込もうとしました、若者が必死の思いで剣を抜き

切りかかると化け物は悲鳴を上げ岩壁の中に逃げていったのです。


若者が剣を収めると又岩壁の中から化け物がでてきます、剣を抜き切りつけるとと又岩壁の中へ

仕方なく小さな岩を持ってきて剣を突き刺し、洞窟を引き返し長老に話すと、それは都合のいい

隠し場所だ、下手に剣を抜いて持ち去ろうとすれば化け物に食い殺されるだろう


そしてそこに三種の神器を隠したのです、教授はこれは人を近づけない為にそうしたんでろう、

そしてこの古文書には、その岩壁は黄泉の国への出入り口であり、その後何人かか゛入ったが

誰も出てこなかったと書いてあり、右から3つ目の石の後ろに鎖の鍵があるとの事であった


また教授はひょっとするとそこは異次元の入り口ではないか、なかなか興味のある場所だね

こんど調べて見ようと言ったのです。


幸洋は洞窟に行き、正面の岩壁をさわってみたが、本物の岩でありとてもとおり抜けられそうに

ない、鍵を取り出し鎖をはずし剣を抜き鞘に収めた、だが化け物は現われない

正面の岩壁をさわると手が岩壁の中に、見た目は同じ岩壁だがとおり抜けられそうである

やっぱりこの剣は不思議な力を持っているのだ。


ちょっと躊躇したが思い切って岩壁のなかへ、すると体が宙に浮き真っ黒な穴の中へ

吸い込まれ、気をうしなってしまったのである。
















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