陽炎の森54 早速信綱にオランダ、ポルトガルに依頼の件を話すと、それはまずい外国の力を借りたとあっては幕府の面目まるつぶれであり、権威は失墜するのでは御座らぬかと、


陽炎の森54


早速信綱にオランダ、ポルトガルに依頼の件を話すと、それはまずい外国の力を借りたとあっては幕府の面目まるつぶれであり、権威は失墜するのでは御座らぬかと、

言うので、いや軍艦を貸すように要請するのでござる、幸いにも私の元に山田長政という御仁が来ておられる、バテレン信者であるが、日本ではバテレンは禁止で、

ござるので、バテレン信者をルソンに運ぶ者です、


彼は外国船の知識もあり、彼の部下なら操船する事は簡単でござる、頼んでみますというと、バテレン信者の立てこもっている場所への砲撃を承知するとは思えぬと、

信綱がいうので、威嚇の為の砲撃であり、城にこもっている信者を助けるためでござる、それまで攻撃は控えていただきたい、勿論この作戦はみどもが勝手にやった、

事とし信綱どのはなにも知らない事にしてくだされと真一郎が言ったのです、


信綱があいわかった暫くは攻撃を控えましょうと承知したのです、笑美姫に事情を話し早馬にて長崎へもどり、長崎奉行へ斡旋を依頼すると、なるほど妙案でござる、

とまずポルトガル領事に面会し、朱印状をみせ依頼すると、日本の紛争には介入しないと断ったのです、了解したと領事館を後にしオランダ領事館へ行ったのです、


オランダ領事も紛争には介入しないというので、もっともである軍艦を貸してもらえばいいのだというと、あなた達の技術では操船できないというので、大丈夫である、

雲仙まで回航しそこで乗組員は全員下船し我が手のものといれかわり、砲撃が終われば、乗組員を交代させて長崎へ回航されたしというと、なねほど当国が砲撃した、

事にはならないかと言い、その時はわが国の国旗は降ろす事だと条件をだし了承した、


それでは早速それがしをのせ雲仙まで回航してもらいたいというと、艦長をよび指示を与えると、軍艦まで案内し雲仙まで回航したのです、乗組員を下ろし、山田長政、

の手の者を乗せると、長政がバテレン信者が立てこもっているところに砲撃するわけには行きませんというので、大丈夫です被害がないように、私り手のものが目印を、

示しますのでそこへめがけて砲撃すれば、


怪我人はでませんというと、なんせ初めての事なので正確には砲撃で来ませんというので、それがしに任せてくださいといい、大砲の角度を調整すれば正確に砲撃でき、

ます、三角関数という技法ですとはなし、理屈をはなすとなるほどさすが蘭学者ですねというので、調整の為に大砲の下に敷く材木を小船で積み込んだのです、


真一郎はホルトガル国旗を取り出し、真ん中の模様の部分を黒く墨で塗りつぶし掲げたのです、大丈夫ですかと長政がいうと、ポルトガルの国旗は左が青真ん中に王家、

の紋章右が白です、こうすればどこの国の紋章でもありません、城にこもった者たちにはポルトガルの国旗とおもうでしょう、後でオランダ、ポルトガルが文句を、

言ってもどこの国の国旗でもない、わが村上家のはた印だといい通せばいいのですと笑うと、なるほど村上どのは策士でござるなと関心しています、


これはかの豊臣秀吉の軍師、黒田官兵衛が明智光秀との山崎の合戦のおり、和睦の条件で毛利軍より借りうけた旗印を掲げた為、明知光秀軍は、毛利まで秀吉方に、

ついたと勘違いし戦意が著しく低下し敗北したという事からのもの真似でござると笑ったのです、


城方は沖合いに外国船が現れポルトガルの船と勘違いをし味方とおもい大いに気勢が上がったのです、真一郎は弾こめと命令し準備ができると砲撃開始といったのです、

6門の大砲が一斉に砲撃すると原城の石垣に命中したのです、これを見た城方はビックリして指揮官がどうゆう事だポルトガル船が我々を攻撃している、さては約束を、

たがえて幕府方についたのかと島左近につめよると、


心配するな、あの砲撃くらいではこの城を落とす事はできない、ポルトガルの助けがなくとも篭城が長引けば必ず西国の大名が反乱を起こすであろうと言うと、一隊の、

大将がそれなら城内の兵糧を節約しなければならない、この際、百姓、漁民、女子供の非戦闘員は城から出すべきであると発言すると、天草四郎がもっともである、


私は残るが、その他のものは城を出よ、イエス様もそれを望んでいるといい、信綱へ使者をたて残りの2000人ほど城を出る事を承知するように言ったのです、信綱は、

承知したその間攻撃は止めるといい、砲撃がやんだら開門して城の外へ出るようにいったのです、


真一郎のところへ信綱の使者が来て口上を述べると、目的を達したので砲撃中止の命を出し、旗を降ろし乗組員を陸に全員上陸させたのです、ポルトガルの艦長以下、

乗組員が交代すると、これはどこの国の国旗かと聞くので我が家のはた印でござると答えると、ポルトガルの国旗によくにていますなとニヤッと笑ったのです、


艦長に礼をいい後日領事にはお礼にまいると伝えてもらうように言い、船を降り長政に謝礼をし、そうそうに出帆するように依頼したのです、せつが真一郎様のおかげ、

でおおくの人を救う事ができました感謝しますと、皆様に神のご加護がありますようにと十字を切り、長政がいつかルソンにおたちよりくだされと別れを言い交易船に、

向かったのです、


信綱の陣にいくと、お手並み拝見つかまった、2000人程が城をでました、松倉、寺沢家には村にかえってもとがめだてしないよう、また寄せての兵にも狼藉をせぬよう、

厳しく申しておきました、残るは武士のみの18000人程で御座る、明日から攻撃を開始しますと言ったのです、


それでは絡めて口は200人程の兵を残し後は右又は左に移動させてください、城から打つてでた場合は直ぐに退却するようにし両脇から押しつつむ布陣にすれば、命の、

惜しくなったものはそのまま逃亡するでありましょう、これを繰り返せば城にこもる兵は段々少なくなります、半数に減ったところで総攻撃をかければ、クモの子を、

散らすように絡めて口から敗走するでしよう、


幕府発表で3万人が城を枕に討ち死にしたと発表すれば、今後叛旗を翻す者はいなくなりますよとゆうと、しかし動員された大名の兵は手柄を立てようと敗走した敵、

を追撃し皆殺しにするのではと言うので、信綱殿が今回は大将または盟主の天草四郎の首をとった藩に恩賞を与える、兵の首はいくら取ってもなんの恩賞も出さない、

と宣言するのです、敵の大将と主だった者は城にのこるはすです、手柄は城にあり敗走兵にかまうなと命令すれば、


兵には目もくれないで城に攻め込むものと、怪我してはつまらないので日和見を決め込む者がでます、最初に犠牲がてるとややこしくなりますので、大手門に大砲、

をうちかけ壊して、少しずつ締めあげましようと作戦を話したのです、信綱が了承しそれでは明日軍議を開き攻撃を開始しますと言ったのです、






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