陽炎の森45 少し待ってくだされと隣の部屋へいき調べてみると歴史では二男光広が後を継ぐ事になっている、長男は幼児期になくなっているはずだが、先程は光行という長男が、


陽炎の森45


少し待ってくだされと隣の部屋へいき調べてみると歴史では二男光広が後を継ぐ事になっている、長男は幼児期になくなっているはずだが、先程は光行という長男が、

いると言っていたがおかしいと思ったのです、


部屋にもどり、光行という長男がいるとの事ですが本当ですかと聞くと、ビックリした顔をして、実は長男は双子でして光行様は生まれてすぐ家臣に下げ渡された、

のです、双子は縁起が悪く、お家が滅びると言う事で必ず片方は他家へ出されるのです、


その後直ぐに光広様がお生まれになったのです、当然光広様が跡継ぎという事になったのですが、こんどは光広様が病気にかかり、医者が一月もたないといったので、

急遽、光行という名前を賜わり呼びもどされ幕府にも届けは出したのです、


ところが光広様が持ち直されて、半年後元気になられたのです、この為に元々長男である光行様を立てるべきだという家臣と一旦家を出たのだから光広様を立てる、

べきだという家臣に別れ何かと反目しているのですと答えたのです、


お二人自身はどうなんですかと聞くと、それが両方とも自分には資格がないと、光広様は光行様を光行様は光広を跡継ぎにすべきであるとおっしゃつているのです、

秀元様はどうなんですかと聞くと、今は口も聞けない様子にて、元気な時は光広とはっきり家臣に言っていないのです、それが今回の騒動の原因なんですがと答えた、

のです、


それは困りましたな、それでは本日お二人をお忍びでここにお連れくだされ、普通の下級武士の格好をして一人づつ来るのです、警護はこちらでつけますといい、

ゆう殿と呼ぶと、わかっております、私と雪殿でお連れすればいいのですねというので、お願いしますというと、暫く待ってくださいといったのです、


暫くたって若武者から腰元風に着物を着て現れたので、さすが柳生の姫ですねというと、これでも私は女ですよと、ゆうが笑ったのです、雪どの来る時に何でも、

いいのですが、秀元様の花押の入った直筆の書状を一通持参してください頼んだのです、


それではとゆうと雪が城へ向かったのです、暫くして笑美姫達が帰って来たので事情を話すと、どうするのですかと聞くので、偽の遺言書を作るのですというと、

そんな事していいんですかと聞くので、


二人の跡継ぎが了承すればいいのです、光広様が後を継ぐのが筋で歴史はそうなっているのですというと、そうですかそれなら仕方ありませんねと笑美姫が笑った、

のです、夕餉をお持ちしましたと女中が言うので、七輪とお膳をもう二つといい、持ってくると先程のお土産をひろげ、七輪にはふぐを乗せたのです、


焼きあがるとさあと言って盃を重ね、焼きふぐを笑美姫にさしだすと、一口食べおいしいといい、鯨もしょうが醤油でと勧めると、これは何の肉ですかと聞くので、

鯨という魚ですよと言ったのです、おいしい、おいしいと笑美姫が目を丸くしていたのです、


夕餉も終わり、一服して待っていると、雪が一人の侍を連れて部屋に入ってきて、毛利光広様ですというので、村上真一朗ですこちらへぞうぞと席を勧め、こちらが、

土井利隆様の国家老の笑美殿ですと紹介すると、毛利光広が厄介をおかけ申すといったのです、暫くして、ゆうが入って来て毛利光広様をお連れしましたと、

言ったのです、


村上真一朗ですこちらへぞうぞと光広様の横に席を勧め、お二人は遠慮して跡継ぎを辞退されているわけですかと聞くと、光広がいや当然の事を言っているのです、

というと、光行も私も当然の事を言っているのですといったのです、


それでは私の考えをいいましょう、この場合は光広様が後を継ぐのが筋道なのです、前の将軍秀忠公も兄である結城秀康どのを差し置いて後を継いだのです、これは、

結城秀康殿が他家へ養子に行かれたためであります、


今回も光行様は他家へ一旦養子に行かれたので年上ではあるが、遠慮していただかなくてはなりません、もし光行様が後を継がれると、何かの時に難癖をつけ当家に、

災いが降りかかるおそれがあります、お二人が辞退されるのは家臣が二つに割れ争うのを懸念しての事で御座ろう、


秀元様は今は口も聞けない重病ゆえ、遺言書があればいいのでござる、光広がそんなものがあるのですかと聞くので、これから作るのです、光行様が跡継ぎは光広と、

するとお書きになれば良いのですと、すずりと筆を渡したのです、


光行が書いたので、雪殿、書状はと聞くと前に広げたのです、みると字体がやや似ています、ヤツパリ親子ですなといい、そこに書いてある花押を真似して書いて、

くだされというと光行が真似て書きこれで宜しいかと聞くので、宜しゅうござる、


この遺言状ははっきり家臣に見せる必要はありません、チラットみせて、光行どのが確認なさればいいのです、秀元様がなくなるまでは見せてはいけません、

光行殿があづかりおきください、あるという噂のみ流せばいいのです、


亡くなった時にこれを見せれば家臣は納得するでありましょうというと、光広が兄上本当にこれで宜しいのかと言うと、いいんだよ、そなたが当主となり、

私が支えればいいのだ、当主になる方が大変だが宜しく頼むと手を握ったのです、


光行が殿の元気な時、真一朗殿の話しはお聞きもうした、あの柳生但馬の守殿が兜を脱いだ知恵者だというておられました、ほんに、こんな事は誰も考えつき、

ませんよ、これで長府藩6万石は救われますと二人頭を下げたのです、さあ頭をお上げくだされ、それではうまく話しがまとまったところで乾杯しましょうといい、


雪が二人に酌をして皆で盃を重ねたのです、皆に怪しまれてはいけません、ゆう殿警護はお願いしますといい、二人は別々に帰っていったのです、

笑美姫がしかしその当事者に偽の遺言書をかかせるとは、あれでは後で気が変わっても文句は言えませんねと笑ったのです、


さあ明日は九州ですよ、博多は何がおいしいんですかねとメイが聞くので、私が知っているのは明太子ととんこつラーメンだがこの時代にはまだ無いかもしれない、

と言ったのです、








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