陽炎の森27 河合又五郎一党は奈良から大阪、京都への道は全て差し止めとなった為、奈良から伊勢、尾張を通り江戸への道を行く事にしたのです、途中の又衛門の待ち伏せを、
陽炎の森27
河合又五郎一党は奈良から大阪、京都への道は全て差し止めとなった為、奈良から伊勢、尾張を通り江戸への道を行く事にしたのです、途中の又衛門の待ち伏せを、
警戒しながらゆるりと街道を江戸へ下っていったのです、伊勢にでる為には伊賀越えにて伊賀上野を通る事となります、
ゆうは又衛門に必ず伊賀上野を通るので、いい場所を選ぶように言ったのです、又衛門一行は又衛門に渡辺数馬、門弟2人で相手は11人です、又衛門は鍵屋の辻を、
敵討ちの場所として選んだのです、
鍵屋の辻を通行する又五郎一行に数馬、又右衛門らが切り込んだのです、門弟二人が馬上の桜井半兵衛と槍持ちに斬りつけ、半兵衛に槍が渡らないようにし、
又右衛門は馬上の河合甚左衛門の足を斬り、落馬したところを切り倒し、門弟二人が相手をしていた、桜井半兵衛も打ち倒したのです、
このとき門弟の一人が斬られて命を落としています、河合甚左衛門、桜井半兵衛が討ち取られたことで、又五郎側の多くは戦意を喪失し、逃げ出してしまった、
又五郎は数馬、又右衛門らに取り囲まれ、又五郎を倒すのは数馬の役目で、この二人は剣術に慣れておらず、延々5時間も斬り合いやっと数馬が又五郎に傷を、
負わせたところで、又右衛門がとどめを刺したのです、
又右衛門の36人斬りと言われるが、実際に又右衛門が斬ったのは2人である、決闘地の領主である津藩藤堂家が又五郎一行の情報を提供したり、兵を密かに配置し、
決闘が始まると周囲を封鎖し、又五郎の逃走を阻止するなど、数馬、又右衛門らを支援しており、支援の理由はこの事件を外様大名、と直参旗本との争いとみなし、
たためなのです、
敵討ちを遂げた数馬と又右衛門は世間の注目を集め、荒木又右衛門は賞賛を浴びたのです、数馬と又右衛門、孫右衛門は伊賀上野の藤堂家に4年間も預けられ、
この間又右衛門を鳥取藩が引き取るか、郡山藩が引き取るかで紛糾したのですが、結局3人は鳥取藩が引き取ることになったのです、
寛永15年(1638年)8月13日、3人は鳥取に到着するが、その17日後に鳥取藩は又右衛門の死去を公表した、又右衛門の死があまりに突然なため、毒殺されたのでは、
ないかといわれているのです、
この敵討ちを見届け伊賀上野の旅籠に待っていたメイと合流したのです、上野屋という旅籠に入り、旅姿を解いたのです、風呂に入り、食事をして一服すると、
ゆうが戻って来て、藤堂藩に預けられた又衛門殿一行は大変な歓迎ぶりだそうです、ここの城下町では敵討ちの話しで大変です、又衛門殿が36人も切った事、
になっているんですよと話したのです、
ともかく、無事に仇打ちができて、おめでとうと言うと、これも皆様のおかげですと、ゆうが頭をさげたのです、それでは私達も町へでて、一献かたむけましょう、
と町の居酒屋に入ったのです、まわりは敵討ちのはなしで大盛り上がりです、酒と料理を頼み、5人で杯を重ねたのです、
翌日は伊勢神宮の外宮、内宮をお参りして、四日市に戻ったのです、前回泊まった、旅籠伊勢屋にわらじを脱ぐと、女将さんがよう戻られましたと挨拶したので、
その後地蔵の手下の嫌がらせはどうなりましたと聞くと、こちらの清之進様のお陰で、あの後地蔵の親分が無体な事をして済まなかったと謝りにきたのです、
娘の件はお代官様にキッパリ断ったので心配いらないといったのですよ、町衆を痛める事もなく、まるで打って変わったみたいに善人になっているのですと話し、
たのです、それは良かった、もう一度の掃除は必要ないみたいですねと笑美にゆうと、私でも人を善人に出きるのですねと笑ったのです、
それではゆっくり風呂に入ったください、上がられましたら食事の用意をしますと女将が言い、真一朗は風呂へ向かったのです、この時代に来て随分歩いている、
ので、慣れてきたのか随分健脚になっている自分に驚いているのです、
食事が出て来たので、膳をみると、シジミの味噌汁に、うなぎの白焼きです、タレにつけ食べるといまいちドロ臭いのです、笑美が一口食べて手をつけないので、
ドロ臭いですねと言うと、私は苦手なのですと笑っています、チョット待ってくださいと、メイに4人分のうなぎの白焼きをもって、台所へ行くよと言うと、
こんな所にきてまで台所ですかと笑っています、
台所へ降りて行くと、女将がヤッバリ気にいりませんかと言うので、チョット台所借りますよといい、酒をおわんにいれ酢をくわえて、たまり醤油を入れ、かき回し、
たのです、七輪に炭を起こし網を敷き、先程のうなぎの白焼きを作ったタレにいれ、網に載せたのです、つけて焼き、つけて焼きを何回か繰り返すと、いい匂い、
がしています、
皆が目を丸くしていると、さあ出来上がりましたよと、皿にもったのです、台所にあったうなぎの白焼きをみんなタレを付け焼直し、出来上がると、皿に盛り、
女将さんに味見を頼むと、一口食べおいしい、ドロくささが取れて、ふんわりしてとても美味しいですといったのです、
醤油に酒と酢を混ぜるとまろやかになり、うなぎをふっくらさせてドロくささがなくなるのです、これからはこうして出すと美味しいですよと言ったのです、
部屋にもどると、こんどはどんな料理ですか、なんかいい匂いがしていましたがというので、まあ食べてくださいと、先程のうなぎの白焼きを並べ、笑美が、
一口食べ、おいしい、ふんわりして、まるでドロ臭さがないですねといったのです、
みんなで美味しい、美味しいと食べたのです、食べおわり、ほんに真一朗殿は料理も天才ですね、これでこの辺の旅籠はこれを出せば、旅人も大喜びですよ、
と言ったのです、しばらくして、膳を下げに来た女将さんが、泊まっているお客さんがおいしい、おいしいと食べてくださいました、真一朗様ありがとう、
ございます、
あの~、これを、こんどから出してもかまいませんかと聞くので、この四日市の名物にしてください、というと、ありがとうございます、それでは、寄り合い、
でみんなに、造り方を教えて、この宿場の名物にさせていただきますと言ったのです、
一服していると、女将がふすまを開け地蔵の親分が挨拶にみえましたと連れて来たのです、地蔵の親分が中に入り、清之進様ここにもどってくるなとゆわれました、
が、桑名の兄弟分である、権六親分にお前が悪さをするからだと、説教され兄弟分の杯を返すと言われたのです、
これから決して悪さはしません、どうかこの宿場にいる事を見逃してくださいというので、反省したならいいのですが、ここに悪さを決してしないと書き爪印を、
押しなさいというと、証文を書き爪印を押したのです、わかりました、この宿場を頼みますと言ったのです、
ありがとう御座いますとお礼を言って帰っていったのです、これでまた一つ掃除ができましたねと、真一朗が言うと、ほんに、良かったと笑美が笑ったのです、
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