陽炎の森21 ゆうは町奉行の邸宅に忍び込んでいた、奥座敷の天井裏へ潜んでいると町奉行の島本左近と五郎蔵が話していた、五郎蔵がこれが今月の上がりでございます、


陽炎の森21


ゆうは町奉行の邸宅に忍び込んでいた、奥座敷の天井裏へ潜んでいると町奉行の島本左近と五郎蔵が話していた、五郎蔵がこれが今月の上がりでございます、

と100両を差し出し、この書付に署名をお願いしますと書付を差し出し、一通はは自分がしまい、一通は奉行に差し出した、


あそこに遊郭を作れば毎月500両はお奉行様へお渡しできるのですと言ったのです、あのひようたん屋が出て行く事をなかなか承知しないのです、小田原藩の次男坊、

の不良どもに小使いをやって嫌がらせしているのですが、あの店主はなかなにかしぶといやつでしてというと、


奉行が手文庫から赤い紙袋を取り出し、これは南蛮渡来の毒薬だ、これをひょうたん屋の酒か料理に混入させれば死人がでる、死人のでた居酒屋はお上の命令で、

取り潰ぶせるぞと五郎蔵に渡したのです、


暫くして奉行と五郎蔵が部屋を出ていったので、下におり手文庫を探すと、五郎蔵から渡された賂いの書付が沢山でてきたのです、ゆうはそれを懐に入れ、天井に、

もどり屋敷を後にしたのです、真一朗の部屋へ行き書付を渡し、五郎蔵がひょうたん屋の酒か料理に毒をいれるつもりだと話したのです、


それではひょうたん屋を見張ろう、私と清之進殿とメイは店の中で監視する、ゆう殿は顔を知られているので、尚と店の外で見張ってくだされ、混入したらその者を、

捕えるので、尚がこの朱印状と賂の書付を小田原藩家老、大久保源五朗殿に見せて出馬を要請してくれ、


メイはひょうたんやで大勢腹痛をおこしていると、奉行所にかけ込むのだと指示した、3人でひょうたんやに入り、酒と料理を頼んで飲むふりをして監視していると、

ヤクザ風の男が二人店に入って来たので、真一朗が目配せすると、清之進が立ち上がり、酒樽の後ろにまわり隠れたのです、その男達は酒樽の置いてある傍の席に、

座ったのです、


しばらくして一人が厠に行くふりをして立ち上がり、酒樽の後ろに回り、蓋を開け毒を入れようとした、その時、清之進が男の手から毒薬をもぎ取り、当身を、

食らわしたのです、もう一人が慌てて店を出ようとした時、真一朗が立ちふさがり刀の峰で肩を打ち据えるとガクッと傍に倒れたのです、


二人を縛り上げ、生きた鯉をの入っているたらいに男の持っていた粉を入れると、鯉が激しく泳ぎまわり、その内腹を見せ浮かびあがったのです、ヤツパリ、

毒薬だと真一朗が言い、尚に小田原藩家老に知らせるように言うと、急いで出ていった、


二人の男にだれに頼まれたのか聞くと、しらん顔している、言わなくてもいいぞ、お前達みたいな奴はこの世には必要ないと言った、真一朗が刀を抜き上段に、

構えると、おい役人にだまつて俺たちを切るつもりかとわめくので、そうだと一文字に振り下ろすと、ギヤ~と言て前のめりに倒れた、それを見ていたもう、

一人が、助けてくれ五郎蔵親分に頼まれのだと白状したのです、


もう一人にカツを入れるとハッと生きを吹き返し、ぽか~んとしている、みるも見事に下帯が真っ二つになっている、もう5寸手を伸ばせばそなたの体は、

真っ二つになっていたなと笑うと、ガクガク震えていたのです、


メイに奉行所に大勢が腹痛を起こしているとかけ込むのだというと、メイがわかりましたと店を走って出て奉行所にむかい、門番にいうと、手回し良く、奉行以下、

出動準備ができており、それ出動だと奉行が馬にのりかけていったのです、


店につくと、腹痛の原因を調べると言うので、真一朗が手回しのいい事だ、毒を混入しょうとした者は捕えてある、ほれそこにいる五郎蔵親分に頼まれたと、

白状しているぞと言うと、あやしい浪人どもだ召し取れと命令した、


一斉にかかってきたが、真一朗とゆうに片っ端から、肩や足を払われそこらじゅうに転がった、おのれ、何者だというので、天下の掃除屋だよ、町奉行の島本左近、

こともあろうにやくざの、ごろつきと手を組み、こに遊郭を作るなど言語道断だというと、いまにみておれと引き換えそうとした時、


小田原藩家老、大久保源五朗である、島本左近控えよ、このお方は公方様の巡察方であらせられるぞ、頭が高いといって、ははは~と平伏した、それ島本左近以下、

五郎蔵一党を捕縛しろと命令し、次々と捕縛し引き立てたのです、


大久保源五朗がこの度の不始末、誠に申し訳なくと平伏するので、我々は小田原藩の落ち度を見つけて上様に進言し、取り潰そうなどとする、幕府の隠密では、

ござらぬ、天下の掃除屋でござるよというと、かたじけない、今後このような事のないように、島本左近以下、五郎蔵一党はきつく処罰いたしますと答えたのです、


ぞうぞ我が屋敷に逗留くだされというのをいや、こちらの旅籠でけっこうで御座る、お捨て置きくだされというと、そうで御座るか、殿はただ今江戸勤番なれば、

改めて、土井利隆様にお礼の言上つかまつりますと言って帰っていったのです、


ひょうたん屋の店主と美々が平伏するので、そのような事はしなくてもいいのです、さあ手を上げてと起こし、美々殿どうであろう、ここの料理を江戸で出して、

みては、江戸でひようたん屋2号店と命名して、江戸の町中に店を出すのです、きっとはやりますよと言うと、店主がわかりました、真一朗様が江戸におもどり、

になるまでには必ず江戸でひようたん屋2号店を出しておきます、ぜひお立ち寄りくださいませと言ったのです、


掃除もできましたのでまずはめでたい、ここで打ち上げといきましょう、美々殿、酒と魚をよろしくと注文し、清之進殿、一之助殿、尚殿、メイ殿いざと盃を重ねた、

のです、


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