陽炎の森13 疲れたのでそうそうに布団に入ったのです、疲れていたのか直ぐ寝入ってしまったのですが、誰か呼ぶ声がしたので目を開けると、そこには笑美姫が座って、


陽炎の森13


疲れたのでそうそうに布団に入ったのです、疲れていたのか直ぐ寝入ってしまったのですが、誰か呼ぶ声がしたので目を開けると、そこには笑美姫が座って、

いるではありませんか、あわてて起き上がり、どうかなさいましたかと聞くと、尚の手の者から知らせがあり、将軍秀忠様がお亡くなりなったとの事です、


どうしてそんな事がわかるのですかと聞くと、先代利勝様が大老の時数人の忍びの者を大奥に潜入させたのです、その小頭が尚なのです、その手下が城内の異変を、

即座に知らせてくれるのです、厳重警戒の江戸城からどうゆうふうに知らせるのですかと聞くと、ハトですよ、江戸城の森には多くの鳥が住んでおり、


森の奥にハトを放ってあるのです、ハト笛を吹くと集まってくるので、訓練したハトに手紙をつけて放すとこの屋敷に戻ってくるのです、そして、えさを与え、

放すと江戸のもりに帰っていくという訳ですと話したのです、よく他の忍びが気がつきませんねと聞くと、忍びは甲賀、伊賀いずれかの出のものです、


昔は敵対していましたが、今は生き延びる為、お互いに知らん顔してみのがす、暗黙の了解が成り立っているのです、戦国時代ではありませんよ、いずれの家中、

も家を守る為、それぞれ情報を手に入れる工夫をしているのです、なるほどといって、灯りをつけると不審がられますのでと衝立で四角く囲み、上にかけ布団を、

のせ灯りがもれないようにして、


さあ狭いですがここに、入ってください、今灯りをつけますと、手回し充電式の懐中電灯を取り出し、スイッチを入れたのです、そして本を取り出し、今年は、

正保5年でしたねとページをめくっていたが、あれ、秀忠公は寛永9年に無くなった事になっており、とっくに家光様が正保5年には将軍になっているはずだがと、

言うと、


笑美がそれは何ですかと聞くので、前の時代に歴史のある古い場所、たとえば城の跡などの写真を頼まれる事があるので、その時代の事が書いてある年表をもち、

歩いているのです、義清様に江戸には何ももっていくなといわれましたが、目立たない物は、何かの役に立つと思って持ってきたのです、


まあ後世に作ったんだから全て正しいと限らないだろう、多少のずれがあってもおかしくないと思ったのです、それで秀忠公のお亡くなりになった事に何か、

不審をお持ちですかと聞くと、


今日まで元気だったにもかかわらず、夕餉を召し上がって、しばらくたってにわかに腹痛になり、そのまま亡くなったとの事です、その後直ぐに料理番頭が切腹して、

果てたとの事なので、毒を盛られたのではないかと尚が言っていたのです、それで利隆様はと聞くと尚がお知らせしてご存知です、


もし毒殺としたら誰の仕業でしょうと聞くので、幕閣のだれかが絡まない限り毒殺は不可能です、まだ家光様が将軍の宣下を受けたわけではないので、京都の公家、

の大物と組めば忠長様を将軍にする事も可能です、まさかと思いますが、お江の方に秀忠公が生きている間に、将軍職を家光様に譲られては大変と耳打ちした者が、

おり、毒殺を仕組んだのかも知れません、


いずれにせよ、これで忠長様、後見役の利隆様はびみような立場に立たされることでしょう、忠長様擁立に考えが変わらなければいいのですがと言ったのです、

そんな事になればそなたの世界の歴史が変わる事になるのでしょう、何としても阻止せねばと、真一朗の手を強く握ったのです、その反動で真一朗に倒れかかり、


あわてて抱きとめ布団の上に倒れこんだのです、まずい、姫と交わり、子供でも出来れば自分の未来はどうなるのか分かりません、しかし男の本能は簡単に止める、

事などできないのです、心とはうらはらに強く抱きしめ、唇を交わしてしまったのです、


姫の着物を脱がせ、帯を解き乳房を揉みながら唇を押し当てると、姫がああ~と声を出したので、慌てて左手で塞ぎ、そして右手が下の方へ行き、敏感な部分に、

指が入ると、姫がのけぞったのです、


足を広げ上に載り、激しく腰を動かすと、姫は両手で真一朗に抱きついたのです、いきそうになり、あわてて一物を引き抜き、うつと低い声をして果てたのです、

横に寝ると、姫は体を真一朗にビッタリ付けて、いつかはこうなると思っていたのです、でも私は村上家の一人娘なのです、お家を守る為に婿をとらねばなりません、


真一朗殿は元の世界に戻らなければなりません、添い遂げる事など出来ないのです、でもいいのです、一度だけでも情けをかけて下さり、うれしゅう御座いました、

真一朗殿も男です、おなごが欲しくなったらメイに情けをかけてください、そしてメイも一緒に真一朗様の世界に連れていってくださいと言うので、


メイ殿も常陸屋の一人娘ですよと言うと、常陸屋にはおめかけに男の子があります、メイも腹違いの弟に後をついで欲しいのですが、周りが承知しないのです、

でも真一朗殿の手がつけば、周りも諦めるでしょうと言ったのです、姫が起き上がり、着物を着て、みつくろいをしてそれでは部屋にもどりますと、寝間を出て、

いったのです、


朝目が覚めると、メイが真一朗様お目覚めですかと言うので、起きているよと寝間をでると、夕べは屋敷内は大変な騒ぎだったのですよ、公方様がお亡くなりに、

なったらしいのです、うん、夜中に尚が知らせてくれたので知っていると、姫の名前は出さずに返事すると、あら、姫さまからではないんですかと言うので、


なぜ知っているのと聞くと、笑美様が真一朗殿に知らせてくると、おっしゃっていましたからとメイがゆうので、しまったとおもったが、そうなんだ姫から聞いた、

のだよと返事し、姫の名前を出すと夜中に男の部屋へ行ったなんて知れると、迷惑がかかると思ったので尚といったんだよと弁解すると、


真一朗様はお優しいですね、でも笑美姫様は村上家のあととりを婿にむかえねばなりません、真一朗様は元の世界におもどりになる人です、真一朗様がお手を、

つけようとなさっても断られますよ、と笑っているのでホットしたのです、
















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る