第4話 電話

子魔王が高校生のことです。

クラブを終わって、夜の8時くらいに家に帰りました。

なぜかその日は、いや~な予感(有りすぎるので困る)がしていた。

案の定、魔王が暴れた後が……部屋は泥棒が入ったより荒れてます。

「これは……命があぶない」

子魔王は呟き、素早く逃走経路を確保。

自分の部屋に行くのは諦め、ここで引き返して、玄関に向う。

まだ魔王の姿は無い……何かが、子魔王を焦らせる。

「逃げろ!ここにいてはだめだ」

自然と小走りになり、玄関に向かっていた。

玄関でくつを履こうとした時、くつひもがとけていた。

「こんなときに……」

既に身体には汗が滲む。

くつひもを結び直していた、そのとき!

どん、どん、どん、どおん、どおん

なにかが近づいてくる音がする!

あせって、くつひもがからまる。

嫌な汗が後頭部から、滝のように流れ始めた。

どおん、どおん、どがん、どがん、どおおがん

音は背後まで迫っていた。

「よし、くつはけた!逃げよう……」


どがあああああんん!

後頭部に凄まじい衝撃が……

降り注ぐ、電話の黒い破片の中……振り向くと魔王の姿

片手でむんずと黒電話を掴んで

電話線を引きちぎって

そのまま子魔王の頭を直撃!!

脳しんとう起こしながら、玄関からダッシュで逃げ出す!

2時間後、裏口の窓から忍び込み、自分の部屋に帰還、そのまま寝る。

次の朝、起きると頭がカサカサする。

「でっかいかさぶたできてる……」

昨日の攻撃の凄さを物語っている。

居間にいくと、魔王が起きていて、こう言いました。

「なんか、電話壊れてるけど、お前知らないか?」

「…………」子魔王、言葉無し。

酔っ払うと、記憶がまったくない大魔王。


まじで死ぬかもしれないので、手加減してください。

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