第2話 モーゼ
魔王の居城は、角館「桜」が有名で、春にはたくさんの人が観光に訪れます。その時だけは、小さい町に人が溢れて非常に混雑します。
町の中だけじゃなく、郊外まで車が渋滞して、殆ど動きがとれなくなります。
その日は一段と渋滞がひどくて、車は殆ど動きませんでした。
「こんな日は車で出かけられないな」
じいが話してます。※じい 本編の登場人物を参照
「そうだなあ」と子魔王。
「て、魔王は大丈夫なのか?知り合いと出かけるって言ってたけど」
魔王は本日、一時間前に、お出かけしてます、平和な時間~~
友人とグランドゴルフへお出かけです。
「まあ、夕方には帰ってくるだろ」
とじいが言い、外へ出て行った。
「ちょっと車の渋滞状況見てくる」
外に出ると、普段はガラガラの町に、車がいっぱい溢れて全然動けない状態です。
「すごい、渋滞だな」じいの呟きに頷く子魔王が異変に気がついた。
「うん……あれ?なんだ?」
渋滞した道路に異変。遠くの方からだんだんと、車が二股にわかれてきている。そして、何かが近づいて来ている!
車が左右の歩道までのりあげて、避けているもの。
「何が起ってる?」
ズンズンズンズンズン
魔王が道路の真ん中を、歩いてくるではないですか……
車が左右に大きく分かれていきます。
映画でモーゼが海割ってる姿が思い浮かぶ……
「なにやってるんですか、あんた!」
子魔王の問いに、めちゃめちゃ不機嫌そうな魔王。
「途中まで知り合いの車に乗ってたが、気に入らない奴がいて車おりて歩いてきた」
「車多いので、安全な道路の真ん中を歩いて帰ってきた」
えーと、歩道のほうが安全だと思いますよ……
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