ミケちゃんきつねこちゃん秘密のアルバイトその2

 きつねこちゃんの優秀な先導とベテランのトナカイさんたちのおかげで、あたしたちのチームは、予定通り夜が明ける前にプレゼントを配り終えました。


 あたしはホッとしながらも、クマパンちゃん宛の荷物がなかったのがちょっと、ううん、すごく気掛かり。


 きつねこちゃんも気になっているみたい。

 トナカイさんたちが気をきかせて、ようすを見にクマパンちゃんのところにも寄ってはくれたんだけど、クマパンちゃんちは誰もいないようす。


 クリスマスイブの夜にお留守なんて、いったい、どこに行っちゃたんだろ。

 お友だちとパーティ?


 クマパンちゃんのお友だちはみんな、お部屋でスヤスヤ夢を見ていたわ。これは、確か。

 だって、あたしが、お友だちみんなの枕元や、ツリーの下や、吊るしたおっきな靴下の中にプレゼントを入れたんだもの。

 クマパンちゃんたら、どこに行っちゃたんだろ。


 三毛猫ミケ

 (続く)



***



 これを読んでくれるみなさんには、とっくに、ミケちゃんときつねこちゃんが何のアルバイトをしているのか、わかっていますよね。

 もはや、公然の秘密。

 でも、秘密は秘密。

 知らないふりをしていてくださいね。


 ところで、クマパンちゃん、ほんとに、どこに行っちゃったのかな。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る