委員会 the last choice
『防空システムに反応、上空に高熱原体、高速接近中!着弾予想時刻300秒!』
緊急無線から緊迫した声が流れた。
「攻撃か?!」
古谷の代理として会議室にいた士官が叫ぶ。
「攻撃の可能性大!しかし、軌道算出が…」
「軌道算出がどうした!」
「それが、熱源は宇宙空間より飛来したと推測されます…」
「なんだと!迎撃!全武装総動員しろ!地下都市に落とすな!」
「現在稼働中の全火器を動員していますが、パワードスーツ隊の追尾射撃管制システムが使えないので迎撃は困難です!」
「海上警備部にも応援要請!この際、使えるものはすべて使え!」
「…隕石だ」
それまで軍事は専門外として沈黙を守っていた科学技術系委員が口を挟む。
「今日は流星群の飛来予想日です、流星の一部が燃え尽きずに落下してきてもおかしくない。委員長、ここを放棄して脱出しましょう!」
「今から逃げて間に合うのですか?」
「「…」」
その場にいた全員の直感は「おそらく間に合わないだろう」という認識で一致していた。
「おそらく、彼が仕組んだことです。ならば彼に任せて問題ないでしょう。我々の役割は終わったのです」
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