2018年3月29日

 思えば長かった。バブル期を知らない私にとって、それは、地獄でしかなかった。

 その地獄は、今も尚、続いている。

「金がない。」

その一言に尽きる。学生は、アルバイトをする。その時、金の甘みを覚える。だから、学生を辞めても働く。本来、働かなくても食っていければ、それに越したことは無い。

 坊主丸儲けというやつである。

 坊主は、元手がかからないから、何をしていても食っていける。

 そういう意味だ。それが、どれだけ難しいことなのか、あまり知られていない。坊主の世界と料理人の世界は、人間関係が、物を言う。うまく結婚が出来れば、それだけで食っていける世の中でもある。それだけ少子化は進んでいるし、日本は、高齢化社会だ。

 よって、子供が如何に重要で、宝かということに、気づくべきである。

元手がかからなくても、結婚は、人間関係の極致でも在りかねない。全てを終えた人間は、その後、夫婦で暮らし始める。元の恋愛感情が戻り、子供は自立していく。

 だから、私は結婚を目標に掲げる。

 しっかり物の分別がついて、それから結婚したとしても、遅くは無い。結婚は人生の墓場だというが、私は、そうは思わない。結婚して、子供が産まれたときの感動を、曲がりなりにも知っているから。想像妊娠ではあったけれども。

 私は、苛め抜かれて、育ってきた。だから、もしも子供が産まれたとき、その苦労だけは、味わわせたくない。捻じ曲がったものの考え方が、笑いを生む。という発想はあるけれども、それは、笑いという土壌があってこそ、である。

まっすぐに育ってくれれば、親は安心する。

「結婚したら人生観が変わるよ。」

と、アドバイスを戴いたことがある。それは、本当にそうで、男には、女が必要だし、そこに愛がないと、やはり成立しない。

 愛の無いセックスも数多くしてきたが、今になって思えば、それが結婚できない理由にもなったのかもしれない。男って馬鹿だね、と女は言いたがる。男は、馬鹿で当然だし、それを口に出さないのも、女の器だと思う。

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