登場キャラクター紹介第2弾!主人公のデビュー戦を彩る人々

 メインキャラクターが中心であった第1弾に続き、第2弾では主にキリサメ・アマカザリの総合格闘技デビューを取り巻く人々をご紹介いたします!



〈主人公・キリサメとその家族に関わる人々〉

●ミサト・アマカザリ(天飾見里)

 東京は日本橋蛎殻かきがら町で生まれ育ったキリサメの実母。青年海外協力隊の一員として赴いたペルーに定住し、彼を授かる。

 ある事件によって命を落としたが、亡くなった後もキリサメの行動や考え方に影響を及ぼし続ける豪快な人物。

 遺骨はペルーから日本へ移され、現在はかつての恋人であり、キリサメの実父であるくさゆきと同じ墓で静かに眠っている。

 1996年から翌97年にかけて発生した在ペルー日本大使公邸占拠事件を現地で経験した日本人のひとり。


●藪総一郎(やぶ・そういちろう)

 八雲岳が懇意にしている医師。闘いで負傷したキリサメの治療も引き受ける。

 哀川神通の父親とは十代の頃からの盟友であり、その死を看取った。彼が亡くなった後も神通を気に掛けている。

 若き日――『昭和』の頃には神通の亡父ちちと共に無法者同然の日々を送っていたらしい。

 医術ばかりか、十文字槍も得意であり、度を越した不届き者はこれを振るって病院から追い出すことも。

 妻は警視庁科捜研に勤務している。


●御剣恭路(みつるぎ・きょうじ)

 キリサメのデビュー戦の相手であるじょうわたマッチの舎弟。彼が率いる暴走族チームでは親衛隊長を務める。

 城渡は彼の親代わりでもあり、暴走族チームの総長としても人間としても心酔している。

 山梨に伝わる古武術のひとつ、『あらがみふうじ』を代々継承する家に生まれたものの、父が数年前に蒸発して稽古も中途半端に終わってしまった為、大して強くない。

 城渡と対戦するだけの資格があるかどうかを試すべくキリサメに場外戦を仕掛けるのだが……。

 インディーズバンド『げき』のボーカル兼ギターでもあるが、成人式を迎えた現在もまだ高校を卒業できていない問題児。

 同郷の神通とは旧知の間柄ではあるものの、彼女のほうからは酷く嫌悪されている。


●長谷川大膳(はせがわ・だいぜん)

 殺陣たて道場『華斗改メかとうあらため』を創設した伝説的な殺陣師。

 剣劇の世界ではその名を知らぬ者がいないほど偉大な人物で、日曜日の夜八時から一年間に亘って放送される大型連続時代劇でも毎年、殺陣・武術指導を担当している。

 日本が誇る時代劇、″チャンバラ″という文化を通じての国際交流にも熱心であり、海外にて剣劇を披露することも多い。

 キリサメは彼の弟子が講師を務めるワークショップに参加し、殺陣というものの奥深さに触れる。

 生涯現役を貫き、数えきれないほどの俳優たちから慕われ、尊敬される大名人。


●ワマン

 ペルー国家警察に所属する警部。対テロの専門家で、過去に同じ反政府組織と敵対していたキリサメと共闘したこともある。

 個人としてもキリサメのことを心配しており、日本への移住に当たっても全面的に協力した。

 地球の裏側でキリサメを脅かしかねない不穏な情報を掴むと、わざわざ日本まで彼を訪ねてくる。


●デザート・フォックス

 未稲のネットゲーム仲間。架空のマンモス校を舞台にするMMORPG『エストスクール・オンライン』を通じて知り合い、ネット上のみではあるが、親密な付き合いとなる。

 重度のミリタリーファンであり、奇行を繰り返すキリサメのことで悩んでいた未稲に軍事的知識に基づくアドバイスを送っていた。

 未稲はデザート・フォックスに並々ならない想いを寄せるが、実際に会ったこともない為、その正体は不明である。

 キリサメにとってはこの上なく忌ま忌ましい存在で、未稲がこの名前を口にする度に善からぬ感情が湧き起こってしまう。

 『デザート・フォックス』は本名ではなく、ドイツの軍人・ロンメル将軍にちなんだハンドルネーム。


●筑摩依枝(つかま・よりえ)

 中世の鎧や武具を用いて行う甲冑格闘技の選手。板金鎧プレートアーマーを纏い、ブロードソードを振るう姫騎士である。

 普段はのんびりとしているが、ひとたび甲冑に身を包み、試合が始まると人が変わり、勇猛果敢に突き進む。

 本編のヒロイン・八雲未稲と衝撃的な出会いを果たし、以降、プライベートでも良き友人となる。

 甲冑格闘技ではけんはちの紋章と中世ヨーロッパ系の装備を用いるチーム『ギルガメシュ』に所属し、ポイントゲッターとして活躍。

 お互いに憎からず想っている幼馴染みとなかなか進展せず、最近はヤキモキし始めている。


〈総合格闘技団体・天叢雲の関係人物〉

●ゴーザフォス・シーグルズルソン

 日本のMMA団体『天叢雲』に君臨する絶対王者。アイスランド出身で、ヴァイキング時代を研究する考古学者でもある。

 『海皇』の異名で恐れられていたが、ある事情から暫く活動を休止しており、キリサメのデビュー戦となる岩手興行から復帰。

 高潔な求道者といった人柄で、スポーツマンシップからかけ離れたキリサメを登用する『天叢雲』の在り方に疑念と不快感を抱く。

 アイスランドのレスリング『グリマ』をバックグラウンドにしているが、近現代の競技化されたものではなく、ヴァイキングの時代に栄えた″古流″=ヒトを破壊する為の技を駆使して闘う。


●バトーギーン・チョルモン

 『天叢雲』所属選手。モンゴル・ウランバートル出身。モンゴル相撲の王者でもあった。

 かつては『はがね』という四股名で土俵を席巻した横綱であるが、マスコミから悪評を立てられた挙げ句、引退まで追い込まれてしまった。

 興行収益を優先させるかのような『天叢雲』主催者側のやり方に反発を覚え、客寄せに利用されていくキリサメを密かに案じる。


●本間愛染(ほんま・あいぜん)

 『天叢雲』所属選手。日本MMAに於ける女性選手の先駆けとされているが、デビュー以降、暫くはアメリカ最大のMMA団体『NSB』を主戦場としていた。

 音楽家の名門に生まれ、本人も天才肌。常人離れした感覚からキリサメに"死神"の気配を感じ取り、「日本MMAを滅ぼすモノ」と危険視するようになる。

 日本最古の武術という説もある『骨法』と絶対音感を組み合わせた独創性の高い格闘スタイルでファンを魅了する。

 MMA団体として成熟した『NSB』の脅威を誰よりも知っている為、日米合同大会は脆弱な『天叢雲』にとってマイナスでしかないと反対の立場を取る。


●アンヘロ・オリバーレス

 スペイン出身。かつてオリンピックに柔道(JUDO)の代表選手として出場し、見事に金メダルを獲得した実力者。

 周りから何かと厳しい目を向けられ、試練のデビュー戦となってしまったキリサメを優しく迎える先輩選手。

 キリサメもその人柄に救われ、少なからず恩義を感じていたが、思いもよらぬ悲劇がアンヘロを襲う。


●二本松剛(にほんまつ・つよし)

 キリサメのデビュー戦の相手である城渡マッチのセコンド。城渡が率いる暴走族チームでも副長を務めるなどリング内外で彼を支える一番の理解者。

 四十路に手が届く城渡がMMA選手としてピークを過ぎたことを本人以上に痛感しており、このまま無事に引退を迎えさせてやりたいと願っている。

 問題ばかり起こす御剣恭路に手を焼いているが、内心では他の誰よりも期待を寄せており、厳しい態度はその裏返し。


●柴門公任(さいもん・きみたか)

 『天叢雲』運営企業の代表取締役専務。渉外担当。イベント開催地の地方公共団体や関連組織との交渉を一手に引き受ける。

 全国各地でイベントを開催するという「旅興行」には欠かせないキーパーソンであり、日米合同大会に於ける組織間の駆け引きでも手腕を発揮する。


●仲原吟子(なかはら・ぎんこ)

 『天叢雲』の実況担当。かつて日本に存在した『天叢雲』の前身団体の頃からMMAの試合を盛り上げていたフリーアナウンサー。

 ハイテンションなマシンガントークが好評を博しているが、格闘技に関する知識は誤りが多く、技術解説担当者から実況内容そのものを訂正されることも。


●小日向義助(こひなた・ぎすけ)

 『天叢雲』と契約するフリーターで、資材の搬入といった裏方としてイベントの運営を支えている。

 偶然からキリサメと知り合い、一方的に友人として接するが、軽薄な性格から疎ましく思われている。

 定職にも就かずに『天叢雲』の開催地へ乗り込み、その活動を縁の下の力持ちとしてサポートすることに生き甲斐を感じている根っからのMMAファン。


●種崎一作(たねざき・いっさく)

 映画や演劇などで活躍する衣装デザイナー。扮装する人間の着こなしから佇まいまでトータルで″デザイン″及びディレクションすることを生業としており、世界でも唯一無二の才能と謳われる。

 まさしく時代を牽引するトップランナーであり、ビューティーディレクター、人物デザイナーなど様々な肩書きを持つ。

 類い稀なる洞察力や美容業界で研ぎ澄ませた感性、経験に裏打ちされた技術から″デザイン″の対象のポテンシャルを限界以上まで引き出す魔法使いのような男。

 岳の依頼を受けてキリサメがMMAのリングで用いる試合着のデザインを担当。スポーツ用品に初めて取り組む種崎にとってそれは″開発″にも近く、試行錯誤を繰り返す中でキリサメとの間に確かな信頼関係が育まれていく。


●熱田ミヤズ(あつた・みやず)

 いわゆる、″Vtuber″の前身のような存在キャラクターで、格闘技専門雑誌『パンチアウト・マガジン』が運用している。

 バーチャル格闘アナリストを生業とし、『天叢雲』の試合をマニアックな角度から解説。愛らしい和風の3Dモデルとのギャップからカルト的な人気を誇る。

 安アパート暮らしである為、試合内容の実演などで騒がしくすると隣近所から苦情が入ってしまう。

 ありとあらゆる格闘技をマスターした、宇宙最強の乙女と名乗る。



〈現代格闘技を取り巻く人間関係〉

●謝名堂寧舟(じゃなどう・ねいしゅう)

 かつて日本に存在していたMMA団体(天叢雲の前身)にて闘った選手で、キリサメにとっては大先輩ということになる。

 くだんの団体が解散した際に現役を退き、故郷・沖縄のクレープを中心とした飲食業に転向、フードトラックによる移動販売で大成功を収めた。

 自身の沖縄クレープがバラエティー番組で取り上げられてからはメディアとの結び付きを強め、料理番組などにも積極的に出演。

 恐ろしいほど金に汚く、三度の飯より儲け話を好み、ビジネスチャンスは見逃さない。

 フードトラックを停めた先では故郷の伝統楽器を弾いて客を迎え、その陽気な雰囲気へ吸い寄せられるように若者たちが集って憩いの場となる。


●毒島 紳(ぶすじま・しん)

 陸上十種競技デカスロンの金メダリスト。スポーツ界の生きる伝説レジェンドであり、誰もが尊敬を込めて"キング"と呼ぶ。

 有名無名を問わずアスリートを応援せずにはいられない熱血漢だが、根性論を否定して理論的・科学的にスポーツというものを捉えている。

 現役を引退した今は様々なスポーツ番組で司会やコメンテーターを務め、国際大会の現地リポーターを託されることも多い。名実ともに日本アスリートたちの「顔」といえる。

 MMA選手としてデビューしたキリサメにも公平に接するが、それ故に評価は甘くない。


●ダン・タン・タイン

 ベトナム出身。アメリカ最大のMMA団体『NSB』に所属する総合格闘家。同国の武術『ボビナム』をベースとしており、その普及の為にもMMA興行へ臨んでいる。

 アクション映画のトップスターとして国際的な人気を誇り、常人離れした身体能力でもって危険なスタントも自らこなす。

 ベトナム戦争で大勢の家族を失っているが、恨みと悲しみを超えて″平和の祭典″に邁進する。

 その一方、世界で最も有名な″兼業格闘家″だけにプロ意識が高く、MMA興行としての意義を見出だせない日米合同大会の開催には否定的。参戦しない旨を早くから表明している。


●カービィ・アクセルロッド

 アンチMMAを掲げるアメリカの大物上院議員であり、野党側の次期大統領候補と目されている。

 『天叢雲』との合同大会を目指す同国のMMA団体『NSB』とは常に緊張状態が続いているが、もとはボクシングヘビー級王者であり、格闘技そのものに理解がないわけではない。

 『NSB』のファンがアンチMMAの青年を殺害した事件でも同団体を批判する声明を発表。政治的影響力も絶大であり、アメリカのMMA規制を左右するキーパーソンである。


●ガダン

 ドイツの難民キャンプで暮らすソマリア難民の少年。『アマカザリ』というキリサメと同じ名前の入った法被を着ている。

 ソマリアでは大人たちから少年海賊に仕立て上げられ、戦争の道具として扱われていた。そのときのショックから言葉を喋ることができなくなっている。

 リーダーシップのある少年であり、同じ境遇の仲間たちを養うべく欧州の格闘技団体『ランズエンド・サーガ』で格闘家デビューすることを希望。

 ある人物を経由してキリサメのことを教わると、自分と同じ「子ども」でありながらプロデビューを果たした彼に対し、接点もない内から対抗心を燃やす。

 なお、『ガダン』とはアラビアの言葉で『明日』を意味している。



〈熊本の人々~アイドル声優・希更の家族たち〉

●ジャーメイン・バロッサ

 希更・バロッサの実母。熊本県八代市の道場ジム『バロッサ・フリーダム』で教え子たちを育てている。

 ミャンマー由来の立ち技系格闘技「ムエ・カッチューア」を極めた使い手であり、娘の希更を誰にも負けないキックの鬼に鍛え上げた。

 娘との親子関係は友達のように砕けているが、希更は母のことを心から尊敬している。

 娘が成長した現在も夫とは仲睦まじく、手を繋いで出掛ける姿を近所の人たちから冷やかされることも。

 趣味は麻雀とミサンガ作り(家族や気に入った相手に贈る)。


●アルフレッド・ライアン・バロッサ

 希更の実父。熊本県八代市でグラウエンヘルツ法律事務所を経営する弁護士。

 若手実力派として法曹界に知られており、その剛腕から″在野の軍師″などと恐れられている。

 ある事件で窮地に陥ったキリサメのもとに駆けつけ、共に″不当な暴力″と戦っていくことになる。

 アメリカ史上最高のコメディエンヌと名高いフィーナ・ユークリッドとは幼馴染みだが、彼女の復讐リストのトップに名前が記されている。

 良き父であり、また大変な愛妻家であるが、入婿という立場から自宅では肩身の狭い思いをすることもしばしば。

 厳正な職に就き、皮肉屋な性格から堅物と思われがちだが、シルバーアクセサリーを収集するなど趣味人の一面も。

 スモークサーモンには目がない。

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