水色の恋33 入り口のドアが開きお客が入って来たのでママがいらっしゃい、うわさをすれば影だねと言うので見ると武本である、鈴木が立ちあがり、先輩こっちにどうぞと、


水色の恋33


入り口のドアが開きお客が入って来たのでママがいらっしゃい、うわさをすれば影だねと言うので見ると武本である、鈴木が立ちあがり、先輩こっちにどうぞと、

言うとおじやまではないかねといったので、とんでもありません、一緒に飲みましょうと席を勧めたのです、


そばに座ると、声をかけてくれれば一緒にきましたのにと鈴木が言うと、だめだよ、会社で目をつけられている人間と行動を共にすると、ろくな目にあわないぞ、

と笑ったのです、


純一が立ち上がり、先ほどは挨拶もしないですいませんでした、今度監査室に配属になった早川ですと挨拶すると、よろしく、まあ座りたまえそんなに気を使わ、

なくてもいいんだよ、それじあとグラスを重ねたのです、


ママが武ちゃんごめんなさい、武ちゃんの昔話しをしてしまったのと言うと、そうかどうりで来る途中クシャミがでるので、誰かが僕のうわさを、しているのだろう、

と思ったら、純子だったのか、いいんだよ、バッタ、バッタと権力者を倒した物語ではなくて悪かったなあと純一の顔を見たのです、


武本が早川君は営業畑だったんだって、めずらしいなあ、営業から監査室にくるとは、僕以来だなと鈴木に聞いたのです、いえ、もう一人いましたよと答えると、

ああ鳥越君か、そうだ、彼は香南信用金庫の跡取りだったので当然、間接部隊に入社かるのかと思ったら、これからの金融機関はただ金を貸して儲けるのではなく、

借りてくれる企業をのサポートが必要だ、


それによって大きくなって貰って、融資し利ざやをかせがなければいけないので、最初は営業部に配属してもらったと、ここで酒をのんでいる時うれしそうに言って、

いたなあ、しかし、あんな有望な若者がこんな事になるなんてと悔しそうな顔をしたのです、


さつき高知営業所の口座の話しをしたけど、あれを見つけたのは武本さんなんだよ、トラブルに巻き込まれるといけないから、誰にも話すなと口止めされていたのに、

うつかり鳥越に話してしまって、すいませんと鈴木が謝ると、


いやいいんだよ、何をやつても鳥越君は帰ってこないが、このまま黙って目をつぶって定年を迎えるわけにはいかない、私は後2年で定年だが、最後に自分が出来、

なかった事をやるよ、君達はまだ後のある身だ、よけいな事に首を津突っ込まない方がいいぞと言ったのです、


純子が私も手伝わせて、南、北に知り合いが一杯いるから役に立てると思うしというと、それは心強い、ヤッパリ、純子とは戦友だなと嬉しそうな顔をすると、

チョットまってチーフ、シヤンパンを持ってきて、これは私からの出陣のお祝いだよといったのです、


鈴木が私も参加させてください、まだ若いし独身ですから、もし会社を首になる事になっても、違うところで生きていけますと言ったのです、純一は実は僕の彼女、

が一緒になくなった幸子さんの友達なんです、なにもしないわけには行きません、おそらく、私が監査室に配属になったのは、高知で彼女と犯人探しをしていました、

から、監視する為に監査室に配属させたのだと思います、


もうすでに後戻りはできないんです、四国での出来事をこれから話しますというと、わかった、それでは出陣式をやるよと武本がいい、ママがシヤンパンを注ぎ、

いざ出陣とカンパイしたのです、


ところで武本さんは営業所を転々と回されたそうですが、どうな気持ちだったんですかと純一が聞くと、みんなが思っているほど辛くはなかったよ、そうだな同志、

だから僕の事も知ってもらわなければならない、ママが話したその後を話すよと話始めたのです、


あの後部長は純子を諦めたらしく、陰険ないじめはしなくなったんだが、私が純子と深い仲になってしまい、でも店の人はほとんど気がつかなかったんだよ、

純子は結婚してくれとはいわず、体の関係のある、友達みたいな感じで時がながれ、


あの店のひかりとは、あたらずさわらず接していたのだが、ある時私達の後をつけホテルに入ったとこを目撃されたみたいで、店に行った時アフターニ誘われ、

行かないと純子の仲を疑われると思ってつきあったんだ、


そこでホテルに誘われ、ごめんと断ると、純子とホテルに入るところを見た、断るなら全てを部長に話すと脅かされたんだ、しかたないと思い好きなように、

してもいいよと拒否したんだ、


そして部長にリークされたと言うわけなんだ、部長は表面上はなに食わぬ顔をして、ある日突然、宮津営業所が3年連続赤字だ、ひとつ助っ人にいってくれないかと、

切りだしたのでやつぱりと思い、上司の好きな女とこんな事になったのだから、許せない部長の気持ちも解ると承諾したのです、2年で呼び戻すよと言っていたけど、

あてにはしなかったのです、


宮津は京都府の日本海側に位置し、日本三景の天の橋立のあるところで風景は綺麗で観光客の多い場所だが、産業は少なく、宮津営業所は利益のでない営業所、

として会社のお荷物になっていたのです、


本社の課長が地方に転勤になる場合は所長として赴任する、しかし僕は営業課長そのままで赴任されられたので戒め人事だともっぱらの噂だつたのです、

赴任すると宮津の所長がビックリして本社でなにかあったのですかと聞くので、部長に楯突いたから飛ばされたんだよと答えると、


そうですか、私はここの出身ですから地方勤務は何とも思っていませんが、閉鎖の噂もありリストラされるのではないかと、ヒヤ、ヒヤしていたんですよ、本社の、

エキスパートが来たんですから何とかなるかもしれません、所員一同全面協力しますからお願いしますと言うので、解かりました、私の力で何とかなるなら頑張り、

ますよと答えると、


今日は武本さんの歓迎会だ山田君いいところを予約してくれと言い、それではお得意先を案内しますと言うので、いやまずここ3年間の営業報告書と得意先のリスト、

を見せてください、分析したいのでと言うと、わかりました、今用意しますと、所員と倉庫に行きダンボール箱をもってきたのです、










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