水色の恋10 茂は会社の営業所の監査にきていたのだが、調べているうちに香南信用金庫と伊予銀行の融資の一部が関連会社に迂回融資されている事に気ずき、
水色の恋10
茂は会社の営業所の監査にきていたのだが、調べているうちに香南信用金庫と伊予銀行の融資の一部が関連会社に迂回融資されている事に気ずき、
所長に聞くと本社の指示でやったとの事である、迂回融資は違法なので本社の財務担当役員に問い合わせると本社は指示していないと言う、
もう一度所長に度聞くと、社長の指示であり、帰ってから君の上司を通して社長に聞いたらと言われたのです、
またこの件は銀行も承知しているとの事であったので、本当はデータ持ち出しは違法だがダウンロードして、ある場所に保管したと言い、
実家の香南信用金庫の財務部長である吉川に連絡を取ると、理事長しか知らないと言い、今出張しているので親父はいないとの事であった、
電話の向こうで動揺しているようなので何かある、帰りに実家により確めようと話したのです、
また営業所に行く前の事前調査で不思議な口座番号を見つけたがその口座番号はどこにも存在せず、普通は営業関連の調査が主体になるのだが、
気になつたので、特に融資関連を調べ見つけたのだと言ったの、
伊予銀行の名前が出てきたので、お兄さんに話したら調べてみると言っていたので、今日帰ってきたら結果を聞こうと思っていたのと話した、
のです、
その話を聞いて茂がダウンロードしたデータが、今ゆうこの手元にあるUSBメモリにはいっているなら、茂が幸子に渡したのかしら、数字の書いた
紙切れが坂本龍馬像の中から出てきたが、幸子が入れたのは彼氏に会う前であり、あのメモが尚子の言った不思議な口座番号なら、昨日入れなおした
ことになる、
なんか時間関連が前後して不思議な顔をしていると、尚子がゆうこさんも何かこころ当たりがあるのと聞くので、紙切れとUSBメモリの話しをすると、
やっぱり茂さんが見っけたものが二人に災いをもたらしたのだわと言った、
それでは帰りましょうと尚子が言い、山道を引き返したのですが、登りより下りがきつくからだじゅうから汗がふきだし、フラフラしながら
歩いていると、もう少しですよ頑張ってと尚子が声をかけたのです、
家につくと小山田がお帰りなさいませ、温泉に入って汗を流してくださいと、バスタオルと浴衣を手渡し、ゆうこが尚子さんもと言うと、
お二人でお先にどうぞ廊下の突き当たりに露天風呂がありますよと言ったので、二人で浴場に向ったのです、
ドアを開け外に出ると露天風呂があり、すぐ下を清流が流れている素晴らしい景色でした、さっそくお湯に入ると、疲れが一辺に吹き飛ぶ、
ような気持ちになり、極楽、極楽と純一に言うと景色も素晴らしいけど、ゆうこちゃんと一緒だと目のおきばがないよと視線をそらすので、
意外と純情なんだねと、わざと近寄ると後ろを向いたので、後ろから抱きつくと、変な気分になるよと言う間もなく、振り返りきつく抱きしめ
キスをしたので、だめよ、尚子さんが見ているかもしれないよと言うと、もう我慢ができないよと腰を抱きかかえられ彼が入って来たのです、
ガサツと音がしたので、音の方を見ると先ほどのリスが藪から湯船の淵へそしてゆうこの肩の上に飛び乗り、純一を睨み付けたので、
あわてて離れると、あらクーチャンやきもちを焼いているのと話しかけると大きな目をくるくる回したのです、
われに返った純一がまいったなあと頭をかき先に上がるよと不機嫌そうな顔をして出て行つたのです、リスが満足したのかキッキッキッと泣き、
ピョンと飛びはね藪の中に消えたのです、
風呂から上がると純一が待っており、まいったなあと言うので、後のお楽しみよと笑って手を握り応接間に行くと、尚子が着物を着て、
お湯はどうでしたかと聞くので、素晴らしい露天風呂でしたと答え、尚子さんはもう入ったんですかと聞くと、ええここにはお風呂が、
5つもあるんですよ、
また後ではいってください、兄も帰ってきていますと言いダイニングルームへ案内されたのです、部屋に入ると天井にはシャンデリアがあり、
大きなテーブルにご馳走が並んでおり、一番前に品のいい紳士が座っていました、
紳士が立ち上がると、尚子が兄の定信です、こちらが早川純一さんと立花ゆうこさんですと紹介し、どうぞお座りくださいと声をかけ、
席につくとメイドがシャンパンを注ぎ、それではお二人の健康にカンパイと定信が声かけグラスをあわせたのです、
尚子から聞きましたが、昔からの言い伝えが本当になるとは驚いています、いまから130年前にも同じ事があったそうですと定信が話したので、
そうですか、その時はどんな事が起こったんですかと聞くと、
定信が明治の初期の事ですが、当主であった家直が外国留学する事になりどこに行くか大変迷っていたそうなんです、たまたま日本に来ていた
フランスの軍人が弘法大師に興味をもち四国をまわり道後温泉に宿泊し、露天風呂に入っていた時にリスが紙切れをおいていったので、
宿の主人にみせたところ、不動明王のお札であり縁起がいい事を話すと、その軍人は喜んで大事にしまったそうなんです、次の日馬にのり
あの道を歩いていると、馬があの場所でとまり、たずなを引いても動こうともしなく、しかたなく馬をおりたのです、
その日の朝、小山田の先々代が不動明王のお札がなくなっているのに気がつきあの場所で待っていて、そのフランスの軍人に声をかけ、
家に泊まってもらったそうなんです、この縁で当主はフランスに留学する事になったのですよ、
当主のフランス留学の為、付いていった家臣とその弟が後に日本を先進国に発展させる原動力になったんですよと話した、
それは有名な人ですかと尋ねると、料理に箸をつけながら聞いてくださいと話を続けたのです、
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