出版流通に大きく関わるもうひとつの業界
先日Twitter上で、コンビニ業界の闇をマンガにしたものが話題を呼びました。
ある雇われ店長さんが倒れるまで働き、辞職を決意したものの上司であるオーナーさんからは冷ややかな反応をされてしまう――といったような内容でした。
実は私、書店員になるまではコンビニ店員でして。1店舗めの書店さんがなくなってからお世話になったところもまたコンビニでした。
話題となったタイトルふうに言うなら「コンビニ人間」ってやつでしょうか(笑)
社員さんが倒れた、という話なら私も働いていたところで耳にしたことがありますし、パートさんが倒れたところも実際目にしたことがあります。
このあたりの経験や聞いた話でもけっこう色々と書ける気がしますし実は関連した絶対スベらない(と思われる)ワタシ的ド鉄板ネタを温めてるんですが、それを披露するのは別の機会に譲るといたしまして。
なぜこんな唐突に別業種の話をしたかと言いますと、出版流通の危機が叫ばれる中でコンビニも無関係ではない――それどころか、コンビニ業界は出版業界にとって大口の取引相手でもあるのです。
さてコンビニといえばその店舗数。大手3社だけでも数万店規模です。
しかも、雨後の筍のように今も増え続けています。
日曜祝日を例外として、その全店舗に毎日配達されているんです。
これって考えてみたらとんでもなくスゴイことなんですよね。
出版不況と言われてる中で大きく数字を落としているのは「雑誌」です。
そしてコンビニで売られるのは、主に『少年ジャンプ』などの雑誌。出版不況の影響をモロに被っているのは書店業界だけではない、ということもできます。
そして、雑誌書籍を実際に各店舗に運んでいる流通業者さん。
こちらにも限界が迫りつつあります。
増え続ける店舗。減り続ける納品と、それに比して半分を占めるほどにもなったと言われる返品率。
これらの流通を維持するだけのコストを負担できなくなりつつあり、出版流通は足元から崩れようとしているのです。
出版不況は出版社と書店だけの問題に矮小化されがちですが、実はコンビニ業界とも大きく関連している。
このあたりは不思議とあまり語られていないのではないでしょうか。
成人向け雑誌についてはゾーニングの問題として頻繁に出てきますけどね……
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